ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー絶命闘技会ドーム:闘技場ー
絶望的な顔色で爪を噛んでいる女性。
彼女の名は「周防みほの」闘技会417社中企業序列414位「周防製鉄」の代表である。
ほんの一年前まで、みほのはごく普通の大学生活を送っていた。
だが……先代社長の父が急死。遺言に従い、みほのは新社長へと就任した。
その直後、100年に一度といわれる世界的金融危機が発生。周防製鉄はその直撃を受け、業績を急降下させた。
金融危機が落ち着いた後も下降は止まらず、会社はもはや風前の灯火であった。そんななか届いた闘技絶命トーナメント開催の報。
これよ!これこそ千載一遇のチャンス!
起死回生を賭けて、トーナメントに闘技者を送りこんだみほの。
だが、結果は予選敗退(絶命号で紅に絡んで速攻倒された男が代表闘技者)。
そして現在……三仕合連続予想を外し(予選-50億、第一仕合-1億、第二仕合-1億、第三仕合-2億、合計-54億)みほのはとことん賭け事に弱かった。
どどどどどうしよう……あと9億しか残ってないんですけど……。今日の正午までに70億円を返済しないと個人資産まで差し押さえられちゃうのに……。
正午まであと一時間……ああああああ!!もうお終いよぉぉ!会社は倒産、借金のカタに風俗に売られてあんなことやこんなことさせられるんだああああ!!
ああ……なんで私がこんな目に……恨むよお父さん…。
「お、またオッズが上がってるよ。」
みほの「?」
「それにしてもずいぶん差がついたなー、これ当たればそこそこでかいよな。」
「いやー?まず無理だろ。」
そんな声が聞こえて顔をあげてみると巨大モニターに「松永工業+α・悠:8.10」VS「ペナソニック・因幡:1.14」とオッズが表示されている。
みほの「う、嘘!!?」
席から立ち上がって画面を凝視する。
「相手はペナソニックだぜ?」
「だよなー」
こ……この倍率なら「全財産を賭ければ(9億×8.10=72.9億)」借金の70億に届く!!……当たればだけど。
「そろそろ締め切りまーす、お賭けになる方はお早めにお願いしまーす。」
もう時間がないとみほのは近くに居る女性のキャストに声をかけた。
みほの「お姉さん!すみませんっ!あ……あの……松永工業に9億で……。」
ダメで元々……松永工業に賭けるしかない……うん…もう、こうするしかないじゃない…。
震える声で全財産を賭けた。
「おお!あの姉ちゃん大穴狙いか!」
「男前だね~。」
そのころ、松永工業(+α)の選手控室で小鳥遊悠の準備が整ったところだった。
城「わあ!バッチリですよ悠さん!」
悠「そうか?」
流石にシャツと軍パンで闘うのもいかがなものかということで蔦紋の入ったファイトインナーにファイトショーツと、アンダースパッツに着替えていた。
久秀「まったく、靴はどこかに無くすわ。いつもの格好で出場しようとするわ……。呆れるわよ。」
凛「イケメン度上昇ッス~♪松永社長が選んだファイトインナーとショーツ、城さんが選んだアンダースパッツ。なかなかエロいっすね~♪へへっ。」
久秀「おっさんみたいな発言はやめなさい。大丈夫かしらこの子……。」
凛「あとで一緒に写真とって欲しいッスー。」
悠「写真か……なんかこっ恥ずかしいな。」
そう話しているとドアが開いてバニーではなくホースガール(シマウマ)が呼び出しに来た。
「小鳥遊悠選手、そろそろ移動お願いします♪」
悠「ああ、わかった。んじゃ、行ってくるぜ。」
城「あっ、悠さん!あの……仕合前に、こんなことを言うのもアレなんですけど……十分気をつけてくださいね。さっきの仕合なんて……。」
悠「……ハッ!お前も結構おせっかいだな。」
城「い、いえ、そんなことは……。」
悠「負けねぇよ。それより、おせっかいついでに、この靴と同じようなの探しといてくれ。久秀は優勝祝いでも考えといてくれ。」
そういって控室から闘技場へ向かった。
絶望的な顔色で爪を噛んでいる女性。
彼女の名は「周防みほの」闘技会417社中企業序列414位「周防製鉄」の代表である。
ほんの一年前まで、みほのはごく普通の大学生活を送っていた。
だが……先代社長の父が急死。遺言に従い、みほのは新社長へと就任した。
その直後、100年に一度といわれる世界的金融危機が発生。周防製鉄はその直撃を受け、業績を急降下させた。
金融危機が落ち着いた後も下降は止まらず、会社はもはや風前の灯火であった。そんななか届いた闘技絶命トーナメント開催の報。
これよ!これこそ千載一遇のチャンス!
