ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー東京某所:排ビルー
三村『ふ~~ん……アンタ、面白いね♪OK~本気でお相手しましょ。』
始末屋はナイフと銃を捨てて背中からシンプルな長刃を取りだした。持ち手がついているだけで切るためだけに特化した刃物。
「……」
三村『じゃーん。特注のエクスキューショナーソード!軽く撫でるだけで鉄も削っちゃう。細切れにしちゃうぞ~~♪さあ!とことん殺し合いますかっかががががっ』
一瞬。見るからに軽くはない全身防弾のスーツを着た侵入者が始末屋の首についている機械ごと喉を引きちぎり抜けた。
「殺し合う?勘違いするな。これは「処刑」だ。」
肉片のついた機械を握りつぶすと始末屋の男も穴の開いた喉から血をまき散らして倒れた。
茶髪の男「……誰だか知らんが礼を言うよ。アンタが来なければ俺も相棒と同じ運命だった。相棒っつってもとんだロクデナシだったんだけどな。アンタいったい何者なんだ?警察でもなさそうだし……」
縛られていた縄を解いてもらった茶髪の男はそう尋ねたが全身アーマーの侵入者は足元に落ちていた始末屋が投げ捨てた銃を拾っている。
茶髪の男「そんなもんどうするんだ?安物の銀ダラ(メッキされた中国製トカレフの通称)だぜ?それより、俺のツレが銃の販売してんだ。マジ物のロシア製のトカレフだってあるぜ?銃が欲しいなら安く手に入るよう紹介してやろうか?」
侵入者は何を思ったのか銃を茶髪の男の手を掴むと拾った銃を持たせた。
「撃て。「俺を殺せたら」見逃してやる。」
茶髪の男「……はああああっ!?」
「浅井粕彦、阿保田大学3年。知人の只野五味介と共謀し剛道会組長・加藤忠の自家用車を強奪。そして、逃亡中にひき逃げを起こす。幸い、被害者は軽傷。だが、そんなことはどうでもいい。貴様ら、ウジ虫を生かしておく理由にはならん。」
粕彦「は……ハアアアア!!?な、何言ってんだテメー!お、俺を殺す気か!ひき逃げしたぐらいで!だっ、第一あの車は剛道会のもんだぜ!盗まれたアイツらが悪いんだ!殺すならアイツらにしろよ!!」
「……安心しろ。奴らは既に処刑した。」
そのころ、剛道会本部ビルの前では警察と人だかりができていた。組長の加藤忠を含む数人の幹部らしき男たちがビルの屋上から切断された自分の頭を持った状態で逆さづりにされている。
粕彦「ッッ!」
「もう連中に追われることはない。その代わりお前が連中の後を追うことになるがな。」
粕彦「ふ、ふざけんなぁぁ!何が正義だお前バカじゃねぇのか!そんなもんあるわけねぇだろ!!」
真っ黒いプロテクターで覆われた頭部に銃口を向けてさけんだ。
「……愚物が。お前は何も分かっていない。正義とは俺そのものだ。正義が俺を形作り、俺が正義を織りなすそれだけのことだ。」
粕彦「て、テメーが正義!?笑わせるな!人殺しのどこ正義があるってんだ!?ああ!!」
「……その通りだ。正義のためとは言え、俺が殺人者であることは変わりない。全ての悪を断罪した後、俺は俺自身に正義を執行する。その時、初めて俺の正義が完成する。この世界は新たな段階へと進むのだ。」
コイツはまともじゃない。
粕彦「い、イカレ野郎がアアアっ!」
震えながら生にしがみつくために引き金を引いたが粕彦の頭はゴキッと音をたてて180度捩じり折られた……。
数時間後、廃ビルの周りには沢山のパトカーが陣取り、鑑識や警察がゾロゾロと出入りしたり聞き込みを始めている。
「うわ~こりゃひでぇな。こんな死に方だけはご免こうむりたいですわ。」
どれだけ争いあったのかズタズタに刃物で刺された死体と頭が潰された死体が転がっている。
「ここまで派手な抗争は珍しいですな。」
「ああ、銃声を聞いて駆け付けた時には手遅れだった。……じゃあ、後は任せたぞ。」
「あ!非番中にお手数おかけしました。」
「先輩、あの人も警察官なんですか?」
「おお、新入りのお前は知らんか。あの人こそ警視庁最強と呼ばれる猛者……第44機動隊隊長、阿古谷清秋警部だ。」
阿古谷が現場から離れ大通り出ると一台の高級車が側にとまった。窓があくと着物の女性檜山瞬花が声をかける。
瞬花「お疲れ様。乗って。家まで送るよ。」
阿古谷「……檜山。来るなといったはずだ。」
瞬花「ごめんね。でも、どうにも気がかりでさ。……君に死なれると私が困るんだよ。……それでいつまでこんなことを?一度休んで考えてみたらどうだい?」
阿古谷「笑止。正義に休息など不要。」
