ｰ久秀の工場:試験場二階ｰ

灯が無双した後、二階へ戻った。

灯「ふぅ、少し疲れました」

悠「そりゃ、アレだけなぎ倒しゃあな……。」

寅「……」

久秀「暴れまわったのはいいけど……参考にはならない感じだったわね。」

吉音「そう?あたし、わかったよ!」

想「今ので何かつかめたんですか?」

吉音「真っ二つにしたら倒せる!」

悠「真っ二つにできる人、限定の対処法だな」

寅「要するにコア部分をぶっ壊せばいいってことだろ。」

雲山「そのようですね。頭部や脚部だけを潰しても動いていました。刀や坤、武器で倒すなら上段からの一刀両断が理想」

朱金「だけど、それにしても一体一体を確実に潰すにはある程度の剣徒レベルじゃないとダメだな」

摩耶「でも、しっかりとコアを狙えば一刀両断にしなくてもいいんじゃない。」

悠「コアの場所って……予測できたのか?」

摩耶「胸よりした、腹より上の部分。」

悠「マジで?」

寅「アレだけ真っ二つになった木偶…」

久秀「自動人形」

寅「……自動人形の残骸見てて予測できるだろ」

悠「……」

摩耶「まぁ、久秀ちゃんが作った自動人形の解体新書みたらどこがコア部分か載ってるんだけどね。」

悠「そんなもんあるなら先に見せろよ!!」

久秀「まぁ、この通りコアは一番装甲が分厚くなってるから貫くにしても、叩き切るにしても相当の威力が必要になるわ」

朱金「剣魂に対処させるのが安定か?」

悠「ああ、無視っすか…」

久秀「剣魂にもよるわね。久秀のダンジョーみたいなタイプだとちょっと弱いわね。物理特化または伊都のダイゴローみたいにぶっ飛んだ系がいいわね。」

想「そうなると吉音さんのマゴベエや鬼島さんのタマが相性よさそうですね。」

吉音「あたし、頑張るよ!」

摩耶「思ったんだけど悠くんでどうにかできないの?」

悠「おれ?」

摩耶「悠くんの剣魂って対剣魂に無敵なんでしょ?それで木偶人形のコアを停止させられないの」

悠「……あぁっ」

久秀「なるほど、その手があったわね。」

雷太郎「使えるのか?」

風太郎「あの剣魂は?」

悠「……難しいなぁ。アレ以降、一回も抜いてないし」

久秀「ならあの刀、久秀に貸して」

悠「貸すわけないだろ」

久秀「ちゃんと返すわよ。気がすんだら」

寅「確実に返ってこないだろうな」

灯「別方法でコアを停止させる手段があれば戦局が一変するかもしれませんね。」

雷太郎「めんどくせぇ。」

風太郎「コアをぶち抜いて」

「「破壊したらいい。」」

朱金「オレもそれのがわかりやすくていいな」

想「遠山さん…」

摩耶「久秀ちゃん、どうにかいい手はない?」

久秀「久秀は万能じゃないのよ……。まぁても、なくはないわね。」

想「ホントですか?」

久秀「ええ、でも、足りなのよねぇ」

悠「なにが?」

久秀「お金」

悠「金……」

寅「金か」

摩耶「お金かぁ」