ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】
ー闘技号:カジノエリア出入り口ー
串田凛は気がついた。アレは確か……魏一族の…。それを口に出すよりも先にファーフードの者が動いた。目と鼻の間にも関わらず走りだしたのだ。
久秀「ちょっと聞いてるの!」
悠「!?」
紅「!?」
松永久秀は悠と紅の顔つきが変わって自分の背後に向いているのを察すると振り返らずに前へと跳ねた。悠は久秀を抱き受けると右へ、紅は左に飛び退いた。
自分たちが居た中心にファーフードが蹴りかかってきてドゴォォッと破壊音を響かる。
久秀「何?!」
悠「んぎっ!し、知らんけど……。」
久秀は悠をクッション代わりに地面に押し付けた反動で立ち上がり、ワンテンポ遅れて悠も立ち上がった。
紅「そうか!お前……刺客だなっ!!」
ファーフードに間合いを詰め【紅の刃(スカーレットエッジ)】を振るった。横なぎ一閃。しかし、刺客は地面を蹴って垂直に飛び上がった。
城「かわした!?」
凛「!?」
紅「コイツ…。かなり使うぞ!」
視線をあげた先ではブーツの底が迫ってきている。反射的に両腕で顔をガードするとズンッと人間一人分の体重が落ちてきた。そして瞬間的にもう一段強い力が伸し掛かりすぐに解放された。紅は踏み台にされたのだ。
ファーフードはその勢いのまま悠へと向かっていった。
凛「(まっすぐ悠さんに向かっていった!)」
紅「イテーなくそっ(狙いは悠か!)」
踏み台にされた二の腕をさする。その間にも素早い突きを仕掛けていく刺客。それを正確に捌きながら悠はローキックを仕掛けた。
悠「ふんっ!」
ファーフード「はっ!」
刺客は蹴り伸ばした悠の足を踏みつけて頭を掴み引っ張りこみながら膝蹴りを繰り出した。
城「足を踏み台にして飛んだ!?」
紅「野郎、大した軽業だぜ。」
顔面への膝蹴りを間一髪腕でガードする。刺客は後ろに飛び下がるも中指を立て前後に振った。分かりやすい兆発……。
悠「いい度胸してやがる……。」
城「悠さんが攻めた!」
左のストレートを放つ、刺客はそれを紙一重で避けてさらに前に踏み込んできた。そして両手で悠の胸ぐらを掴んで思いっきり後ろに引っ張りこんだ。
紅「あの野郎!端っから寝技が狙いか!!」
ファーフード「ニッ……!?」
刺客が急停止する。
悠「悪くない作戦だが、残念だったな。軽いんだよお前。」
自分にぶら下がったファーフードに拳を落とそうとしたと同時に敵は足を振り上げてとんでもない体勢からカウンターを仕掛けてきた。
悠「……」
ファーフード「……」
悠の拳と刺客の蹴りが互いに顔面スレスレの位置で停止する。
城「ふ、二人とも寸止め!!?」
悠「あー……やっぱりか、何となくそんな気はしてたが、お前……やっぱりそうか。」
そう言いながら顔を隠しているファーフードを払い取る。
「「「ええっ!??」」」
中から出てきたのは豊かな黒髪と白磁のような肌。薄く色づいた唇と、濃い黒色を称えた宝石のような瞳の……女。今は幼さが残り美少女のようだが、歳を取れは確実に美女と呼ばれるだろう。
悠「隠しても無駄だ。おれは女はケツのラインで分かる。テメー、いったい何が狙いだ。」
黒い目の女はニィッと白い歯を見せて笑うと伸ばしていた足を首に引っ掛けて押し寄せてくる。互いの息がかかるほどの距離。
女は白い頬を朱に染めるとハッキリとした声でいった。
黒目の女「お前の子を産みたい。」
悠「…………ん?」
串田凛は気がついた。アレは確か……魏一族の…。それを口に出すよりも先にファーフードの者が動いた。目と鼻の間にも関わらず走りだしたのだ。
久秀「ちょっと聞いてるの!」
悠「!?」
紅「!?」
松永久秀は悠と紅の顔つきが変わって自分の背後に向いているのを察すると振り返らずに前へと跳ねた。悠は久秀を抱き受けると右へ、紅は左に飛び退いた。
自分たちが居た中心にファーフードが蹴りかかってきてドゴォォッと破壊音を響かる。
久秀「何?!」
悠「んぎっ!し、知らんけど……。」
久秀は悠をクッション代わりに地面に押し付けた反動で立ち上がり、ワンテンポ遅れて悠も立ち上がった。
紅「そうか!お前……刺客だなっ!!」
ファーフードに間合いを詰め【紅の刃(スカーレットエッジ)】を振るった。横なぎ一閃。しかし、刺客は地面を蹴って垂直に飛び上がった。
城「かわした!?」
凛「!?」
紅「コイツ…。かなり使うぞ!」
視線をあげた先ではブーツの底が迫ってきている。反射的に両腕で顔をガードするとズンッと人間一人分の体重が落ちてきた。そして瞬間的にもう一段強い力が伸し掛かりすぐに解放された。紅は踏み台にされたのだ。
ファーフードはその勢いのまま悠へと向かっていった。
凛「(まっすぐ悠さんに向かっていった!)」
紅「イテーなくそっ(狙いは悠か!)」
踏み台にされた二の腕をさする。その間にも素早い突きを仕掛けていく刺客。それを正確に捌きながら悠はローキックを仕掛けた。
悠「ふんっ!」
ファーフード「はっ!」
刺客は蹴り伸ばした悠の足を踏みつけて頭を掴み引っ張りこみながら膝蹴りを繰り出した。
城「足を踏み台にして飛んだ!?」
紅「野郎、大した軽業だぜ。」
顔面への膝蹴りを間一髪腕でガードする。刺客は後ろに飛び下がるも中指を立て前後に振った。分かりやすい兆発……。
悠「いい度胸してやがる……。」
城「悠さんが攻めた!」
左のストレートを放つ、刺客はそれを紙一重で避けてさらに前に踏み込んできた。そして両手で悠の胸ぐらを掴んで思いっきり後ろに引っ張りこんだ。
紅「あの野郎!端っから寝技が狙いか!!」
ファーフード「ニッ……!?」
刺客が急停止する。
悠「悪くない作戦だが、残念だったな。軽いんだよお前。」
自分にぶら下がったファーフードに拳を落とそうとしたと同時に敵は足を振り上げてとんでもない体勢からカウンターを仕掛けてきた。
悠「……」
ファーフード「……」
悠の拳と刺客の蹴りが互いに顔面スレスレの位置で停止する。
城「ふ、二人とも寸止め!!?」
悠「あー……やっぱりか、何となくそんな気はしてたが、お前……やっぱりそうか。」
そう言いながら顔を隠しているファーフードを払い取る。
「「「ええっ!??」」」
中から出てきたのは豊かな黒髪と白磁のような肌。薄く色づいた唇と、濃い黒色を称えた宝石のような瞳の……女。今は幼さが残り美少女のようだが、歳を取れは確実に美女と呼ばれるだろう。
悠「隠しても無駄だ。おれは女はケツのラインで分かる。テメー、いったい何が狙いだ。」
黒い目の女はニィッと白い歯を見せて笑うと伸ばしていた足を首に引っ掛けて押し寄せてくる。互いの息がかかるほどの距離。
女は白い頬を朱に染めるとハッキリとした声でいった。
黒目の女「お前の子を産みたい。」
悠「…………ん?」