戦いを続けるさ。悪を根絶やしにするその日まで。
三村『ふ~~ん……アンタ、面白いね♪OK~本気でお相手しましょ。』
始末屋はナイフと銃を捨てて背中からシンプルな長刃を取りだした。持ち手がついているだけで切るためだけに特化した刃物。
「……」
三村『じゃーん。特注のエクスキューショナーソード!軽く撫でるだけで鉄も削っちゃう。細切れにしちゃうぞ~~♪さあ!とことん殺し合いますかっかががががっ』
一瞬。見るからに軽くはない全身防弾のスーツを着た侵入者が始末屋の首についている機械ごと喉を引きちぎり抜けた。
「殺し合う?勘違いするな。これは「処刑」だ。」
肉片のついた機械を握りつぶすと始末屋の男も穴の開いた喉から血をまき散らして倒れた。
茶髪の男「……誰だか知らんが礼を言うよ。アンタが来なければ俺も相棒と同じ運命だった。相棒っつってもとんだロクデナシだったんだけどな。アンタいったい何者なんだ?警察でもなさそうだし……」
縛られていた縄を解いてもらった茶髪の男はそう尋ねたが全身アーマーの侵入者は足元に落ちていた始末屋が投げ捨てた銃を拾っている。
茶髪の男「そんなもんどうするんだ?安物の銀ダラ(メッキされた中国製トカレフの通称)だぜ?それより、俺のツレが銃の販売してんだ。マジ物のロシア製のトカレフだってあるぜ?銃が欲しいなら安く手に入るよう紹介してやろうか?」
侵入者は何を思ったのか銃を茶髪の男の手を掴むと拾った銃を持たせた。
「撃て。「俺を殺せたら」見逃してやる。」
茶髪の男「……はああああっ!?」
「浅井粕彦、阿保田大学3年。知人の只野五味介と共謀し剛道会組長・加藤忠の自家用車を強奪。そして、逃亡中にひき逃げを起こす。幸い、被害者は軽傷。だが、そんなことはどうでもいい。貴様ら、ウジ虫を生かしておく理由にはならん。」
粕彦「は……ハアアアア!!?な、何言ってんだテメー!お、俺を殺す気か!ひき逃げしたぐらいで!だっ、第一あの車は剛道会のもんだぜ!盗まれたアイツらが悪いんだ!殺すならアイツらにしろよ!!」
「……安心しろ。奴らは既に処刑した。」
そのころ、剛道会本部ビルの前では警察と人だかりができていた。組長の加藤忠を含む数人の幹部らしき男たちがビルの屋上から切断された自分の頭を持った状態で逆さづりにされている。
粕彦「ッッ!」
「もう連中に追われることはない。その代わりお前が連中の後を追うことになるがな。」
粕彦「ふ、ふざけんなぁぁ!何が正義だお前バカじゃねぇのか!そんなもんあるわけねぇだろ!!」
真っ黒いプロテクターで覆われた頭部に銃口を向けてさけんだ。
「……愚物が。お前は何も分かっていない。正義とは俺そのものだ。正義が俺を形作り、俺が正義を織りなすそれだけのことだ。」
粕彦「て、テメーが正義!?笑わせるな!人殺しのどこ正義があるってんだ!?ああ!!」
「……その通りだ。正義のためとは言え、俺が殺人者であることは変わりない。全ての悪を断罪した後、俺は俺自身に正義を執行する。その時、初めて俺の正義が完成する。この世界は新たな段階へと進むのだ。」
コイツはまともじゃない。
粕彦「い、イカレ野郎がアアアっ!」
震えながら生にしがみつくために引き金を引いたが粕彦の頭はゴキッと音をたてて180度捩じり折られた……。
数時間後、廃ビルの周りには沢山のパトカーが陣取り、鑑識や警察がゾロゾロと出入りしたり聞き込みを始めている。
「うわ~こりゃひでぇな。こんな死に方だけはご免こうむりたいですわ。」
どれだけ争いあったのかズタズタに刃物で刺された死体と頭が潰された死体が転がっている。
「ここまで派手な抗争は珍しいですな。」
「ああ、銃声を聞いて駆け付けた時には手遅れだった。……じゃあ、後は任せたぞ。」
「あ!非番中にお手数おかけしました。」
「先輩、あの人も警察官なんですか?」
「おお、新入りのお前は知らんか。あの人こそ警視庁最強と呼ばれる猛者……第44機動隊隊長、阿古谷清秋警部だ。」
阿古谷が現場から離れ大通り出ると一台の高級車が側にとまった。窓があくと着物の女性檜山瞬花が声をかける。
瞬花「お疲れ様。乗って。家まで送るよ。」
阿古谷「……檜山。来るなといったはずだ。」
瞬花「ごめんね。でも、どうにも気がかりでさ。……君に死なれると私が困るんだよ。……それでいつまでこんなことを?一度休んで考えてみたらどうだい?」
阿古谷「笑止。正義に休息など不要。」
戦いを続けるさ。悪を根絶やしにするその日まで。