ｰ新宿：茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「はぁーやっぱり書類仕事って疲れるなぁ」

吉音「ほんと、ほんと！」

悠「吉音さんはなにかしましたか？ん？」

吉音「いっぱい判子とか押したじゃん！」

悠「……それで威張れるお前が凄い」

吉音「えへへ」

悠「誉めてはないから」

吉音「そんなことよりさ、お腹空いちゃった」
くてっ
悠「そんな甘えた声だしてもなぁ」

吉音「えー」

悠「えーってなんだ。えーって、茶屋開けてないと儲けはないんだからな」

吉音「でも、悠のご飯たべたいなぁー」

悠「……」

吉音「じーーっ。」

悠「そんなに凝視するな」

吉音「だめ？」

悠「…………ご飯炊いてからだな」

吉音「やったー！悠大好き！さ、早くお店入ろう！お店！」

悠「現金なやっちゃな……」
カララ…

雲山「……」

久秀「……」

寅「……」

風太郎「……」

雷太郎「……」

悠「……」
ピシャッ

吉音「なんで閉めたの？入らないの？」

悠「え、あ、いや……うん、見間違いかな」
カララ……

久秀「なに開けたり閉めたりしてるのよ」

悠「見間違いじゃなかったか……」

雲山「邪魔してます」

悠「アンタ、どうした……今朝あった時とずいぶん違うが…」

雲山「いやはや、散々な目にあってな」

久秀「風魔に手玉にとられたのよ」

悠「マジか……で、そっちは？」

寅「木偶人形を壊してたよ…」

風太郎「あれ、気持ち悪い」

雷太郎「まるで蟻の巣をつついたみたいにあふれでてきた」

悠「そっちも散々な結果か……」

吉音「灯ちゃんたちは？」

雲山「まだ帰ってないようだ」

魁斗「雲山さん、薬買ってきましたよ。」

雲山「申し訳ない」

魁斗「いえいえ」

悠「うちにある薬じゃ足りなかったか？」

久秀「応急手当てで使いきっちゃったわ。」

悠「マジか。」

寅「俺らは応急治療ですむ程度だったけど、雲山はソレだしな」

吉音「鬼のひと養成所いかなくて平気なの？」

雲山「傷自体は深くないんだ。ただ広面積にね」

悠「どんなことされたんだ？」

雲山「木偶人形に至近距離で自爆され、その中に刃物を仕込まれていた。気づくのが遅れて直撃してしまったよ。」

悠「さらりと凄いこといったな。」

久秀「それ以前にショックトラップ、ドラム缶トラップも直撃してたけどね。」

寅「なんで今平然としてるのかわかんねぇな。」

雷太郎「鍛え方が」

風太郎「違うんだ」

悠「ろうな」

雷太郎「混ざるな！」

風太郎「汚れる！」

悠「この言われよう……」

吉音「ねぇ悠」

悠「あ？」

吉音「私たちも協力したほうがいいんじゃないかな。」

悠「いや、おれは協力してるつもりなんだけど……」

久秀「それよりも、もっと風魔のことを聞いておくべきだったわね。」

雲山「うむ。灯君が帰ってきたら、反省会と作戦会議だ」