ー夏休み編ー命を燃やせ、今がその時だ
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触れなくても肌に焼けつく炎の壁から指が出てくる。両開きの扉を開門するように亮はふたつに割って飛び出してくる。その両手のひらは皮が焼け爛れていた。直接炎に触れたからではない。空気の層を押したからだ。そう、【九頭竜道玄】の龍剄気孔で風を溜め【小鳥遊悠】の衝撃風を操って炎の障壁を開いたのだ。
完全に間合いに入り込んだ英雄は鬼状態の限界突破で【宗方六花】のように靭(しなやか)で【和辰千夜】力強さを加え、【疾迅風太郎】の柔軟さに【右京山寅】のハイキックを柏の首へとブチ込んだ。
「ゴプッ」
歪む首には足がたのへこみが残るほどの威力。血を吹きながら視界がにじむ中で、英雄が今とは逆に腰をひねり再び蹴りのモーションに移っている。大振りのハイキックも避けられないされるがままの悪魔たが……手を伸ばし、蹴りを受け止めたのだ。打撃吸収も発動できずに手の肉の一部が弾ける。這いつくばりながらも掴んだ足を離さない。
「くっ…」
悪魔は唸った。
「お前ごときが俺に……勝てるわけがない…教えろッ……その方法を……ッ。タダの人間のお前が……俺に……勝てる……その力…お前を英雄にしたその力の……正体をッ……!!」
亮はゴミでも退けるよう掴まれた足から悪魔の手を振り払っていった。
「知って……どうするんだよ。自分も使って悠を倒すのか」
「……」
「たとえ……知っても……テメェにゃなんの意味もねぇよッ……もうッ…とっくに手遅れなんだよッ……!!」
カシワは孤独なオトコノコだ。何かを使えるようにするために、自分に関わる全てを駒として見るようになった。ときには感情を捨てて機械のように人を殺す薄氷のナイフ。他者を踏みつけ登り詰め棘の道へと自ら着き進み悪魔として生きた男。
「テメェだって!!もってた友(ツレ)ッ……居たんじゃねぇのかよッ!!どんなに酷いこといっても、罵詈雑言浴びせても正面から反発して来るヤツがよぉッ!!!!」
「悠……とでも…言いたい……むのか!?」
亮は悪魔の言葉を遮って叫んだ。
「言えよッ……俺たちみてーな雑魚が何匹群れよーが意味無ぇって!!!テメェはそういうやつだろ!!地ベタに這いつくばったその姿でッ!!仲間!?友情!?寒イボアレルギーで憤死するって笑えよッ!!はぁッ……ぜ……クソックソがッ。お前がそういわねぇと俺は……俺は!!テメェを殺せねェんだよッ!!」
英雄と悪魔が睨みあっていたすぐ近くで木箱が燃え盛っていた。ラベルには火薬と書かれているその箱がカッと突然発光する。亮が気がついたときにはもう爆発は起こってしまった。次々に連鎖爆発を起こして両人とも爆風に呑まれ吹き飛んでいった。
大火事ではなく発破工事レベルに建物内のあらゆる物が崩壊していく。
「っ……ぅぅ、はぁ……ヤツはどこ…だッ」
間一髪のところで風の衝壁(バリアー)で耐えた亮だったが悪魔の姿を見失った。既に自分が立っている場所がどこなのか分からないくらいボロボロになっている空間を必死に見まわした。すると頭上から探している相手の声が落ちてきた。
「岡崎亮……感謝するぞ。お前のおかげで……俺の弱点がようやく見つかった。お前と闘うには……俺は不純すぎた。」
亮は見あげて我が目を疑った。悪魔が立っているのは分かる。っが、問題はその腕の中だ。爆風で揉まれ崩れた鉄塊に潰れていたかもしれない千夜の身体を抱きかかえているのだ。千夜はまだ意識を失っているんだろうピクリともしていない。だが、これはもしかして……助けたのか?わずかに生まれた期待は次の瞬間壊される。
「俺が最後まで捨てきれなかった不純物はたった今とりのぞかれた。覚悟しろ」
千夜の足を掴んで振り上げる。奴は投げる気だ。それを見て亮は再び……震えていた。あまりの怒りにあまりの理不尽さに身体が思うように動かなかった。
「テッ……テメェは……ねぇだろッ。ゼッテー……間違ってるよ……この世にいんの間違えてんだろッ……!!」
そのとき、声がした。
「がっ……」
「千夜!!」
「りょ…う…スマ…ン……逃げッ」
意識を取り戻しつつある千夜を人形でも捨てるように投げた。まだ動くことは出来ない。千夜が地面に叩きつけられたら……ッ!!亮に受け止めさせて……隙を作るためにわざと……。
「どこまで……どこまでッ……テメェッ」
悪魔は蔑む目を向けていった。
