ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】
ー巌流島:ホテル内フロアー
久秀「その前にひとつよろしいかしら、片原会長?」
滅堂「なんじゃね?」
久秀「この松永久秀、実は持病をおり万が一緊張で倒れでもするようなみっともないところをお見せしたくないものでして……うちの秘書に身体を支えてもらいたいのです。」
城「……え?」
滅堂「おお、なんともまぁ、大変じゃな。よしよし、かまわんぞい。」
久秀「懐の深さありがたく存じますわ。さぁ、城さん行きましょう。」
城「えっ、あっ……ちょっと!?」
身体が弱い発言をしておきながらガッツリと城の腕を掴んでスロットマシーンの前に移動する。
滅堂「よっしゃ!それじゃあ松永君、やっちゃってくれい!」
城「(ま、松永さん?!)」
久秀「(黙れ、いいからアンタが止めるときは押すのよ。)城さん、手を取って。」
久秀が城にそっと重ねた手には有無を言わせない圧がかかっている。
城「(な、なんで、どうして?!)」
太宰「……(一回戦で当たれるといいが…会長の座など誰ぞにくれてやる。我々の標的は一人だけだ。)」
帝都大学総長:太宰由紀夫
滅堂「ほい、スイッチオンじゃ!」
久秀「はい」
一度目のスイッチでスロット部分が高速に回転を始める。説明通り一や百の位は簡単に目で追える速度であるが億の位などはとんでもない速度で回り続けている。
城「(速……こんなの動体視力でどうにかなる速度じゃない……ああ、もう仕方ない……適当なタイミングで……。あ、あれ?これ……いいのかな?)」
カシャンとスロットのリールが止まった。出た数値は……
【989086296】
理乃「まあ!」
野村「……きゅ……9億8908万6296!?しょっぱなから高得点だ!!」
海一証券社長:野村幸平
滅堂「ひょー!やったの松永君!」
久秀「ふふっ、ありがとうございます。」
滅堂「優先順位一位の座がぐっと近づいたのお。」
城「(だ、誰も気づいてない……?メーターの回る速度が途中から異常に遅くなったことに。……完全に故障よね?あれ、不正になるのかな。……けど、せっかくの高得点だし黙って……おこうかな。誰かが気付くまで)」
久秀「よくやったわね。」
城「あ、あの、それって……」
久秀「機械の故障じゃないわよ。けど、なにも言うんじゃないわよ。」
城「は、はい……?」
紅「よっしゃあ!俺も続くぜ!こういうのは勘と気合で楽勝だぜ!」
紅スコア【9071】
城「ちゃんとメーターを見ないから…」
久秀「逆にあんな数よく出せたわね。」
さすがの紅も落ち込んでるのを他所に声が上がった。
滅堂「おお!高得点じゃ!若桜生命が松永商事に次いで暫定2位じゃな!」
檜山瞬花スコア【941137538】
瞬花「(狙った数字は出せなかったけど、確率をあげる方法ならある。一から千の位は切り捨てる。最初から億のみに集中すればいい。先の三回のおかげでおおよその回転速度も割りだせた。まあ、早すぎて目では追えなかったからあくまで仮定だけど。あとはタイミングを計るだけ簡単だよ。絶対にずれない体内時計を持つ私にしかできない方法だけどね。)」
それから次々とスロットマシーンで順位を決定していった。そして最終的な結果は……
1.松永&小鳥遊(略)
2.若桜生命
3.M・ミュージック
4.岩美重工
5.禍谷園
6.ムジテレビ
7.白夜新聞
8.十王通信
9.本郷モータース
10.海一証券
11.東洋電力
12.栃木DL
13.小鳥遊製薬
14.NENTENDO
15.ボスバーガー
16.ガンダイ
17.帝都大学
18.ペナソニック
19.Uクロージング
20.GPG
21.義武不動産
22.夜明けの村
23.西品治&桜花(略)
24.UM社
25.あじろ水産
26.セントリー
27.皇桜学園
28.小鳥遊グループ
29.義伊國屋書店
30.八頭貿易
31.SH冷凍
滅堂「まずは松永君。どこをとるかの?」
そう今のはあくまで仕合順番を選べる権利、重要なのはココからである。
久秀「……」
あの馬鹿(悠)なら牙と初戦で当たる31を選べというでしょうが……とうぜん久秀は狙うのは優勝、だから牙のいるブロックは当然外すとして……。
