ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー絶命闘技会ドーム:闘技場ー
長老「肉体は変わり果てても、精神は残っておった。あれこそ真のハル。グルカ最強の男の姿よ。」
最強の傭兵集団グルカ兵。
複数の山岳民族からなる混成部隊。過酷な環境で生きる山岳民族は平地の民とは比べ物にならぬ屈強さを誇る。
グルカ兵となれるのはその中でも選び抜かれた一握りの精鋭のみ。その武力たるや凄まじく、時の為政者たちは挙ってグルカ兵を召し抱えた。
先の大戦では当時、世界最強と謳われた日本軍と対峙。これを打ち破っている。まさに一騎当千。グルカの名を聞くたけで、敵は震えあがり戦く。
そんなグルカ兵の中で、最強と言われた男。グルカ兵たちが闘神(インドラ)の化身と畏怖した男、それがハルだ。
日本へ渡り、欲の限りを尽くし、変わり果てた姿となっておったが、闘神が帰ってきた。
阿古谷「チッ!」
阿古谷はわずかな隙をついて左ひざへのローを三度仕掛けたがさっきまでとは違いびくともせず、むしろそこへ巨大な張り手をぶち当てられる。
鞘香『あッ圧倒的ィーーーーッッ!!河野選手、阿古谷選手を一方的に攻め立てるぅーー!先ほどの劣勢が嘘のようです!!』
瞬花『(クッ!もう少し時間がかかるか。)ごめん阿古谷、もう少しだけ持ちこたえて。』
阿古谷「……いそげよ檜山。あまり時間がないぞ。」
一転攻勢を果たす春男の動きに観客たちも盛り上がる。
城「うわぁ……大迫力ですね!」
久秀「これはこのまま押し切るかしら。」
凛「あ、あれ?」
久秀「なに?どうかしたの?」
凛「あ、いや……私の勘違いだと思うんですけど……えへへっス。ほら……河野の「顔」……さっきより気持ちすっきりしてないッスか?」
「「え?」」
言われて春男の顔に注視すると肉でまん丸だった顔が今は楕円形に細まっている。
先進の本文を忘れ、蓄え続けてきた「欲」人を堕落させる「猛毒」。目覚めた闘神の本能が「欲」を拒絶している。ハルの体内から「毒」が排出されていく!
春男「ウオオオッ!」
雄叫び、猛進は一級の戦士を彷彿とさせ放たれる拳に阿古谷は紙一重で避けたはずだったがわずかに掠ったのかこめかみの皮膚の一部が裂けている。
つまり……常人離れした反射神経を上回り始めた。
阿古谷「(また速度が上がった!)」
瞬花『グッ(もう一度測り直しだ!)』
誰しもの目にハッキリと春男の変化が映り始めた。
十王通信の社長、高田清助も興味深そうに言った。
高田「なるほど。坂東君、君の言う通り明らかに異常な速度で痩せていっていますね。」
死刑囚である坂東洋平はハンチングをかぶって一応は顔を隠している体裁で平然と観客席で仕合を見ていた。
坂東「カロリーの異常消費かデトックスの一種か……いや、そんなこと医学的にはありえないんだけどね。現に目の前で起こっているから認めざる得ないけど。医を志した身としては、非常に興味深いサンプルだね。」
少し離れた席で医者であるはずの英はじめはというと。
英「ねえねえ吉沢君!?彼、今すぐ解剖できないかな?」
心美「…無理です、先生。」
ある意味で誰より興味を持っても興奮状態だった。
長老「肉体は変わり果てても、精神は残っておった。あれこそ真のハル。グルカ最強の男の姿よ。」
最強の傭兵集団グルカ兵。
複数の山岳民族からなる混成部隊。過酷な環境で生きる山岳民族は平地の民とは比べ物にならぬ屈強さを誇る。
グルカ兵となれるのはその中でも選び抜かれた一握りの精鋭のみ。その武力たるや凄まじく、時の為政者たちは挙ってグルカ兵を召し抱えた。
先の大戦では当時、世界最強と謳われた日本軍と対峙。これを打ち破っている。まさに一騎当千。グルカの名を聞くたけで、敵は震えあがり戦く。
そんなグルカ兵の中で、最強と言われた男。グルカ兵たちが闘神(インドラ)の化身と畏怖した男、それがハルだ。
日本へ渡り、欲の限りを尽くし、変わり果てた姿となっておったが、闘神が帰ってきた。
阿古谷「チッ!」
阿古谷はわずかな隙をついて左ひざへのローを三度仕掛けたがさっきまでとは違いびくともせず、むしろそこへ巨大な張り手をぶち当てられる。
鞘香『あッ圧倒的ィーーーーッッ!!河野選手、阿古谷選手を一方的に攻め立てるぅーー!先ほどの劣勢が嘘のようです!!』
瞬花『(クッ!もう少し時間がかかるか。)ごめん阿古谷、もう少しだけ持ちこたえて。』
阿古谷「……いそげよ檜山。あまり時間がないぞ。」
一転攻勢を果たす春男の動きに観客たちも盛り上がる。
城「うわぁ……大迫力ですね!」
久秀「これはこのまま押し切るかしら。」
凛「あ、あれ?」
久秀「なに?どうかしたの?」
凛「あ、いや……私の勘違いだと思うんですけど……えへへっス。ほら……河野の「顔」……さっきより気持ちすっきりしてないッスか?」
「「え?」」
言われて春男の顔に注視すると肉でまん丸だった顔が今は楕円形に細まっている。
先進の本文を忘れ、蓄え続けてきた「欲」人を堕落させる「猛毒」。目覚めた闘神の本能が「欲」を拒絶している。ハルの体内から「毒」が排出されていく!
春男「ウオオオッ!」
雄叫び、猛進は一級の戦士を彷彿とさせ放たれる拳に阿古谷は紙一重で避けたはずだったがわずかに掠ったのかこめかみの皮膚の一部が裂けている。
つまり……常人離れした反射神経を上回り始めた。
阿古谷「(また速度が上がった!)」
瞬花『グッ(もう一度測り直しだ!)』
誰しもの目にハッキリと春男の変化が映り始めた。
十王通信の社長、高田清助も興味深そうに言った。
高田「なるほど。坂東君、君の言う通り明らかに異常な速度で痩せていっていますね。」
死刑囚である坂東洋平はハンチングをかぶって一応は顔を隠している体裁で平然と観客席で仕合を見ていた。
坂東「カロリーの異常消費かデトックスの一種か……いや、そんなこと医学的にはありえないんだけどね。現に目の前で起こっているから認めざる得ないけど。医を志した身としては、非常に興味深いサンプルだね。」
少し離れた席で医者であるはずの英はじめはというと。
英「ねえねえ吉沢君!?彼、今すぐ解剖できないかな?」
心美「…無理です、先生。」
ある意味で誰より興味を持っても興奮状態だった。