「さあ受け止めろ。大切なんだろ仲間が死と共に手に入れろ」
「そんなに……そこまでしてッ!!勝つのが大事かよッ!!」
「勝利は……ただの結果だ。俺はひたすら奪い続ける。必然として頂点に立つ者は屍の塔の頂に立つ。それがAAAだ。」
完全に間合いに入り込んだ英雄は鬼状態の限界突破で【宗方六花】のように靭(しなやか)で【和辰千夜】力強さを加え、【疾迅風太郎】の柔軟さに【右京山寅】のハイキックを柏の首へとブチ込んだ。
「ゴプッ」
歪む首には足がたのへこみが残るほどの威力。血を吹きながら視界がにじむ中で、英雄が今とは逆に腰をひねり再び蹴りのモーションに移っている。大振りのハイキックも避けられないされるがままの悪魔たが……手を伸ばし、蹴りを受け止めたのだ。打撃吸収も発動できずに手の肉の一部が弾ける。這いつくばりながらも掴んだ足を離さない。
「くっ…」
悪魔は唸った。
「お前ごときが俺に……勝てるわけがない…教えろッ……その方法を……ッ。タダの人間のお前が……俺に……勝てる……その力…お前を英雄にしたその力の……正体をッ……!!」
亮はゴミでも退けるよう掴まれた足から悪魔の手を振り払っていった。
「知って……どうするんだよ。自分も使って悠を倒すのか」
「……」
「たとえ……知っても……テメェにゃなんの意味もねぇよッ……もうッ…とっくに手遅れなんだよッ……!!」
カシワは孤独なオトコノコだ。何かを使えるようにするために、自分に関わる全てを駒として見るようになった。ときには感情を捨てて機械のように人を殺す薄氷のナイフ。他者を踏みつけ登り詰め棘の道へと自ら着き進み悪魔として生きた男。
「テメェだって!!もってた友(ツレ)ッ……居たんじゃねぇのかよッ!!どんなに酷いこといっても、罵詈雑言浴びせても正面から反発して来るヤツがよぉッ!!!!」
「悠……とでも…言いたい……むのか!?」
亮は悪魔の言葉を遮って叫んだ。
「言えよッ……俺たちみてーな雑魚が何匹群れよーが意味無ぇって!!!テメェはそういうやつだろ!!地ベタに這いつくばったその姿でッ!!仲間!?友情!?寒イボアレルギーで憤死するって笑えよッ!!はぁッ……ぜ……クソックソがッ。お前がそういわねぇと俺は……俺は!!テメェを殺せねェんだよッ!!」
英雄と悪魔が睨みあっていたすぐ近くで木箱が燃え盛っていた。ラベルには火薬と書かれているその箱がカッと突然発光する。亮が気がついたときにはもう爆発は起こってしまった。次々に連鎖爆発を起こして両人とも爆風に呑まれ吹き飛んでいった。
大火事ではなく発破工事レベルに建物内のあらゆる物が崩壊していく。
「っ……ぅぅ、はぁ……ヤツはどこ…だッ」
間一髪のところで風の衝壁(バリアー)で耐えた亮だったが悪魔の姿を見失った。既に自分が立っている場所がどこなのか分からないくらいボロボロになっている空間を必死に見まわした。すると頭上から探している相手の声が落ちてきた。
「岡崎亮……感謝するぞ。お前のおかげで……俺の弱点がようやく見つかった。お前と闘うには……俺は不純すぎた。」
亮は見あげて我が目を疑った。悪魔が立っているのは分かる。っが、問題はその腕の中だ。爆風で揉まれ崩れた鉄塊に潰れていたかもしれない千夜の身体を抱きかかえているのだ。千夜はまだ意識を失っているんだろうピクリともしていない。だが、これはもしかして……助けたのか?わずかに生まれた期待は次の瞬間壊される。
「俺が最後まで捨てきれなかった不純物はたった今とりのぞかれた。覚悟しろ」
千夜の足を掴んで振り上げる。奴は投げる気だ。それを見て亮は再び……震えていた。あまりの怒りにあまりの理不尽さに身体が思うように動かなかった。
「テッ……テメェは……ねぇだろッ。ゼッテー……間違ってるよ……この世にいんの間違えてんだろッ……!!」
そのとき、声がした。
「がっ……」
「千夜!!」
「りょ…う…スマ…ン……逃げッ」
意識を取り戻しつつある千夜を人形でも捨てるように投げた。まだ動くことは出来ない。千夜が地面に叩きつけられたら……ッ!!亮に受け止めさせて……隙を作るためにわざと……。
「どこまで……どこまでッ……テメェッ」
悪魔は蔑む目を向けていった。
「さあ受け止めろ。大切なんだろ仲間が死と共に手に入れろ」
「そんなに……そこまでしてッ!!勝つのが大事かよッ!!」
「勝利は……ただの結果だ。俺はひたすら奪い続ける。必然として頂点に立つ者は屍の塔の頂に立つ。それがAAAだ。」