ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【3】
ー???:???ー
悠「ゼェッ…ゼェッ……。」
息が整わない。あれから何度投げ飛ばされたかわからないほどに投げられまくった。三半規管も限界で吐きそうなのを堪えるのも精一杯で、もう起き上がる事もできなくなっていた。
夜見「……ふんっ、しばらく休んでろ。」
自分の倍の体格はある男を投げ続けた爺は息切れひとつせず振り返って歩いていく。眼だけで追っていくと制服の嬢ちゃん……えーと、そう城の方へ向かっていった。
夜見「さてと……次はお前か。んー……まぁ、ヒントぐらいはやるか。」
そういうと夜見はどこからか大きい盥みたいなものを持ってきて地面に置いた。
蓬明「な、なんどすかこれは……」
メタラ「オッキータライ?」
城「……の中に…小魚が数匹?」
タライには水が張ってあ、小さな魚が泳いでいる。
夜見「この魚を手で捕えろ」
そういうと蓬明が勢いよく手をタライに突っこむと小魚を取り上げた。
蓬明「こんなんあたしでも簡単どす。これがなんだっていうんどすか」
夜見はホーメイの手首を指でつまむとそのまま放り投げた。魚はタライの中に落ちてホーメイは地面に落ちた。
夜見「誰が「速さ」で捕れといった。ゆっくりゆ~~っくり捕えるのだ。」
メタラ「ユ~~ックリ?じゃコーすれバ……」
そーっと両手で救い上げようとしたが、これまたホーメイと同じようにメタラもペッと投げ捨てられた。
夜見「両手で追い込むのも禁止」
「「どーしろっつーの!!」」
夜見「片手でゆ~っくり捕えるんだよ。」
それを聞くと城は右手をゆっくりとタライにつけて魚を追うも当然のように捕まらない。魚は悠々と泳ぎ逃げる。
蓬明「ホラ、そんなの無理に決まってますえ」
メタラ「アミでも使うならトモカクー」
蓬明「手本見せて欲しいどすな」
夜見「やはりそうくるか。別にどうということはない。」
夜見はそういってタライにゆ~っくり手を漬けた。すると魚が吸い込まれるように手の中に泳ぎ込んできたのだ。
「「「……」」」
夜見が手を引き抜いて開くと魚が撥ねている。つまり、錯覚などではない。
メタラ「……タネは?」
夜見「手品じゃねーぞ、バカタレ。」
蓬明「だって、今、魚が自分から手の中に!」
メタラ「ぜったいなんかアルーー!」
夜見「物を教わろうって場合……まず最初から「コツは?」「どうすれば?」と聞くやつはその時点でダメ決定。最初から「虎の巻」「近道」をまず探そうとするような奴は身の程をわきまえて大人しく社会の歯車やってろってことだ。馬鹿に限って「ケチケチしないで教えろ」というが、先達が勿体つけるのはちゃんと理由があるんだ。ヒントはやった。できたらいえ。」
言い終わると夜見はどこかに歩いていってしまう。
「「「……」」」
固まっている三人をよそにおれはタライを覗きこんだ。
悠「……」
蓬明「うわっ!?」
メタラ「あんた、いつのまに……」
城「悠さん?」
タライにそっと右手をつけたするとスッと魚が手の中に潜りこんでくる。
悠「あ、できた。なんだ、簡単だな。」
おれは手の中の魚をタライに戻すと重たい身体を引きずって近場の木に背中を預けて座り込んで目を閉じた。1分もしないうちに眠りに落ちた。
蓬明「お嬢……」
既に城はパシャパシャとタライに手を刺し入れし始めた。
メタラ「あネッチューしてる。」
悠「ゼェッ…ゼェッ……。」
息が整わない。あれから何度投げ飛ばされたかわからないほどに投げられまくった。三半規管も限界で吐きそうなのを堪えるのも精一杯で、もう起き上がる事もできなくなっていた。
夜見「……ふんっ、しばらく休んでろ。」
自分の倍の体格はある男を投げ続けた爺は息切れひとつせず振り返って歩いていく。眼だけで追っていくと制服の嬢ちゃん……えーと、そう城の方へ向かっていった。
夜見「さてと……次はお前か。んー……まぁ、ヒントぐらいはやるか。」
そういうと夜見はどこからか大きい盥みたいなものを持ってきて地面に置いた。
蓬明「な、なんどすかこれは……」
メタラ「オッキータライ?」
城「……の中に…小魚が数匹?」
タライには水が張ってあ、小さな魚が泳いでいる。
夜見「この魚を手で捕えろ」
そういうと蓬明が勢いよく手をタライに突っこむと小魚を取り上げた。
蓬明「こんなんあたしでも簡単どす。これがなんだっていうんどすか」
夜見はホーメイの手首を指でつまむとそのまま放り投げた。魚はタライの中に落ちてホーメイは地面に落ちた。
夜見「誰が「速さ」で捕れといった。ゆっくりゆ~~っくり捕えるのだ。」
メタラ「ユ~~ックリ?じゃコーすれバ……」
そーっと両手で救い上げようとしたが、これまたホーメイと同じようにメタラもペッと投げ捨てられた。
夜見「両手で追い込むのも禁止」
「「どーしろっつーの!!」」
夜見「片手でゆ~っくり捕えるんだよ。」
それを聞くと城は右手をゆっくりとタライにつけて魚を追うも当然のように捕まらない。魚は悠々と泳ぎ逃げる。
蓬明「ホラ、そんなの無理に決まってますえ」
メタラ「アミでも使うならトモカクー」
蓬明「手本見せて欲しいどすな」
夜見「やはりそうくるか。別にどうということはない。」
夜見はそういってタライにゆ~っくり手を漬けた。すると魚が吸い込まれるように手の中に泳ぎ込んできたのだ。
「「「……」」」
夜見が手を引き抜いて開くと魚が撥ねている。つまり、錯覚などではない。
メタラ「……タネは?」
夜見「手品じゃねーぞ、バカタレ。」
蓬明「だって、今、魚が自分から手の中に!」
メタラ「ぜったいなんかアルーー!」
夜見「物を教わろうって場合……まず最初から「コツは?」「どうすれば?」と聞くやつはその時点でダメ決定。最初から「虎の巻」「近道」をまず探そうとするような奴は身の程をわきまえて大人しく社会の歯車やってろってことだ。馬鹿に限って「ケチケチしないで教えろ」というが、先達が勿体つけるのはちゃんと理由があるんだ。ヒントはやった。できたらいえ。」
言い終わると夜見はどこかに歩いていってしまう。
「「「……」」」
固まっている三人をよそにおれはタライを覗きこんだ。
悠「……」
蓬明「うわっ!?」
メタラ「あんた、いつのまに……」
城「悠さん?」
タライにそっと右手をつけたするとスッと魚が手の中に潜りこんでくる。
悠「あ、できた。なんだ、簡単だな。」
おれは手の中の魚をタライに戻すと重たい身体を引きずって近場の木に背中を預けて座り込んで目を閉じた。1分もしないうちに眠りに落ちた。
蓬明「お嬢……」
既に城はパシャパシャとタライに手を刺し入れし始めた。
メタラ「あネッチューしてる。」