ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「……」

シオン「……」

寅「……」

シオン「…………」
モゾモゾ
悠「おふぅっ!」

寅「気色悪い声出してんじゃねーよ」

悠「お、おれのせいじゃねぇ」

シオン「くくっ、悠は可愛いなぁ」

悠「……」

寅「どこがだよ」

シオン「色々とさ」

寅「わかんねぇ」

悠「っていうか、悲しいことに客こない」

シオン「ここにいるじゃないか。もてなしてご奉仕しろ」

悠「そういう店じゃねーよ」

シオン「やかましい奴め」
モゾモゾ
悠「らめぇー!」

寅「気色悪いんだよ」

悠「シクシク。お嫁に行けなくなる…」

寅「いかねぇだろ。」

悠「それもそうだった」

シオン「私が嫁にもらってやる」

悠「いや、どちらかというと嫁を迎えたい側っす」

シオン「ああ、悠が嫁を従えて、その後に私が悠ごと嫁集団を迎えればいいんだろ」

悠「いいとこ取りはよくない」

寅「お前らアホだろ」

シオン「ふんっ。」

悠「……っか、寅とシオンって面識とかってどのぐらいなんだ?」

寅「コイツとの付き合いは結構長い」

悠「そうなんの?!なんか意外な組み合わせ」

シオン「用心棒としてよく会うってことさ。そういう意味なら伊都も同じさ」

悠「あぁ……え、でもお前らって雇うなら相当金かかるだろ」

シオン「悪人ほどそういう事に金の糸目はつけない」

寅「大神が異常にぼったくるだけで俺は普通だ。普通。」

シオン「私は内容と気分次第だね。」

悠「気分て…」

寅「どいつもこいつも気分屋すぎなんだよ」

シオン「お前はどうなんだ」

寅「俺は真面目だ。まぁ、今は敵に悠がいること燃えるがな」

悠「いちいちおれの敵にまわりなさんな…」

寅「ふんっ。」

悠「はぁ……」

シオン「そういえば悠、最近何か楽しそうなことしてるらしいな」

悠「楽しそう……いや、楽しくはないけど学園の敵と戦っている」

シオン「ははっ、カッコいいな」

悠「後手後手になってそうでもないんだよ」

シオン「戦力が欲しければ声をかけろ手伝ってやる」

悠「マジか。シオンが戦力になってくれるなら心強いな」

シオン「礼はそうだな……悠の身体で返してくれればいい」

悠「Oh…」

寅「良かったな。蕩し」

悠「誰が蕩しかっ!!」

寅「お前だよ」