ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

豊久「そんで、今日は何をする?」

悠「今日は悪いけど大江戸学園の案内は置いといて、茶屋の仕事を覚えてもらう」

豊久「そいが。俺(おい)は不作法者。給仕の真似事ばできんぞ」

悠「最低限のことを覚えたらいい」

豊久「うーむ……」

吉音「私も手伝ってあげる!」

久秀「マイナスにしかならないでしょ」

悠「とりあえずテストしてみるか」


～準備中～


久秀「はい、このお盆に中皿と小皿と湯呑が乗ってるわね。これをあそこの席に座っている悠のところまで持って行って、帰りの際に伊都のテーブルの皿を回収して戻ってくる。」

豊久「そのぐらいはできる。」
ズカズカ
ドンっ!
悠「……」

豊久「そんで回収して……」
ドカドカ
がちゃがちゃっ!
伊都「……」

豊久「ほれ!」

久秀「判定は?」

悠「0点」

伊都「0点」

吉音「ええー!判定厳しくない?!」

悠「いや、全体的に雑すぎだろ」

伊都「ガチャガチャうるさすぎでしたわね」

豊久「だろうな」

悠「あぁ、わかってたんだ」

豊久「あぁ、おいに給仕の真似事はできん。」

久秀「そうみたいね。っていうか、茶屋自体で働かせるのは無理でしょ」

悠「おいおい…」

久秀「力仕事の仕事を探して外で働かせる方が効率がいいわよ。」

悠「そりゃまぁ……そうだけど」

豊久「それで、よか。金ができたら悠に渡せばいいんじゃろ」

悠「なんで?!」

豊久「おいの今の主人(仕え人)は悠ぞ。ぬしが命令し、おいが動く。そこから改めて賃金なりを配給してくれ」

吉音「悠主人なんだ!」

悠「いや、えぇ……。」

豊久「叔父殿(どん)にもいわれとる。」

久秀「ちなみに言われてることを正確に言ってみてくれる?」

豊久「小鳥遊悠の力んなっで支えちゃること、島津の剣を役立ていこつ、そして……」

悠「そして?」

豊久「天、禍を斬れ。」

悠「斬れって……龍剄対策とかあるのか?」

豊久「ある」

悠「マジか!」

豊久「正面から叩き斬る」

悠「……」

久秀「まさに馬鹿ね。」

吉音「え、駄目なの?」

寅「おい、邪魔するぞ」

豊久「むっ?」

寅「あ?」

悠「……」

豊久「ほほう」

寅「へえ」

豊久「やるか!」

寅「やってやる!」

悠「何の意志疎通だよ!やめなさいよ!!」