ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】
ー???:???ー
おれは深くは詰めず一定の間合いを開けて細やかに打った。ジャブを混ぜつつ奴の腕を取ろうと試みる。
対して夜見はそれを冷静に捌きつつ隙あらばとってやろうと手数を徐々に増していく。
悠「スッ……ハィッ!」
おれは足を180度開脚して上半身を大きく下げて奴の足を取って投げ回した。
蓬明「夜見はんが取られた!」
空中で一回転し頭から落下する中、奴は逆さのままおれの足を取ってブンげ返してきた。
メタラ「宙に浮きながらハジいた!!」
互いに一回転して、高いところから飛び降りてきた猫のような態勢で着地する。
悠「おいおい、合気道とかは地に足がついてないうんぬんはどうしたんだよ。」
夜見「阿呆か。俺に弱点なんぞない。」
悠「そう……かよっ!」
下から抉りむように手を振るう。こっちからの攻めの手を止めるのは悪手。向こうに攻められるよりは捌かれてるほうがまだマシだ。
城「スゴイ……!」
蓬明「お嬢?」
城「きれい」
「「はぁ?」」
城「研ぎ澄まされた技術と技術のせめぎ合い、まるで美術工芸品みたい……」
悠「フゥッ!」
おれは息を吐いて後ろに飛んで手を止める。
夜見「む?」
城「止まった!」
悠「そんじゃーちょっと小細工してみっかな。」
両のこぶしを握って大きく後ろに引いて力を一瞬込めて大きく前に突き出した。ボッ!と破裂音がして空気の弾丸が放たる。
「「「!!?」」」
夜見「弾針剄……だと?」
一瞬こそ驚いたものの奴は空気の弾丸をいともたやすく払い退けた。着弾点が変わりそばの茂みがバッと散った。
だが一瞬でも隙ができ、おれはそこを逃さず間合いを詰めて夜見を大きく投げ飛ばすことに成功した。
蓬明「ああっ!?」
メタラ「ヤラレタ…!!」
夜見「ほぅ。」
ガッと高い位置で何か詰まったような音がした。おれは振り返らずさっきと同じように180度開脚してさらに上半身も地面につけるように倒した。すると頭上すれすれに何かが飛び込んできて目の前で逆立ち状態の夜見が話しかけてくる。
夜見「その体で龍剄もどきを使えるようにしたか。やるではないか。」
現状、龍剄を練っても体のゆがみで綺麗な剄を練ることはできない、仮に練れたとしても片腕で打ち込むと関節が持たない。なので両腕で同時に少量の龍剄を練って同タイミングで打ち出すことで正式な龍剄よりも威力も射程も及びはしないもののちょっとした弾針剄(というか弾小剄)は発射できる程度には身体をならしていた。
悠「それよりも木の枝に向けて投げられるように微妙にズラすって……まじかよ。」
夜見は投げられる際、位置を調整して木の枝に着地して、そのまま飛びかかってきたのだ。もし、そのまま棒立ちになっていたら後頭部をつかまれて地面に叩きつけられていただろう。
城「すごい、本当にすごい……。」
どっから出したのかカメラ片手に撮影を始めるお嬢。スマホではなくビデオカメラなところに本気を感じる。
蓬明「ビ、ビデオまで……」
メタラ「いつのまに」
おれは深くは詰めず一定の間合いを開けて細やかに打った。ジャブを混ぜつつ奴の腕を取ろうと試みる。
対して夜見はそれを冷静に捌きつつ隙あらばとってやろうと手数を徐々に増していく。
悠「スッ……ハィッ!」
おれは足を180度開脚して上半身を大きく下げて奴の足を取って投げ回した。
蓬明「夜見はんが取られた!」
空中で一回転し頭から落下する中、奴は逆さのままおれの足を取ってブンげ返してきた。
メタラ「宙に浮きながらハジいた!!」
互いに一回転して、高いところから飛び降りてきた猫のような態勢で着地する。
悠「おいおい、合気道とかは地に足がついてないうんぬんはどうしたんだよ。」
夜見「阿呆か。俺に弱点なんぞない。」
悠「そう……かよっ!」
下から抉りむように手を振るう。こっちからの攻めの手を止めるのは悪手。向こうに攻められるよりは捌かれてるほうがまだマシだ。
城「スゴイ……!」
蓬明「お嬢?」
城「きれい」
「「はぁ?」」
城「研ぎ澄まされた技術と技術のせめぎ合い、まるで美術工芸品みたい……」
悠「フゥッ!」
おれは息を吐いて後ろに飛んで手を止める。
夜見「む?」
城「止まった!」
悠「そんじゃーちょっと小細工してみっかな。」
両のこぶしを握って大きく後ろに引いて力を一瞬込めて大きく前に突き出した。ボッ!と破裂音がして空気の弾丸が放たる。
「「「!!?」」」
夜見「弾針剄……だと?」
一瞬こそ驚いたものの奴は空気の弾丸をいともたやすく払い退けた。着弾点が変わりそばの茂みがバッと散った。
だが一瞬でも隙ができ、おれはそこを逃さず間合いを詰めて夜見を大きく投げ飛ばすことに成功した。
蓬明「ああっ!?」
メタラ「ヤラレタ…!!」
夜見「ほぅ。」
ガッと高い位置で何か詰まったような音がした。おれは振り返らずさっきと同じように180度開脚してさらに上半身も地面につけるように倒した。すると頭上すれすれに何かが飛び込んできて目の前で逆立ち状態の夜見が話しかけてくる。
夜見「その体で龍剄もどきを使えるようにしたか。やるではないか。」
現状、龍剄を練っても体のゆがみで綺麗な剄を練ることはできない、仮に練れたとしても片腕で打ち込むと関節が持たない。なので両腕で同時に少量の龍剄を練って同タイミングで打ち出すことで正式な龍剄よりも威力も射程も及びはしないもののちょっとした弾針剄(というか弾小剄)は発射できる程度には身体をならしていた。
悠「それよりも木の枝に向けて投げられるように微妙にズラすって……まじかよ。」
夜見は投げられる際、位置を調整して木の枝に着地して、そのまま飛びかかってきたのだ。もし、そのまま棒立ちになっていたら後頭部をつかまれて地面に叩きつけられていただろう。
城「すごい、本当にすごい……。」
どっから出したのかカメラ片手に撮影を始めるお嬢。スマホではなくビデオカメラなところに本気を感じる。
蓬明「ビ、ビデオまで……」
メタラ「いつのまに」