ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー絶命闘技会ドーム:男子トイレー
広く綺麗な男子トイレの小便器の前で紅が用を足していた。
紅「ふい~~……快調快調♪大久保のおっさんたちを待たせてるし、さっさと出しちまおうっと。」
河野春男VS阿古谷清秋戦の途中で悠は本当に部屋に戻ってしまったので紅は大久保たちと合流したのだが、仕合が終わると……。
大久保『試合までまだ時間あるやろ?飯でもいこや』
末吉『え!?仕合は見ないんですか?』
氷川『島中に中継してるから平気だろ。店で見るよ。』
ということで飯に行くことになった。
紅「そのうち敵同士になるってのにのんきな連中だぜ。俺もひとの事は言えねぇけど……まあいいか!あいつらと闘うのとしても大分さきだし。氷川に至っては出場しねぇし。あー……くそなかなか止まんねぇな。」
ジョロジョロと排尿を続ける紅の背後から誰かがいきなり肩を組んできた。
「よう兄弟!ずいぶん景気がいいじゃねぇか!」
紅「なっ!?」
首を回して振り返るとそこにはUM社の代表闘技者にして魏一族の魏雷庵が邪悪な笑みを浮かべている。その姿は上半身裸にボクサーパンツという出で立ちだ。
雷庵「おー、お盛んだねぇ。」
紅「て、テメェェ!!何してんだコラぁっ!」
まるで中学生が悪ふざけでもするように雷庵は紅を揺らしたりする。
雷庵「ギャハハハ!!焦ってんじゃねぇよタコ!!」
紅「と、とりあえず離れろ!」
裏拳を振るうも雷庵は軽々とそれを避けて離れた。紅は慌ててナニをしまってズボンのチャックを閉じた。
紅「て…テメーまさかそっちの趣味があるんじゃねえだろうな!?何がしてぇんだコラ!」
雷庵「クカカカッ!何がしてぇ?んなもん決まってんだろが。テメーをおちょくってんだよ、凡人君♪」
紅「……あ?」
雷庵「とっくに、気付いてんだろ?このトーナメント、テメー如きが入り込む余地はねぇんだよォ。野良犬が狼と張り合うなよ!!」
分かりやすい兆発、それを聞いて紅は……ブチ切れた。
紅「…………そうかい、よーくわかったぜ。お前、確か次が出番だったよな?テメーはここで、リタイアだ!!」
筋肉が盛り上がり、両手を獣が爪を剥きだすように広げ今にも飛びかからんと構える。
雷庵「……リタイア?俺が?そりゃあつまり、俺に喧嘩売ってるってことかい?」
紅「ったりめーだろボケっ!今さら唾は飲ませねえぞコラ!!」
雷庵「……わかった。これだから馬鹿は扱いやすい。せっかく売ってくれたんだ。高値で買ってやるよ。」
紅「!?」
目の前の男が異形へと変貌する……。
闘技ドームでは前仕合で飛び散った血などの清掃が終わると鞘香がマイクを持って中央に立ち宣言した。
鞘香「お待たせしましたッ!それでは選手入場!!」
ついに始まってしまい選手入場通路近くで太田社長が顔面蒼白で電話をかけていた。
太田「どどどどどうしましょう禅さんーーー!?」
禅『太田…さん……少し……落ち着いて。』
雷庵「よう俺の出番かい?」
電話する背後でそう声が聞こえた。
太田「ら、雷庵君っ!良かった戻って……!?」
振り返りそこにいた雷庵の姿を見て太田は持っていた携帯も落とした。
雷庵「退いてな。主役は俺だ。」
そういわれて、太田は飛び退いた。ズンズンっと雷庵は選手入場口に向かっていく。
鞘香『暗殺一家一の問題児が、トーナメントに殴りこみだ!魏一族の名に懸けて邪魔する奴はぶっ殺す!!身長188センチ体重94キロ闘技試合初参戦!!アンダーマウント社!!魏雷庵……え?』
登場した雷庵は血まみれの姿だった。しかし本人は不敵に笑っていることから自分のものではないのだろう……。観客たちもざわめきだした。
「お……おいアレ」
「血……だよな?」
「アイツ……何をやらかしたんだ?」
