ｰ大江戸学園:南町奉行所ｰ

悠「はぁー……疲れた」

寅「遅いぞ」

悠「遅いって…。お前らそんな早く済んだのか」

豊久「応。一番先に終わった」

悠「終わったんなら手伝いに来てくれたらよかったのに…」

寅「しるか。どうせ雑魚木偶しかいなかったんだろ」

悠「でも数は普通に多かったんだよ!」

寅「そうかよ。逢岡は?」

悠「がるるるっ!」

想「はい、ここに」

寅「面白いもの持ってきたんだが……」

想「面白いもの?」

豊久「これじゃ」

ドザッ
残骸【……】

想「これは……?」

悠「木偶人形か?」

吉音「え、瓦礫かなんかじゃない?」

寅「だよなぁ」

豊久「ぶっ壊した木偶じゃ」

悠「あぁ、やっぱり木偶か。これだけぶっ壊したのか?」

豊久「首を刎ねる相手でもない。叩き潰したわ。」

悠「いや、対人でも首は刎ねちゃダメだから…」

吉音「これがどうかしての?」

寅「この木偶は拳法を使った」

悠「……憲法って第何条?」

寅「死ね」

悠「なんだと!」

豊久「おそらく大陸の中国拳法という類の奴じゃた。まぁ、動かれる前に壊したが」

吉音「ケンポーなんで木偶が使えるの?」

想「……木偶に中国拳法のデータをインプットしたということでしょうか」

寅「恐らくな。これを調べたら他の木偶と違いが分かるかと思ったんだが……」

残骸【……】

悠「調べるも何も残骸じゃん」

寅「豊がやりすぎたのが悪い」

豊久「壊していいと言ったぞ」

寅「言いはしたが、ここまでやるとは思わねぇだろ」

想「これはとりあえず置いといて他に何か変わったことは?」

寅「風魔がいた。あと、白フードも見た」

悠「白フード……あの雲龍使いか!!なんで!」

寅「俺が知るかよ」

想「それで風魔は?」

豊久「あの奇妙な草の者は逃げてしもうたわ」

吉音「もー、現れては逃げ現れては逃げなんなの!」

悠「なんなんだろうなホント……」

寅「一応工場内をひっくり返してきたがこれといった目ぼしいものも情報もなかった」

悠「また手がかりは無しか……」

久秀「そうでもないわよ」

悠「久秀?いつのまに……」

久秀「アンタたちが木偶と遊んでる間に久秀は敵の居場所を掴んでたのよ」

吉音「な、なんだってー!」

寅「良いリアクションするよな…」

悠「っか、お前若干万能感あるのに表に出ないのな」

久秀「というわけで今夜小鳥遊堂で作戦会議するから。」

悠「そしてまたうちかぁ…」

想「あはは……お世話になります」