ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【2】

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

豊久「ぐおぉぉぉーぐおぉぉぉぉ!」

悠「高いびきで寝てやがる。」

寅「食って暴れて寝て……本当に獣だなコイツ」

悠「寅が獣とか言うんだから本物なんだろうな」

寅「どういう意味だハゲ」

悠「ハゲてないよ!!」

寅「剥いでやろうか?」

悠「なにを?!」

寅「……皮」

悠「めっちゃ怖いこと言われてりゅ!」

久秀「なに、悠。皮被りなの?」

悠「ちげーし!立派だし!」

寅「どうだ。なんかわかったか?」

久秀「無理無理。アレだけ壊してて何も分からないわよ」

寅「だろうな」

豊久「ぐおぉぉぉ!ぐおおぉぉっ!」

久秀「っていうか、うるさいわね。コレ」
べしっ!
豊久「ぐおぉぉぉ!ぐおぉぉぉっ!」

悠「全く起きる様子ないな」

久秀「顔に濡れタオルとかおいとこうかしら」

悠「死ぬから」

寅「で、本当に風魔の居場所が分かったのか」

久秀「今の時点で七割ね」

悠「残り三割は?」

久秀「今その三割は埋めに行ってる最中よ」

寅「どこにいる」

久秀「全員がそろったら話すわよ。今話したらアナタ勝手に乗り込みそうだし」

寅「……」

悠「図星かよ」

寅「うるせぇっ!」

悠「こんな酷い逆切れあっただろうか…」

久秀「悠なんてさんざんやってるでしょ。性質の悪い逆切れ」

悠「しーぃてないよー」

寅「……」
ブンッ!
バッ!
悠「危ない!」

寅「……チッ」

悠「今マジで狙いやがっただろ」

寅「……」

悠「無地だし…」

久秀「悠」

悠「あ?」

久秀「お茶淹れて頂戴」

寅「小腹がすいた。なんか食いもん」

悠「お前らなぁ…」

豊久「飯(まま)なら、おいも食うぞ!」
ガバッ!

悠「起きやがったよ」

豊久「飯の気配がしたからな」

寅「……」

久秀「そういえば判断はどうなったの?」

寅「問題ねーよ。問題はねーけど、色々と問題あるぞ、コイツ」

久秀「それはよくわかるわ。理屈とかじゃなくてベクトルの違う危なさを感じてるし」

豊久「なんの話じゃ?」

悠「気にすんな。それと飯はもうちょっと待て吉音が来るだろうし」

寅「結局女だよ」

久秀「甘ったるくて反吐が出そうだわ」

悠「お前らだって何か色々とたちが悪いよな…」
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