起死回生を賭けて、トーナメントに闘技者を送りこんだみほの。
だが、結果は予選敗退(絶命号で紅に絡んで速攻倒された男が代表闘技者)。
そして現在……三仕合連続予想を外し(予選-50億、第一仕合-1億、第二仕合-1億、第三仕合-2億、合計-54億)みほのはとことん賭け事に弱かった。
どどどどどうしよう……あと9億しか残ってないんですけど……。今日の正午までに70億円を返済しないと個人資産まで差し押さえられちゃうのに……。
正午まであと一時間……ああああああ!!もうお終いよぉぉ!会社は倒産、借金のカタに風俗に売られてあんなことやこんなことさせられるんだああああ!!
ああ……なんで私がこんな目に……恨むよお父さん…。
「お、またオッズが上がってるよ。」
みほの「?」
「それにしてもずいぶん差がついたなー、これ当たればそこそこでかいよな。」
「いやー?まず無理だろ。」
そんな声が聞こえて顔をあげてみると巨大モニターに「松永工業+α・悠:8.10」VS「ペナソニック・因幡:1.14」とオッズが表示されている。
みほの「う、嘘!!?」
席から立ち上がって画面を凝視する。
「相手はペナソニックだぜ?」
「だよなー」
こ……この倍率なら「全財産を賭ければ(9億×8.10=72.9億)」借金の70億に届く!!……当たればだけど。
「そろそろ締め切りまーす、お賭けになる方はお早めにお願いしまーす。」
もう時間がないとみほのは近くに居る女性のキャストに声をかけた。
みほの「お姉さん!すみませんっ!あ……あの……松永工業に9億で……。」
ダメで元々……松永工業に賭けるしかない……うん…もう、こうするしかないじゃない…。
震える声で全財産を賭けた。
「おお!あの姉ちゃん大穴狙いか!」
「男前だね~。」
そのころ、松永工業(+α)の選手控室で小鳥遊悠の準備が整ったところだった。
城「わあ!バッチリですよ悠さん!」
悠「そうか?」
流石にシャツと軍パンで闘うのもいかがなものかということで蔦紋の入ったファイトインナーにファイトショーツと、アンダースパッツに着替えていた。
久秀「まったく、靴はどこかに無くすわ。いつもの格好で出場しようとするわ……。呆れるわよ。」
凛「イケメン度上昇ッス~♪松永社長が選んだファイトインナーとショーツ、城さんが選んだアンダースパッツ。なかなかエロいっすね~♪へへっ。」
久秀「おっさんみたいな発言はやめなさい。大丈夫かしらこの子……。」
凛「あとで一緒に写真とって欲しいッスー。」
悠「写真か……なんかこっ恥ずかしいな。」
そう話しているとドアが開いてバニーではなくホースガール(シマウマ)が呼び出しに来た。
「小鳥遊悠選手、そろそろ移動お願いします♪」
悠「ああ、わかった。んじゃ、行ってくるぜ。」
城「あっ、悠さん!あの……仕合前に、こんなことを言うのもアレなんですけど……十分気をつけてくださいね。さっきの仕合なんて……。」
悠「……ハッ!お前も結構おせっかいだな。」
城「い、いえ、そんなことは……。」
悠「負けねぇよ。それより、おせっかいついでに、この靴と同じようなの探しといてくれ。久秀は優勝祝いでも考えといてくれ。」
そういって控室から闘技場へ向かった。