ー裏闘路ー

辺りは静まっているが誰一人としてそのバトルから目を離さない。
上位ランカーとして有名な金剛に無名の亮が挑む・・・

『無謀』

その二文字が浮かぶなか誰もその言葉は出さない、いや出せないのだ・・・ここはリングや正式な試合では無い何が起こるかわからない戦いだからだ・・・即ち皆何処かで亮の勝ちも有り得る！と考えているから・・・



「・・・(デカイな・・・2ﾒｰﾄﾙはあるな)」

亮は冷静に見計らって居るが

「行くぞ？」

戦い慣れしている金剛は有無を言わさず先手を取る

ブォン！

剛腕の拳が放たれ！

「グゥッ！！」

ドガァァァ

亮は金剛の拳を受けガードしたにも関わらず後ろの壁にぶち当たる。

「ｶﾞﾊｧｺﾞﾎｫ」

スタン、スタン、グッ

咳き込みながらも体勢を立て直す。

「ほぅ・・・」

金剛は感心していた、倒れ無かったのもそうだがそれ以上に逃げ場の無い壁から離れすぐに構えたからだ。

「ﾊｧﾊｧ(・・・腕が痺れてるあんな拳何度も受けれない・・・)」

亮は本能からか構えを変える

「ふふん、早速やってみるかの亮」

俺は笑いながら呟く。

両手を伸ばし手の平を少し開く。

「どれ・・・」

ブォン！

金剛はもう一度拳を打つ

ビシィ！

「グァッ(受けたのに・・・けど！)」

ズクン！

「ガァッ・・」

亮は左手で剛拳を受けるが力負けし左手は弾かれる・・・

しかし

右腕は確りと金剛に打ち込まれていた。

ザッ！ 「ﾊｱﾊｱ・・・」

亮は後に下がる。

「うん、上出来だな」

俺はは立ち上がり。

「金剛、終わらせていいぞ～」

「・・・亮って言ったな？」

「ﾊｱﾊｱ、ああ」

「良かったぞ今の技、俺も礼儀として・・・技には技で返そう」


「ﾊｱﾊｱ、OK・・・」

亮はわかって居たこの一撃で自分は負けると・・・

しかし

亮は再び構える。

「すっーー」

金剛は大きく息を吸い込み両手を力瘤を作る様に構え


ブォン！ブォン！
ブォン！ブォン！ブォン！・・・

その巨体からは予想出来ない程の拳のラッシュが打ち放たれ

ドガ！

ドガ！！

ドガ！！！


亮はガードし耐える様とするが・・・

「ゴハッ」

ガードは崩され、拳の雨を受け入れた亮は後に吹き飛ばされる。

ガシッ！

「ふぅセーフよく頑張ったな亮」

悠は亮を受け止めるが亮はすでに気絶していた。