ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【2】

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

久秀「さて、落ち着いたところで会議をしたいと思うわ。悠」

悠「うむ。……え?なに?」

久秀「進行しなさいよ。」

悠「あぁ、おれが?」

久秀「諸悪の根源ていうか、原因なんだから悠が神妙な顔してすまなそうに話しなさいよ」

悠「おれが原因?!」

久秀「大体の原因は悠と考えていたら問題ないのよ」

悠「よくいわれるけど、今回のことはおれじゃないと思うんだけどな」

摩耶「悠くんが原因じゃなくなると、灯君とかが原因になってすごく落ち込むかもね」

悠「……おれが原因です」

久秀「ほらね」

寅「お前らの漫才をいつまで見てたらいい?」

悠「いや、漫才じゃないんだが……コホン、えーと、朱金を除いては今の現状がわかっていると思うが説明すると、現在大江戸学園には「風魔」という忍者が忍び込んでいる。」

朱金「マジかよ」

寅「らしい。」

悠「それで風魔の目的はわかんないが、エヴァ事件のときに使われた木偶人形を大量生産してる。しかも、あの時よりも強化したタイプや新型も作られてる。このまま放置するのはさすがに危険すぎるので、ここに集まっている皆で風魔を倒し、木偶人形の増産を防ごうという流れです。はい。」

朱金「木偶人形ってアレか……あの木偶かよ。あんなもんがまだ学園に残ってるのか」

雷太郎「残ってるなんてもんじゃない」

風太郎「何百体と製造されて続けてる」

朱金「マジかよ」

雲山「個々の戦闘能力は微々たるものだが、数で押してくるのが問題だ」

想「並の剣徒ですと一体を相手するのもなかなか手ごわい相手ですけどね。」

悠「自爆タイプの場合は強さとかじゃなく特攻してくるしな」

灯「さらに困ったことに風魔の居場所がはっきりしないことですね。」

久秀「風魔を捕えるために突破しなきゃいけない条件は……まずは、場所の特定、そしてその周りを包囲する兵、木偶を蹴散らす突入隊と風魔を捕えるメインチーム。」

朱金「兵数なら同心を集めればいい。」

想「南、北で組めば数は問題ないと思います」

寅「風魔を殴るのもそんな人数いらねぇだろ。問題は風魔の仕掛けと木偶人形だ」

悠「突入部隊件風魔捕獲はここにいるメンツでいいだろう。戦力としては相当だぞ」

雲山「そうなると場所の特定が問題ですね。」

想「今までの流れでいえば使われてない大型の施設……になりますね。」

久秀「それについては探りをいれてるんじゃないの?」

灯「はい、お察しの通り。私の影……部下のような者たちに探らせています。」

悠「だとしたら概ねの目途がつくまでどうするかだな」

摩耶「やっぱり木偶人形対策じゃない?」

灯「完全に機能停止を狙うにはエンジンというか動力を潰さないとだめですからね。」

雲山「投げ飛ばせば一度に数体は片付くが…」

悠「それができるのはアンタだけだから」

久秀「それに関して……一応、久秀のほうで手を考えてあるわ」

悠「マジで?建物ごと爆破するとかはなしだぞ」

久秀「それが゜一番手っ取り早いけどね。口で説明するのが面倒だから……ちょっとついてきなさい」

悠「え、どっかいくの?」

久秀「黙ってついてくればいいのよ」
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