ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】
ー皇桜女子大学:二号館大講堂-
一騎当千でブッ飛ばしていく小津に向かって数名の闘技者が囲んで向かっていく。
「クソが!」
「やるぞ!」
「おおーー!」
それを見て紫苑は煙混じりのため息をついた。馬鹿どもが「集団の強さ(そういうのは)」求めちゃいないんだよ。
紫苑「欲しいのは「圧倒的」な「個」の暴力。」
智子「……お言葉を返すようですが……アレこそ「圧倒的暴力」なのでは?」
三人同時にかかっていくも小津の剛腕が左右の二人を殴り飛ばして正面の男を蹴り飛ばしている。
紫苑「今までならそれでよかったんだけどね……。」
闘技仕合をかき回そうとする輩(小鳥遊兜馬)が現れた以上、ウチも戦力の強化を行わない理由は無いでしょ。とはいえ、数だけいいってもんじゃないからね。欲しいのは「即戦力」よ。
智子「はぁ…。」
紫苑「そういうわけで、今回の試験官に小津を指名したわけ。倒すまでいかずとも小津に一矢報いるレベルの闘技者が現れることを期待……してたんだけどな~」
智子「一矢報いるどころか「虐殺」って感じですけど……」
小津無双は止まらず既に逃げ出している者まで出てきている始末。
紫苑「ったく!根性見せろよ玉なしどもがっ!……まぁ、小津と渡り合える奴なんてそうそう見つからないか…やれやれ今回は収穫なしっ…………ねえ、松田?アレどう思う?」
智子「アレ、ですか?アレっていうのは壁際の……人ですか?」
紫苑「そ。アイツ、どう思う?」
屈強な男たちが乱れ戦う中、ひとりだけ壁際でひとりの男が座っている。裸足で黒いズボン、上半身は裸で筋肉が彫刻のように刻まれている。一見華奢でありそうでしぼられた肉体と白い肌に中性的な顔立ちと長い黒髪、何かの俳優といわれても納得しそうだ。
智子「ええ!?どうといわれても……。」
美青年「……」
男は紫苑たちの視線に気がついて小さく微笑むと軽く手を振ってきた。
智子「…カッコいいと思います!タイプど真ん中」
紫苑「んなこと聞いてねぇよ。何言いだすんだコイツ。」
手を振り返す二人。すると座っている美青年の前に人間が転がってきた。
小津「見学はおしまいだサボり魔君。しっかり体力温存できたようだね?残る受験者はキミひとり、さあ私が評価してあげよう!」
ボコッボコッと筋肉を隆起させながら小津が目の前に立ちふさがる。
すると、美青年も立ち上がってゆらりと前に歩み出た。
小津「そう、それで……いいッッッ!!」
太さが3倍はある剛腕が美青年目掛け放たれた。
美青年「……」
しかし、慌てた様子もなく青年が左手を振ると小津の剛腕がパァァンっと弾かれた。
小津「ヌゥッ?!」
紫苑「小津の攻撃を弾いたか~どうやらただの優男じゃなさそうね…。」
智子「り、理事長!大変です!」
紫苑「なんだ松田」
智子「多いんです!!」
紫苑「…あァ?」
智子「今回の採用試験受験者は35名。試験官の小津先生をあわせて総数36名のはずなんですが……今、闘技場には37人いるんです!!2回数えたから間違いないです!!」
紫苑「!!」
一騎当千でブッ飛ばしていく小津に向かって数名の闘技者が囲んで向かっていく。
「クソが!」
「やるぞ!」
「おおーー!」
それを見て紫苑は煙混じりのため息をついた。馬鹿どもが「集団の強さ(そういうのは)」求めちゃいないんだよ。
紫苑「欲しいのは「圧倒的」な「個」の暴力。」
智子「……お言葉を返すようですが……アレこそ「圧倒的暴力」なのでは?」
三人同時にかかっていくも小津の剛腕が左右の二人を殴り飛ばして正面の男を蹴り飛ばしている。
紫苑「今までならそれでよかったんだけどね……。」
闘技仕合をかき回そうとする輩(小鳥遊兜馬)が現れた以上、ウチも戦力の強化を行わない理由は無いでしょ。とはいえ、数だけいいってもんじゃないからね。欲しいのは「即戦力」よ。
智子「はぁ…。」
紫苑「そういうわけで、今回の試験官に小津を指名したわけ。倒すまでいかずとも小津に一矢報いるレベルの闘技者が現れることを期待……してたんだけどな~」
智子「一矢報いるどころか「虐殺」って感じですけど……」
小津無双は止まらず既に逃げ出している者まで出てきている始末。
紫苑「ったく!根性見せろよ玉なしどもがっ!……まぁ、小津と渡り合える奴なんてそうそう見つからないか…やれやれ今回は収穫なしっ…………ねえ、松田?アレどう思う?」
智子「アレ、ですか?アレっていうのは壁際の……人ですか?」
紫苑「そ。アイツ、どう思う?」
屈強な男たちが乱れ戦う中、ひとりだけ壁際でひとりの男が座っている。裸足で黒いズボン、上半身は裸で筋肉が彫刻のように刻まれている。一見華奢でありそうでしぼられた肉体と白い肌に中性的な顔立ちと長い黒髪、何かの俳優といわれても納得しそうだ。
智子「ええ!?どうといわれても……。」
美青年「……」
男は紫苑たちの視線に気がついて小さく微笑むと軽く手を振ってきた。
智子「…カッコいいと思います!タイプど真ん中」
紫苑「んなこと聞いてねぇよ。何言いだすんだコイツ。」
手を振り返す二人。すると座っている美青年の前に人間が転がってきた。
小津「見学はおしまいだサボり魔君。しっかり体力温存できたようだね?残る受験者はキミひとり、さあ私が評価してあげよう!」
ボコッボコッと筋肉を隆起させながら小津が目の前に立ちふさがる。
すると、美青年も立ち上がってゆらりと前に歩み出た。
小津「そう、それで……いいッッッ!!」
太さが3倍はある剛腕が美青年目掛け放たれた。
美青年「……」
しかし、慌てた様子もなく青年が左手を振ると小津の剛腕がパァァンっと弾かれた。
小津「ヌゥッ?!」
紫苑「小津の攻撃を弾いたか~どうやらただの優男じゃなさそうね…。」
智子「り、理事長!大変です!」
紫苑「なんだ松田」
智子「多いんです!!」
紫苑「…あァ?」
智子「今回の採用試験受験者は35名。試験官の小津先生をあわせて総数36名のはずなんですが……今、闘技場には37人いるんです!!2回数えたから間違いないです!!」
紫苑「!!」