ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「おれを特攻とか盾にするのはやめよう」

久秀「それをやめたら久秀のプランの四分の三がダメになるんだけど」

悠「ほとんどおれの犠牲で成り立ってる作戦をメインにしないで!」

寅「いいじゃんか」

悠「よくないでしょ!皆の大好きな悠くんが傷ついちゃうよ?!」

寅「チッ」

雷太郎「屑が」

風太郎「ハゲ」

悠「剥げてねーよ!」

摩耶「でも、これからも同じような作戦じゃ駄目だよね。施設を見つけて虱潰しなんてやってたらイタチごっこだよ?」

灯「そうですね。できることならこっちの総力戦で風魔を追い詰めたいです」

魁人「総力戦でですか?」

灯「カッコいいとは言えませんけど、ね」

寅「全員で追い詰めて袋叩きにするんじゃなく、逃げ道塞いでタイマンすりゃいいだろ」

悠「やだ、寅さんカッコいい…」

寅「……」
バンッ!

悠「店の椅子を蹴らないで!」

摩耶「本体にダメージが通らないなら、金銭面でダメージが通るところを狙う。いい手だね!」

悠「よくないよ!金銭面のダメージは既に負いまくってるし!」

吉音「もぐもぐ……なんで?」

悠「炊いた飯やらなんやら全部食っちゃう奴がいるからだよ!」

吉音「悠のご飯美味しいよ!」

悠「……」

久秀「バカは置いといて……ローラー作戦で行くならさすがにこのメンツでも数が少ないわね。」

魁人「そうですね。今回は二分したとはいえ木偶人形の数に押されましたからね。」

寅「……あの木偶をどうにか一斉に壊せないもんかな」

久秀「爆弾でも使う?」

寅「やめろ。」

摩耶「機械相手だと発剄も通じなさそうだしなぁ。僕は今回お荷物かも」

久秀「いや、案外。剄は効くかもしれないわよ」

摩耶「でも、機械だよ?」

久秀「確かに木偶人形を構成しているのは大概機械だけどそのコア自体は剣魂システムを使っているわ。だから、的確に剄力をコアに撃ち込めれば……」

摩耶「機能停止する?」

久秀「かもしれないわね。」

摩耶「「かも」しれないんだ。」

久秀「久秀はその「剄」とか「氣」に詳しい人間じゃないから、断言はできないわ。」

悠「剄でも龍剄みたいに空気を叩いてブチ込む系は効きそうだな。あれは半分は物理攻撃だし」

寅「それだったらやっぱりお前が木偶を一掃しろよ」

悠「おれは無理だよ。弾針剄なら安定して出せるようになってきてるけど一発でよくて四、五体巻きこめるぐらいだぞ。神姫とか道玄のおっさんだったら違うだろうけど」

寅「つかえねぇな」

雷太郎「やっぱり」

風太郎「盾だな」

悠「うおい!」

摩耶「もうひとり龍剄使えるひといなかった?」

魁人「伊万里はも駄目ですね。アレも広域型ではないですから。それに橙龍の氣質は炎。人間でない木偶には効果が薄いです。」

久秀「どうしても木偶の数が邪魔ねぇ」

灯「木偶を何らかの手段で処理できないものでしょうか…」

「「「うーん……」」」