ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【4】

ー巌流島:ホテル内フロアー

片原会長が宣言すると鉄のマスクを着けた黒服が何か大きな機械を押してやってきた。

滅堂「おう、来たか。それでは早速始めよう……これを使っての。」

大きさはミュージックボックスほどでスロットマシーンのようなダイヤル画面、そして中央に大きなボタンがついている。

瓜田「……何ですかその機械は?」

ペナソニック社長:瓜田数寄造(うりたすきぞう)

滅堂「ホッホッホッ…説明するより見た方が早いじゃろう。」

「「「……」」」

片原会長が中央のボタンを押すと数字が回転を始めた。

位は一から億までそれぞれの位によって回転速度は異なる。

再度ボタンを押すと即座に開店は止まる。

【411654726】

滅堂「ふむ…今ひとつじゃの……とまあこんな具合じゃ。今から一人ずつこの機会を操作してもらい、大きな数字を出した者からトーナメントの位置を選択していくこととする。」

紅「ほお!ゲームみたいで楽しそうじゃないか。」

城「いやいや…」

真「ちょっとよっと!片原さんの持ちこんだ機械で決める!?それじゃ不正し放題じゃないの!」

異のを唱えたのはユナイテッドクロージングの会長柳真(やなぎまこと)だったがそれを制した者が居た。

若桜生命社長の檜山瞬花である。

瞬花「いや、不正は無理でしょ。あの機械は億の位、1000000000通りものパターンがある。パターンの完全把握はまず不可能。狙った数字なんて出せないよ。」

久秀「いや、そうともいい切れないわよ。通信機械を使って遠隔操作をすれば思い通りの数値を出せるんじゃないの?」

夢野「遠隔操作か。確かにあり得る話ですな。」

栃木ディスティニーランド社長夢野国弘

高田「いやいや。その心配はなさそうですよ。皆さん、ご自身の携帯を見てごらんなさい。」

十王通信社長:高田清助

戸川「ケータイ?圏外になってる?おかしいな、さっきまでは何ともなかったのに。」

マーダーミュージック社長:戸川好子

高田「妨害電波ですよ。あらゆる通信機能の仕様が不可能になっている。この状態では無線を使ったイカサマは不可能です。」

実光「…いや。確かに無線は使えないかもしれないが、他にも不正手段がないとは言い切れんぞ。」

夜明けの村村長:鎧塚実光

片原「ホッホッホッ。諸君らがそういうと思っての。ワシは先に選ばせてもらったぞ。」

すると壁に白い幕が垂れさがった。トーナメント表のようで右に1から16の数字、左に17から31の数字が書いてある。

紫苑「あれはトーナメント表か」

西品治「……ん?一回戦最終試合に大日本銀行が!」

32番、最後の枠には既に【加納アギト】(大日本銀行)と既に書かれている。

滅堂「諸君とて馬鹿ではない。とうに気付いておるじゃろう?どの枠を取ろうが大した意味などないことに。」

紅「(そうなのか!?)」

滅堂「肝心なのはココ。最強の闘技者たる、【滅堂の牙】加納アギトとの対戦をいかにして回避するか……じゃろ?ここまでお膳立てしてやったんじゃ。四の五の言わずさっさとせんかい。」

光臨丸「(クッ!!見透かしてやがる。)」

あじろ水産社長:網代光臨丸

鹿野「(だが、その通りだ。一回戦で「無傷」の牙と闘うリスクは避けたい。)」

ガンダイ社長:鹿野玄

滅堂「さて……一番手は誰が挑戦するかの?うーむ……そうじゃの~?それじゃあ、新人でれでーふぁーしゅとで松永君から行ってみようか。」

久秀「まぁ、それは光栄ですわ。」
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