ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】

ー大江戸学園:茶屋小鳥遊堂ー

吉音「はぁーー……悠はいなくなっちゃうし、お仕事は増えるし、お店でご飯食べられないし……あれ?暖簾が出てる?」

悠(女)「いらっしゃいませー……あ、吉音か。」

ゆうな「吉音ちゃん、いらっしゃーい」

ゆえ「いらっしゃいませー……おかしのざいりょうやさんだ……!」

悠(女)「材料屋ではない」

吉音「みんな、どうしたの?」

悠(女)「久秀に悠がいない間に店を遊ばせとくのはもったいないからあーしに働けといってきたんだ。」

ゆうな「私たちはお手伝い」

ゆえ「もぐもぐ、そう、おてつだい……」

悠(女)「ゆえちゃん、今何かもぐもぐしてなかったかなぁ?」

ゆえ「だいじょうぶだもんだいない……」

ゆうな「口の端にあんこついてる」

悠(女)「握る側からおはぎを消化されると困るんだよなぁ。」

吉音「私も食べたいなー!」

悠(女)「おはぎを飯を?」

吉音「両方!」

悠(女)「両方て……。」

吉音「だってもうずーっとここでご飯食べれてなかったんだもん。」

悠(女)「そうか。よし、飯は食わせてやるから少し話を聞かせてくれ。」

吉音「なんの話?」

悠(女)「いま、大江戸学園側はどういうことをしてる?」

吉音「えっとね、なんかよーじんがいっぱい来るから、そのひと達が安全に闘技会トーナメントが行われる島まで移動できるようにって警備の配置とか船の準備とか色々してるよ。」

ゆうな「よーじん?」

悠(女)「要人だろ。」

吉音「うん、凄いえらい人たちがいっぱい来るっていってた。」

ゆうな「でも、大きな島が移動してくるってすごい話だよね。」

ゆえ「ほんとうにね……。」

悠(女)「それだけの力があるってのを見せつける意味もあるんだろうな」

吉音「そうなの?」

悠(女)「闘技会会長になれるってことは自分で闘技会を好きにできる。そして、それに組みさんずる企業が一気に自分の下につくわけだ。それに加えて今言ったように要人たちもまくるってことはその企業の強さを目の当たりにして投資したりも……」

吉音「おーなーかーすーいーたーなー!」

悠(女)「はいはい、すぐに準備するって……。」

ゆうな「ってことはさ、今のうちに株とかかっとけば一獲千金も夢じゃない?」

ゆえ「どりーむちゃんすやでぇ……。」

悠(女)「あながち間違いじゃなく、そういう奴らも多いんだろうな。」
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