ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【5】
ー絶命闘技会ドーム:闘技場ー
鞘香『熱血野郎VS大入道、両雄、並びあったァァァ!!!』
サーパイン「シャアアアアアア!」
賀露「……」
未だ叫び続けているサーパインに対して賀露は荘厳に無言で睨み返している。
専用の控室ではなく一般席の最前列で仕合を見にきた八頭貿易の代表闘技者、右京山寅がひと言呟いた。
寅「サーパインが勝つ。」
それに八頭貿易社長の飯田正が聞いた。
飯田「あの男、君と因縁があるのか?」
寅「……不本意だがな。少し前の話だ。」
闘技会の話を聞いて代表闘技者の座を左近が探しだしてきた。そして、開催日ギリギリまで俺達はタイで鍛錬していた。タイ・ミャンマー国境沿いの村。そこではタイとミャンマーの国対抗格闘大会が開催されていた。
ちょっとした手違いでその大会の前日にタイ側の代表を俺が壊しちまったから、代理として対抗戦に参加した。
そこで……俺は、奴に出会ってしまった。ミャンマー代表サーパイン。
サーパイン『シャアアアアアアッ燃える燃える燃えるッッ!!最高だったぜえエエエエエッ!!お前こそ、俺の宿命のライバルだアアアアアアアアッ!!』
寅『……(暑苦しい)』
試合は俺の優勢勝ちに終わった。それ以来、奴は昼夜問わず俺に挑んできた。
左近「わざわざ国境を越えてまで来てましたもんね……」
寅「日本に帰ってきてようやく姿が見えなくなったと思ったが、まさかこんなところで再会するとは……」
飯田「キミも苦労してるんだ……。」
そのサーパインはゴッゴッと自分の拳同士を何度もぶつけて打ち鳴らしながら叫ぶ叫ぶ。
サーパイン「待ってろよ寅ァァァ!!俺は勝アアアアつッッッ!!さあ!!始めようぜオッサン!!」
今か今かと準備万端のサーパインとそれをグッと見下ろす賀露吉成。
賀露「……(白々しい真似を……八百長男め。)」
動と静、火と水のような対照的な二人を見降ろす二人の雇い主たち。
実光「流れの中で賀露君が体勢を崩す。後はサーパインがうまくやってくれるでしょう。」
網代「…………ええ。」
実光「まあアレ(サーパイン)は馬鹿ですから八百長に気付くことはありますまい。」
司会実況席で鞘香が押し掛け解説のジェリー・タイソンに話を振った。
鞘香『さあ、両選手が開始位置につきます。ジェリーさんは、予選で賀露選手の闘いを間近で目撃したそうですね?その時の印象はいかがでしたか?』
ジェリー『Ye~~s!!賀露選手の魅力は、何といッテモそのPOWER(パワー)とTOUGHNESS(タフネス)デース!!【憂国のハラトク】こと原田徳次郎選手の攻撃ヲ受ケ切リ、一発でKOシタ実力ハ、ガチでヤバイデース!!BODY(ボディ)のSMALL(スモール)なサーパイン選手は、如何に賀露選手の攻撃を避けきるかが勝負のRHINE(ライン)デース!』
鞘香『なるほど!私の知る限り、サーパイン選手は押せ押せのファイタータイプ!超体格の賀露選手相手に我を通し切れるか!?』
鞘香『熱血野郎VS大入道、両雄、並びあったァァァ!!!』
サーパイン「シャアアアアアア!」
賀露「……」
未だ叫び続けているサーパインに対して賀露は荘厳に無言で睨み返している。
専用の控室ではなく一般席の最前列で仕合を見にきた八頭貿易の代表闘技者、右京山寅がひと言呟いた。
寅「サーパインが勝つ。」
それに八頭貿易社長の飯田正が聞いた。
飯田「あの男、君と因縁があるのか?」
寅「……不本意だがな。少し前の話だ。」
闘技会の話を聞いて代表闘技者の座を左近が探しだしてきた。そして、開催日ギリギリまで俺達はタイで鍛錬していた。タイ・ミャンマー国境沿いの村。そこではタイとミャンマーの国対抗格闘大会が開催されていた。
ちょっとした手違いでその大会の前日にタイ側の代表を俺が壊しちまったから、代理として対抗戦に参加した。
そこで……俺は、奴に出会ってしまった。ミャンマー代表サーパイン。
サーパイン『シャアアアアアアッ燃える燃える燃えるッッ!!最高だったぜえエエエエエッ!!お前こそ、俺の宿命のライバルだアアアアアアアアッ!!』
寅『……(暑苦しい)』
試合は俺の優勢勝ちに終わった。それ以来、奴は昼夜問わず俺に挑んできた。
左近「わざわざ国境を越えてまで来てましたもんね……」
寅「日本に帰ってきてようやく姿が見えなくなったと思ったが、まさかこんなところで再会するとは……」
飯田「キミも苦労してるんだ……。」
そのサーパインはゴッゴッと自分の拳同士を何度もぶつけて打ち鳴らしながら叫ぶ叫ぶ。
サーパイン「待ってろよ寅ァァァ!!俺は勝アアアアつッッッ!!さあ!!始めようぜオッサン!!」
今か今かと準備万端のサーパインとそれをグッと見下ろす賀露吉成。
賀露「……(白々しい真似を……八百長男め。)」
動と静、火と水のような対照的な二人を見降ろす二人の雇い主たち。
実光「流れの中で賀露君が体勢を崩す。後はサーパインがうまくやってくれるでしょう。」
網代「…………ええ。」
実光「まあアレ(サーパイン)は馬鹿ですから八百長に気付くことはありますまい。」
司会実況席で鞘香が押し掛け解説のジェリー・タイソンに話を振った。
鞘香『さあ、両選手が開始位置につきます。ジェリーさんは、予選で賀露選手の闘いを間近で目撃したそうですね?その時の印象はいかがでしたか?』
ジェリー『Ye~~s!!賀露選手の魅力は、何といッテモそのPOWER(パワー)とTOUGHNESS(タフネス)デース!!【憂国のハラトク】こと原田徳次郎選手の攻撃ヲ受ケ切リ、一発でKOシタ実力ハ、ガチでヤバイデース!!BODY(ボディ)のSMALL(スモール)なサーパイン選手は、如何に賀露選手の攻撃を避けきるかが勝負のRHINE(ライン)デース!』
鞘香『なるほど!私の知る限り、サーパイン選手は押せ押せのファイタータイプ!超体格の賀露選手相手に我を通し切れるか!?』