ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【2】

ー大江戸学園:地下通路ー

朱金「まだかよぉ。アチ過ぎるぞ…」

悠「暑いのがわかるが、なんのアレもなしに桜吹雪だすのやめろよ」

朱金「そういう悠だって上着ぬいでるじゃねぇか」

悠「おれはアンダーシャツ着てるだろ。お前は一枚脱いだらさらしだろ」

朱金「さらしだけに晒すってか?」

悠「……少し冷えたな」

朱金「どういう意味だ!!」

雲山「とても元気だな」

魁人「全くですね…。ところで雲山さん」

雲山「なんですか?」

魁人「罠を警戒しているのも分かるんですけど……頭上むっていうか、首大丈夫ですか?」

雲山「猫背で歩くよりかはまだ首を曲げて歩く方が幾分かはマシですよ…。辛い、辛くないといわれれば辛いですが」

悠「でかすぎるのも考えもんだな」

朱金「アンタ、身長いくつあるんだ?」

雲山「最後に測ったときは2メートル丁度でした。」

朱金「でけー……。悠でいくつだ?」

悠「……185」

魁人「私が184なんですけどね。」

朱金「姫川のがでかいよな」

悠「…………182」

朱金「3センチサバ読んでたのかよ」

悠「だって!おれでかい方なんだよ?!なのにどいつもこいつもおれよりでかいってなんなのよ!!」

魁人「いや、知らないですよ…」

雲山「私は父親に似ただけですから。あと、1センチ差で私のが大きいです」

悠「あのおっさんはモヒカン分があるだろ」

魁人「いや、髪を身長分に加算するのはどうなんだろ……」

朱金「あ、おい、目的の場所ってあそこじゃないのか?」

雲山「赤い扉……確かにこれですね。」

魁人「ナビゲーションもここであってます」

悠「折角だから赤の扉を選ぶぜ!」

雲山「……赤の扉しかないが?」

悠「あ、いや、いいです。はい。開けてください」

雲山「……」

魁人「どうしました?」

雲山「いや、以前に扉を開けようとして感電したので……」

魁人「マジですか……なら、蹴破りますか」

雲山「そうしよう」

悠「えぇ…」

朱金「よし、じゃあ、いっせーのででいくぞ。」

悠「お前も蹴破り賛成派かい!」

朱金「いーーっ!」
魁人「せーのっ!」
雲山「せいやっ!」

ドゴオォォォォッ!!
ガギッ!ドッ!ゴォッ!ガガガガ!

悠「あーあ……鉄製の引き戸を蹴り破ったよ…」

瞬間、今までの非ではない熱風が噴出した。

雲山「暑い…いや、熱いだな」

魁人「完全に当たりみたいですね。」

朱金「おっし!行くぜ!」

悠「も、もう少し慎重に行こうよ。おれが常識人みたいになってるって相当だぞ……」
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