黒服のひとり鉄のマスクを着けた鷹山が尋ねた。
鷹山「松永様、お決まりですか?」
久秀「……決まったわ。あそこでお願い。」
鷹山「八番。第四仕合でございますね。」
トーナメント表の八番に小鳥遊悠の名前と社名が書きこまれる。
鷹山「次、若桜生命、檜山さま選択をお願いいたします。」
瞬花「はーい。」
滅堂「(ふむ…第四仕合を選びよったか。良い選択じゃの。)」
西品治「(滅堂の牙と反対側のブロックなのはもちろん、前三試合でトーナメントの様子をうかがえる。考えましたね。)」
柏「(序盤の仕合にすることでボケ(悠)のモチベーション維持も容易い。チッ、いいチョイスだ。さすがは松永といったところか。)」
そして遂にトーナメントの組み合わせが決定した。
【Aブロック】
アダム・ダッドリー(ボスバーガー)
VS
摩耶(西品治警備保障&桜花フラワー)
河野春男(NENTENDO)
VS
阿古谷清秋(若桜生命)
魏雷庵(アンダーマウント社)
VS
茂吉・ロビンソン(セントリー)
因幡良(ペナソニック)
VS
小鳥遊悠(松永火薬製造場&小鳥遊堂)
室淵剛三(ユナイテッドクロージング)
VS
金剛(小鳥遊製薬)
沢田慶三郎(マーダーミュージック)
VS
ユリウス・ラインホルト(東洋電力)
結城クリストファー凍夜(岩美重工)
VS
目黒正樹(海一証券)
関林ジュン(ガンダイ)
VS
鬼王山尊(禍谷園)
【Bブロック】
鎧塚サーパイン(夜明けの村)
VS
賀露吉成(あじろ水産)
根津マサミ(栃木ディスティニーランド)
VS
百目鬼雲山(ゴールドプレジャーグループ)
紅(SH冷凍)
VS
氷室薫(本郷モータース)
二階堂蓮(白夜新聞)
VS
桐生刹那(皇桜学園グループ)
小鳥遊窈(義武不動産)
VS
初見泉(小鳥遊グループ)
英はじめ(帝都大学)
VS
坂東洋平(十王通信)
右京山寅(八頭貿易)
VS
金田末吉(義伊國屋書店)
大久保直也(ムジテレビ)
VS
加納アギト(大日本銀行)
滅堂「いやいや。諸君ご苦労じゃったの。これにてトーナメント組み合わせは終了じゃ!いよいよ明日が本番じゃぞ。各々、心しておけよ。それでは解散ッ!!」
久秀「その前にひとつよろしいかしら、片原会長?」
滅堂「なんじゃね?」
久秀「この松永久秀、実は持病をおり万が一緊張で倒れでもするようなみっともないところをお見せしたくないものでして……うちの秘書に身体を支えてもらいたいのです。」
城「……え?」
滅堂「おお、なんともまぁ、大変じゃな。よしよし、かまわんぞい。」
久秀「懐の深さありがたく存じますわ。さぁ、城さん行きましょう。」
城「えっ、あっ……ちょっと!?」
身体が弱い発言をしておきながらガッツリと城の腕を掴んでスロットマシーンの前に移動する。
滅堂「よっしゃ!それじゃあ松永君、やっちゃってくれい!」
城「(ま、松永さん?!)」
久秀「(黙れ、いいからアンタが止めるときは押すのよ。)城さん、手を取って。」
久秀が城にそっと重ねた手には有無を言わせない圧がかかっている。
城「(な、なんで、どうして?!)」
太宰「……(一回戦で当たれるといいが…会長の座など誰ぞにくれてやる。我々の標的は一人だけだ。)」
帝都大学総長:太宰由紀夫
滅堂「ほい、スイッチオンじゃ!」
久秀「はい」
一度目のスイッチでスロット部分が高速に回転を始める。説明通り一や百の位は簡単に目で追える速度であるが億の位などはとんでもない速度で回り続けている。
城「(速……こんなの動体視力でどうにかなる速度じゃない……ああ、もう仕方ない……適当なタイミングで……。あ、あれ?これ……いいのかな?)」
カシャンとスロットのリールが止まった。出た数値は……
【989086296】
理乃「まあ!」
野村「……きゅ……9億8908万6296!?しょっぱなから高得点だ!!」
海一証券社長:野村幸平
滅堂「ひょー!やったの松永君!」
久秀「ふふっ、ありがとうございます。」
滅堂「優先順位一位の座がぐっと近づいたのお。」
城「(だ、誰も気づいてない……?メーターの回る速度が途中から異常に遅くなったことに。……完全に故障よね?あれ、不正になるのかな。……けど、せっかくの高得点だし黙って……おこうかな。誰かが気付くまで)」
