ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】
ー闘技号:船内廊下ー
氷川はトラッピングをしながら様子を見る、しかし末吉は素人が顔を守るような構えのまま動かない。
涼は思った。コイツ、攻めてくる気配がねえ。一分間逃げに徹するつもりか!?甘えんだよっっ!テメーの底、今すぐ晒してやるぜ!
氷川「死ねやコラァッ!」
ガードの上から縦拳のラッシュが降り注ぐ。パァン、パパァンっと発砲音とも思えそうな打撃音。
末吉「ぐぅっ!!」
大屋「「死ねや」って…おいおいおい!やりすぎるなよ氷川ぁ……。」
末吉「ハァハァ、ハァハァ…。」
打撃を受け過ぎで息を乱しガードも下がり始めている。
言わんこっちゃない…金田のやつ、防戦一方だ。今のところ何とかしのいでいるが、氷室は甘くないぞ!!
氷川「せぃっ!」
ついにガードを抜けて末吉の顔を穿った。その隙を氷川は逃がさない。後ろに下がる頭を両手で引っ掴んだ、引っ張りこんで膝を打ちこんだ。
末吉「アガガッ!」
モロに入った。恐らく、最悪骨折、よくてもひびが入っているだろう。
涼は手を離すと末吉は腹を押さえて崩れ落ちた。
氷川「わかっただろ?金田。闘技仕合は遊びじゃねぇんだ。悪ふざけはその辺にしと……」
末吉「はぁぁっ!!」
もう終わりだと氷川が振り返ろうとしたが末吉は立ち上がって向かってきた。
氷川「はぁ…。」
マジかよコイツ?まだ俺に勝つつもりか?仕方ねぇな。もう少しだけ遊んでやるよ。
弾き飛ばそうと拳を素早く振り切っ……ろうとしたが自分の横面に衝撃が走った。
大屋「か、金田の奴……当てやがった!??」
末吉「おや~?命中しちゃいましたね~♪」
油断状態から横面を殴られ倒れそうになるが何とか踏みとどまった。
氷川「ッ……。」
何だ?なんで俺は当てられた?
目の前の金田は既にボロボロで顔も痣や血まみれだが、笑っていった。
末吉「どうです?私も捨てたもんじゃないでしょ?で、どうですかね?代表の座、譲ってくれる気になりました?」
氷川「調子に乗んな!」
末吉「うわっ!」
突きを放ったが金田は大きく上半身をそらして避けた。
ど素人がまぐれ当たりで調子に乗りやがって!遊びは終わりだ!一撃で昏倒させてやる!!
反った後頭部を引っ掴んで膝を顔面めがけ振り上げた。しかし、膝が着弾するよりも先に涼の顎が打ち上げられた。
氷川「お……?」
顎の骨が砕ける音が響く。さっきよりも強い衝撃で脳が揺れ今度は膝をついてしまった。
末吉「もう一度聞きますよ?代表闘技者の座、譲ってもらえませんかねぇ?」
金田がつむっているような細い目を開いて涼を見下ろした。
氷川「なっ……」
何だこれは?なぜ俺が追い詰められてるんだ!?
氷川涼:25歳
格闘style:截拳道
義伊國屋書店正闘技者の座を勝ち取って以降、圧倒的な強さで、闘技試合四連勝。キャリア四戦にして、強豪闘技者として並び称されるにいたる。
俺は強い。誰が相手でもぶちのめしてやる。そうだ!俺は強い!それがなぜ!わけがわからねぇこんなふざけた野郎が、こんなにも……!!
今までは一般人に……いや、ヘタをしたら一般人以下の華奢な男にしか見えない相手だったハズなのだが今は得体の知れないモノに見える。
氷川はトラッピングをしながら様子を見る、しかし末吉は素人が顔を守るような構えのまま動かない。
涼は思った。コイツ、攻めてくる気配がねえ。一分間逃げに徹するつもりか!?甘えんだよっっ!テメーの底、今すぐ晒してやるぜ!
氷川「死ねやコラァッ!」
ガードの上から縦拳のラッシュが降り注ぐ。パァン、パパァンっと発砲音とも思えそうな打撃音。
末吉「ぐぅっ!!」
大屋「「死ねや」って…おいおいおい!やりすぎるなよ氷川ぁ……。」
末吉「ハァハァ、ハァハァ…。」
打撃を受け過ぎで息を乱しガードも下がり始めている。
言わんこっちゃない…金田のやつ、防戦一方だ。今のところ何とかしのいでいるが、氷室は甘くないぞ!!
氷川「せぃっ!」
ついにガードを抜けて末吉の顔を穿った。その隙を氷川は逃がさない。後ろに下がる頭を両手で引っ掴んだ、引っ張りこんで膝を打ちこんだ。
末吉「アガガッ!」
モロに入った。恐らく、最悪骨折、よくてもひびが入っているだろう。
涼は手を離すと末吉は腹を押さえて崩れ落ちた。
氷川「わかっただろ?金田。闘技仕合は遊びじゃねぇんだ。悪ふざけはその辺にしと……」
末吉「はぁぁっ!!」
もう終わりだと氷川が振り返ろうとしたが末吉は立ち上がって向かってきた。
氷川「はぁ…。」
マジかよコイツ?まだ俺に勝つつもりか?仕方ねぇな。もう少しだけ遊んでやるよ。
弾き飛ばそうと拳を素早く振り切っ……ろうとしたが自分の横面に衝撃が走った。
大屋「か、金田の奴……当てやがった!??」
末吉「おや~?命中しちゃいましたね~♪」
油断状態から横面を殴られ倒れそうになるが何とか踏みとどまった。
氷川「ッ……。」
何だ?なんで俺は当てられた?
目の前の金田は既にボロボロで顔も痣や血まみれだが、笑っていった。
末吉「どうです?私も捨てたもんじゃないでしょ?で、どうですかね?代表の座、譲ってくれる気になりました?」
氷川「調子に乗んな!」
末吉「うわっ!」
突きを放ったが金田は大きく上半身をそらして避けた。
ど素人がまぐれ当たりで調子に乗りやがって!遊びは終わりだ!一撃で昏倒させてやる!!
反った後頭部を引っ掴んで膝を顔面めがけ振り上げた。しかし、膝が着弾するよりも先に涼の顎が打ち上げられた。
氷川「お……?」
顎の骨が砕ける音が響く。さっきよりも強い衝撃で脳が揺れ今度は膝をついてしまった。
末吉「もう一度聞きますよ?代表闘技者の座、譲ってもらえませんかねぇ?」
金田がつむっているような細い目を開いて涼を見下ろした。
氷川「なっ……」
何だこれは?なぜ俺が追い詰められてるんだ!?
氷川涼:25歳
格闘style:截拳道
義伊國屋書店正闘技者の座を勝ち取って以降、圧倒的な強さで、闘技試合四連勝。キャリア四戦にして、強豪闘技者として並び称されるにいたる。
俺は強い。誰が相手でもぶちのめしてやる。そうだ!俺は強い!それがなぜ!わけがわからねぇこんなふざけた野郎が、こんなにも……!!
今までは一般人に……いや、ヘタをしたら一般人以下の華奢な男にしか見えない相手だったハズなのだが今は得体の知れないモノに見える。