ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー絶命闘技会ドーム:控室ー
第一仕合のAブロック、Bブロック枠がすべて終了し、CとDブロック側の闘技者たちが動きだした。
夜明けの村の控室からは男の叫び声がドア越しに響いている。
サーパイン「シャアアァアアアアッ!いよいよ出番だぜジイさんッッ!!」
ボクシングパンツ姿で二の腕と額に細い縄のようなものを縛りつけてガッツリと戦闘準備万端の代表闘技者サーパイン。
その素の喋りが爆音レベルの声量に夜明けの村の村長の鎧塚実光(よろいづかさねみつ)は耳を押さえて呟いた。
実光「誰がジイさんじゃ。」
サーパイン「俺の血潮が滾って燃えるぜッッ!!優勝は頂きだアアアアアアッッ!!!」
実光「……(許せよ。サーパイン。)」
同刻、あじろ水産控室で社長の網代光臨丸(あじろこうりんまる)は自分の目の前に居る男の発言に驚きの声を上げる。
光臨丸「な、何!?わ、本気なのか賀露?」
控室に備えられた椅子ではなくひっくり返したコンテナケースに腰かけたあじろ水産代表闘技者の賀露吉成(かろよしなり)は腕を組んで荘厳な声でいった。
賀露「…すまんなオヤジさん。迷惑をかける。「最初で最後の我が儘」だ……見届けてくれ。」
栃木ディスティニーランドの控室では着ぐるみの頭部部分を外して汗を拭きながらペットボトルの水を飲んでふーーっと息をつく。ウェーブかかった金髪でサラシを胸に巻いた気合の入った感じの女性が視線を控室に居るもう一人に向けたいった。
「ふー…暑っつ………根津先輩も飲み物どうッスか?」
トゥーンな縦ボーダーシャツと真っ赤なズボンに大きなクツと手袋姿のネズミのモッキーが棒立ちのままいった。
根津「……美姫。何度言えばわかる?今の俺は、モッキーだ。」
美姫「あっ!サーセンッしたッッ!!」
根津「……フッ、「モッキー」か…もうすぐ…「夢」も終わる。」
モッキーこと栃木ディスティニーランドの代表闘技者、根津マサミは静かに佇んだ。
各闘技会員の中でも上位陣であるGPグループVIP仕様の控室にて、代表の倉吉理乃が自身の膝の上で横になっている代表闘技者の百目鬼雲山に話しかけた。
理乃「どうしたの?考え事?」
雲山「……いや、思いだしていただけさ。依頼主を一目見て恋に落ちた、「間抜けな鬼」の話をな…………安心しろ理乃。お前は、私が命に代えても守ってみせる……。」
膝の上でゴロゴロと転げて甘える雲山の頭を撫でまわしながら理乃が答えた。
理乃「雲山…ありがとう嬉しいわ♪」
秘書の音市と美音、護衛の雷太郎と風太郎の四人はその様子を見ながら……。
「「「「(うーん……かっこいいセリフが台無しだ。)」」」」
と心の中でツッコミを入れていた。
大体の闘技会会員の代表と闘技者は同じ控室で居るか一緒に行動をしているが、本郷モータースの関係人は皆バラバラに行動をしていた。
控室で代表闘技者の氷室薫は納得したようにうなずくと両手をパンパンッと払って後ろに振り返った。
氷室「……よし。万全ですね。」
広い作りではない控室の前と左右の壁の全面にミケランジェロのダビデ、ロダンの考える人、ミロのヴィーナスが彫刻された部屋を出ていった……。
第一仕合のAブロック、Bブロック枠がすべて終了し、CとDブロック側の闘技者たちが動きだした。
夜明けの村の控室からは男の叫び声がドア越しに響いている。
サーパイン「シャアアァアアアアッ!いよいよ出番だぜジイさんッッ!!」
ボクシングパンツ姿で二の腕と額に細い縄のようなものを縛りつけてガッツリと戦闘準備万端の代表闘技者サーパイン。
その素の喋りが爆音レベルの声量に夜明けの村の村長の鎧塚実光(よろいづかさねみつ)は耳を押さえて呟いた。
実光「誰がジイさんじゃ。」
サーパイン「俺の血潮が滾って燃えるぜッッ!!優勝は頂きだアアアアアアッッ!!!」
実光「……(許せよ。サーパイン。)」
同刻、あじろ水産控室で社長の網代光臨丸(あじろこうりんまる)は自分の目の前に居る男の発言に驚きの声を上げる。
光臨丸「な、何!?わ、本気なのか賀露?」
控室に備えられた椅子ではなくひっくり返したコンテナケースに腰かけたあじろ水産代表闘技者の賀露吉成(かろよしなり)は腕を組んで荘厳な声でいった。
賀露「…すまんなオヤジさん。迷惑をかける。「最初で最後の我が儘」だ……見届けてくれ。」
栃木ディスティニーランドの控室では着ぐるみの頭部部分を外して汗を拭きながらペットボトルの水を飲んでふーーっと息をつく。ウェーブかかった金髪でサラシを胸に巻いた気合の入った感じの女性が視線を控室に居るもう一人に向けたいった。
「ふー…暑っつ………根津先輩も飲み物どうッスか?」
トゥーンな縦ボーダーシャツと真っ赤なズボンに大きなクツと手袋姿のネズミのモッキーが棒立ちのままいった。
根津「……美姫。何度言えばわかる?今の俺は、モッキーだ。」
美姫「あっ!サーセンッしたッッ!!」
根津「……フッ、「モッキー」か…もうすぐ…「夢」も終わる。」
モッキーこと栃木ディスティニーランドの代表闘技者、根津マサミは静かに佇んだ。
各闘技会員の中でも上位陣であるGPグループVIP仕様の控室にて、代表の倉吉理乃が自身の膝の上で横になっている代表闘技者の百目鬼雲山に話しかけた。
理乃「どうしたの?考え事?」
雲山「……いや、思いだしていただけさ。依頼主を一目見て恋に落ちた、「間抜けな鬼」の話をな…………安心しろ理乃。お前は、私が命に代えても守ってみせる……。」
膝の上でゴロゴロと転げて甘える雲山の頭を撫でまわしながら理乃が答えた。
理乃「雲山…ありがとう嬉しいわ♪」
秘書の音市と美音、護衛の雷太郎と風太郎の四人はその様子を見ながら……。
「「「「(うーん……かっこいいセリフが台無しだ。)」」」」
と心の中でツッコミを入れていた。
大体の闘技会会員の代表と闘技者は同じ控室で居るか一緒に行動をしているが、本郷モータースの関係人は皆バラバラに行動をしていた。
控室で代表闘技者の氷室薫は納得したようにうなずくと両手をパンパンッと払って後ろに振り返った。
氷室「……よし。万全ですね。」
広い作りではない控室の前と左右の壁の全面にミケランジェロのダビデ、ロダンの考える人、ミロのヴィーナスが彫刻された部屋を出ていった……。