久秀「よくやったわね。」
城「あ、あの、それって……」
久秀「機械の故障じゃないわよ。けど、なにも言うんじゃないわよ。」
城「は、はい……?」
紅「よっしゃあ!俺も続くぜ!こういうのは勘と気合で楽勝だぜ!」
紅スコア【9071】
城「ちゃんとメーターを見ないから…」
久秀「逆にあんな数よく出せたわね。」
さすがの紅も落ち込んでるのを他所に声が上がった。
滅堂「おお!高得点じゃ!若桜生命が松永商事に次いで暫定2位じゃな!」
檜山瞬花スコア【941137538】
瞬花「(狙った数字は出せなかったけど、確率をあげる方法ならある。一から千の位は切り捨てる。最初から億のみに集中すればいい。先の三回のおかげでおおよその回転速度も割りだせた。まあ、早すぎて目では追えなかったからあくまで仮定だけど。あとはタイミングを計るだけ簡単だよ。絶対にずれない体内時計を持つ私にしかできない方法だけどね。)」
それから次々とスロットマシーンで順位を決定していった。そして最終的な結果は……
1.松永&小鳥遊(略)
2.若桜生命
3.M・ミュージック
4.岩美重工
5.禍谷園
6.ムジテレビ
7.白夜新聞
8.十王通信
9.本郷モータース
10.海一証券
11.東洋電力
12.栃木DL
13.小鳥遊製薬
14.NENTENDO
15.ボスバーガー
16.ガンダイ
17.帝都大学
18.ペナソニック
19.Uクロージング
20.GPG
21.義武不動産
22.夜明けの村
23.西品治&桜花(略)
24.UM社
25.あじろ水産
26.セントリー
27.皇桜学園
28.小鳥遊グループ
29.義伊國屋書店
30.八頭貿易
31.SH冷凍
滅堂「まずは松永君。どこをとるかの?」
そう今のはあくまで仕合順番を選べる権利、重要なのはココからである。
久秀「……」
あの馬鹿(悠)なら牙と初戦で当たる31を選べというでしょうが……とうぜん久秀は狙うのは優勝、だから牙のいるブロックは当然外すとして……。
黒服のひとり鉄のマスクを着けた鷹山が尋ねた。
鷹山「松永様、お決まりですか?」
久秀「……決まったわ。あそこでお願い。」
鷹山「八番。第四仕合でございますね。」
トーナメント表の八番に小鳥遊悠の名前と社名が書きこまれる。
鷹山「次、若桜生命、檜山さま選択をお願いいたします。」
瞬花「はーい。」
滅堂「(ふむ…第四仕合を選びよったか。良い選択じゃの。)」
西品治「(滅堂の牙と反対側のブロックなのはもちろん、前三試合でトーナメントの様子をうかがえる。考えましたね。)」
柏「(序盤の仕合にすることでボケ(悠)のモチベーション維持も容易い。チッ、いいチョイスだ。さすがは松永といったところか。)」
そして遂にトーナメントの組み合わせが決定した。
【Aブロック】
アダム・ダッドリー(ボスバーガー)
VS
摩耶(西品治警備保障&桜花フラワー)
河野春男(NENTENDO)
VS
阿古谷清秋(若桜生命)
魏雷庵(アンダーマウント社)
VS
茂吉・ロビンソン(セントリー)
因幡良(ペナソニック)
VS
小鳥遊悠(松永火薬製造場&小鳥遊堂)
室淵剛三(ユナイテッドクロージング)
VS
金剛(小鳥遊製薬)
沢田慶三郎(マーダーミュージック)
VS
ユリウス・ラインホルト(東洋電力)
結城クリストファー凍夜(岩美重工)
VS
目黒正樹(海一証券)
関林ジュン(ガンダイ)
VS
鬼王山尊(禍谷園)
【Bブロック】
鎧塚サーパイン(夜明けの村)
VS
賀露吉成(あじろ水産)
根津マサミ(栃木ディスティニーランド)
VS
百目鬼雲山(ゴールドプレジャーグループ)
紅(SH冷凍)
VS
氷室薫(本郷モータース)
二階堂蓮(白夜新聞)
VS
桐生刹那(皇桜学園グループ)
小鳥遊窈(義武不動産)
VS
初見泉(小鳥遊グループ)
英はじめ(帝都大学)
VS
坂東洋平(十王通信)
右京山寅(八頭貿易)
VS
金田末吉(義伊國屋書店)
大久保直也(ムジテレビ)
VS
加納アギト(大日本銀行)
滅堂「いやいや。諸君ご苦労じゃったの。これにてトーナメント組み合わせは終了じゃ!いよいよ明日が本番じゃぞ。各々、心しておけよ。それでは解散ッ!!」