ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【2】
ー大江戸城麓・大広場ー
光姫「本当の目的だと…?」
豪俊「そうよ。今、自分が地獄の釜の上に置かれた薄い氷のふたの上に立っているのも知らずに」
悠「まさか……ステージに何か仕掛けてるんじゃ?」
光姫「ははは。やってみい。本当の目的とやらを見せてみよ」
豪俊「な、なにぃ!」
光姫「なんじゃ、はったりか?」
豪俊が懐から何か取り出したのが見えた。
豪俊「くっ……こいつを見ろ!これば爆薬のリモコンスイッチだ!俺がこの指に少しでも力を込めるだけでお前の立っているステージは吹き飛ぶんだぞ?」
光姫「ふむ。やってみぃ」
豪俊「な、なんだと!」
光姫「押す勇気がないならわしが自分で押すぞ」
豪俊「ぐぐぐ……」
悠「おい。あいつからスイッチを取り上げないとヤバイんじゃないのか?」
豪俊「やってやる!天狗党万歳!」
悠「っ!」
おれは新の前に飛び出した。
ポンッ!ポンッ!
豪俊「なっ……?」
悠「えっ…?」
ステージの後ろから数発の花火が打ち上がり、青空に散った。
ステージ上で光姫さんは哄笑(こうしょう)した。
光姫「あはははは!だから全てお見通しといったじゃろ?」
想「……」
光姫「ここまでじゃ。天狗党を引っ立てよ!」
光姫の命を受けて火盗と奉行所が手分けして天狗党を拘束していく。おれは光姫さんの手際のよさにぽかんとしていた。
豪俊「ええい、まだだ!こんなところで終わってたまるか!黒天狗!!」
真留「き、きゃあっ!?」
真留が豪俊に縄をかけようとしたところだった。豪俊の呼び掛けに黒いジャージ姿の天狗が飛び出して小柄な真留を吹き飛ばした。
黒天狗「……」
悠「アイツは…」
豪俊「お前たちも来い!」
天狗党幹部B「おおっ!」
天狗党幹部C「あっ!豪俊さま!」
豪俊は刀を振るうとすでに縄にかかっていた幹部らの戒めを解いた!
豪俊とジャージの天狗面、それと二人の天狗は刀を振り回しながら奉行所員の輪を崩していく。
真留「ま、待てぇ!」
縄をかけ損ねた真留が追いかけようとするが
光姫「追わずともよい。あの男は人間は曲がっていても剣の腕だけは立つ男だ。お前では刃が立つまい」
真留「で、でも…」
光姫さんはゆっくりと演壇を降りて新の前に立った。
光姫「彼奴を追わせる者はもう決まっておる。新。お前にしか斬れぬ相手じゃ」
新「……分かってる」
新は殊勝な顔をしてうなずく。
光姫「よし。では行け!けして逃がすな!」
新「はい!」
新はこくんとうなずくと、すでに広場の囲いを突破しようとしている豪俊の後ろを追いかけだした。
光姫「悠」
悠「ん~?」
光姫「色々あって混乱しておるじゃろうが、今はまず新を追うのじゃ。そうすればきっと面白いものが見られるじゃろう。」
悠「面白いもの…ですか?」
光姫「ああ。そしてお前が見ておかなくてはならないものじゃ」
銀次「さぁ、ぐずぐすしてると見失っちまうぜ、ベイビー」
悠「そうだな…。おれもケリつけないといけないしな…。黒天狗…いや、右京山と」
おれは大江戸学園の制服を脱ぎ捨て、いつもの服装になって駆け出した。
光姫「本当の目的だと…?」
豪俊「そうよ。今、自分が地獄の釜の上に置かれた薄い氷のふたの上に立っているのも知らずに」
悠「まさか……ステージに何か仕掛けてるんじゃ?」
光姫「ははは。やってみい。本当の目的とやらを見せてみよ」
豪俊「な、なにぃ!」
光姫「なんじゃ、はったりか?」
豪俊が懐から何か取り出したのが見えた。
豪俊「くっ……こいつを見ろ!これば爆薬のリモコンスイッチだ!俺がこの指に少しでも力を込めるだけでお前の立っているステージは吹き飛ぶんだぞ?」
光姫「ふむ。やってみぃ」
豪俊「な、なんだと!」
光姫「押す勇気がないならわしが自分で押すぞ」
豪俊「ぐぐぐ……」
悠「おい。あいつからスイッチを取り上げないとヤバイんじゃないのか?」
豪俊「やってやる!天狗党万歳!」
悠「っ!」
おれは新の前に飛び出した。
ポンッ!ポンッ!
豪俊「なっ……?」
悠「えっ…?」
ステージの後ろから数発の花火が打ち上がり、青空に散った。
ステージ上で光姫さんは哄笑(こうしょう)した。
光姫「あはははは!だから全てお見通しといったじゃろ?」
想「……」
光姫「ここまでじゃ。天狗党を引っ立てよ!」
光姫の命を受けて火盗と奉行所が手分けして天狗党を拘束していく。おれは光姫さんの手際のよさにぽかんとしていた。
豪俊「ええい、まだだ!こんなところで終わってたまるか!黒天狗!!」
真留「き、きゃあっ!?」
真留が豪俊に縄をかけようとしたところだった。豪俊の呼び掛けに黒いジャージ姿の天狗が飛び出して小柄な真留を吹き飛ばした。
黒天狗「……」
悠「アイツは…」
豪俊「お前たちも来い!」
天狗党幹部B「おおっ!」
天狗党幹部C「あっ!豪俊さま!」
豪俊は刀を振るうとすでに縄にかかっていた幹部らの戒めを解いた!
豪俊とジャージの天狗面、それと二人の天狗は刀を振り回しながら奉行所員の輪を崩していく。
真留「ま、待てぇ!」
縄をかけ損ねた真留が追いかけようとするが
光姫「追わずともよい。あの男は人間は曲がっていても剣の腕だけは立つ男だ。お前では刃が立つまい」
真留「で、でも…」
光姫さんはゆっくりと演壇を降りて新の前に立った。
光姫「彼奴を追わせる者はもう決まっておる。新。お前にしか斬れぬ相手じゃ」
新「……分かってる」
新は殊勝な顔をしてうなずく。
光姫「よし。では行け!けして逃がすな!」
新「はい!」
新はこくんとうなずくと、すでに広場の囲いを突破しようとしている豪俊の後ろを追いかけだした。
光姫「悠」
悠「ん~?」
光姫「色々あって混乱しておるじゃろうが、今はまず新を追うのじゃ。そうすればきっと面白いものが見られるじゃろう。」
悠「面白いもの…ですか?」
光姫「ああ。そしてお前が見ておかなくてはならないものじゃ」
銀次「さぁ、ぐずぐすしてると見失っちまうぜ、ベイビー」
悠「そうだな…。おれもケリつけないといけないしな…。黒天狗…いや、右京山と」
おれは大江戸学園の制服を脱ぎ捨て、いつもの服装になって駆け出した。