雷庵「カカカッ!いちいち騒ぐんじゃねぇよ、豚共。」
【禁忌の末裔】魏雷庵
広く綺麗な男子トイレの小便器の前で紅が用を足していた。
紅「ふい~~……快調快調♪大久保のおっさんたちを待たせてるし、さっさと出しちまおうっと。」
河野春男VS阿古谷清秋戦の途中で悠は本当に部屋に戻ってしまったので紅は大久保たちと合流したのだが、仕合が終わると……。
大久保『試合までまだ時間あるやろ?飯でもいこや』
末吉『え!?仕合は見ないんですか?』
氷川『島中に中継してるから平気だろ。店で見るよ。』
ということで飯に行くことになった。
紅「そのうち敵同士になるってのにのんきな連中だぜ。俺もひとの事は言えねぇけど……まあいいか!あいつらと闘うのとしても大分さきだし。氷川に至っては出場しねぇし。あー……くそなかなか止まんねぇな。」
ジョロジョロと排尿を続ける紅の背後から誰かがいきなり肩を組んできた。
「よう兄弟!ずいぶん景気がいいじゃねぇか!」
紅「なっ!?」
首を回して振り返るとそこにはUM社の代表闘技者にして魏一族の魏雷庵が邪悪な笑みを浮かべている。その姿は上半身裸にボクサーパンツという出で立ちだ。
雷庵「おー、お盛んだねぇ。」
紅「て、テメェェ!!何してんだコラぁっ!」
まるで中学生が悪ふざけでもするように雷庵は紅を揺らしたりする。
雷庵「ギャハハハ!!焦ってんじゃねぇよタコ!!」
紅「と、とりあえず離れろ!」
裏拳を振るうも雷庵は軽々とそれを避けて離れた。紅は慌ててナニをしまってズボンのチャックを閉じた。
紅「て…テメーまさかそっちの趣味があるんじゃねえだろうな!?何がしてぇんだコラ!」
雷庵「クカカカッ!何がしてぇ?んなもん決まってんだろが。テメーをおちょくってんだよ、凡人君♪」
紅「……あ?」
雷庵「とっくに、気付いてんだろ?このトーナメント、テメー如きが入り込む余地はねぇんだよォ。野良犬が狼と張り合うなよ!!」
分かりやすい兆発、それを聞いて紅は……ブチ切れた。
紅「…………そうかい、よーくわかったぜ。お前、確か次が出番だったよな?テメーはここで、リタイアだ!!」
筋肉が盛り上がり、両手を獣が爪を剥きだすように広げ今にも飛びかからんと構える。
雷庵「……リタイア?俺が?そりゃあつまり、俺に喧嘩売ってるってことかい?」
紅「ったりめーだろボケっ!今さら唾は飲ませねえぞコラ!!」
雷庵「……わかった。これだから馬鹿は扱いやすい。せっかく売ってくれたんだ。高値で買ってやるよ。」
紅「!?」
目の前の男が異形へと変貌する……。
闘技ドームでは前仕合で飛び散った血などの清掃が終わると鞘香がマイクを持って中央に立ち宣言した。
鞘香「お待たせしましたッ!それでは選手入場!!」
ついに始まってしまい選手入場通路近くで太田社長が顔面蒼白で電話をかけていた。
太田「どどどどどうしましょう禅さんーーー!?」
禅『太田…さん……少し……落ち着いて。』
雷庵「よう俺の出番かい?」
電話する背後でそう声が聞こえた。
太田「ら、雷庵君っ!良かった戻って……!?」
振り返りそこにいた雷庵の姿を見て太田は持っていた携帯も落とした。
雷庵「退いてな。主役は俺だ。」
そういわれて、太田は飛び退いた。ズンズンっと雷庵は選手入場口に向かっていく。
鞘香『暗殺一家一の問題児が、トーナメントに殴りこみだ!魏一族の名に懸けて邪魔する奴はぶっ殺す!!身長188センチ体重94キロ闘技試合初参戦!!アンダーマウント社!!魏雷庵……え?』
登場した雷庵は血まみれの姿だった。しかし本人は不敵に笑っていることから自分のものではないのだろう……。観客たちもざわめきだした。
「お……おいアレ」
「血……だよな?」
「アイツ……何をやらかしたんだ?」
雷庵「カカカッ!いちいち騒ぐんじゃねぇよ、豚共。」
【禁忌の末裔】魏雷庵