ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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なにか後ろが騒がしいが、悠は気にせずに進んだ。
今は他の事なんかはどうでもいい。
ただ、先に進む。その為には全部蹴散らす。
今、悠を突き動かしているのはそれだけだった。
「おい、居たぞ!こっちだ!」
一人が気づき、声を張るとガチガチに装備を固めた兵士たちが悠の前に集まって一斉に銃を構えた。
使用しているのはMINIMI(ミニミ)。
米軍の分隊支援用として開発された機関銃。
特徴は同じ分隊な兵士の小銃と弾丸を共有化できるように、5,56×45㎜NATO弾を採用している。
多くの国で採用されていて、陸上自衛隊の分隊支援兵器ともなっている。
実弾を使用しているかどうかは不明だが当たればただでは済むわけがない。
悠がとった行動は間合いを詰めるでも左右に振って照準をずらす事でもなかった。
身体を回転させて、剄力を下半身から上半身に移動させる。
コマリはその動きを見て声をあげた。
「悠くん、ダメッ!」
龍剄気孔・弾針勁は確かに破壊力はある。射程も普通の勁砲に比べたら長い。
だとしても、銃器の射程とは比べるまでもなく短い。そして単発でしか撃てない。
仮に一発目が届いたとしても全員を倒しきるのは不可能。
選んだ手は最悪の悪手だ。
だが、攻撃体勢に入った悠の動きは止まらない。
左拳を空気の面にぶつける。
「うっおおぉ!」
放たれた拳は真っ正面ではなく真下に振り下ろされる。
勁力と拳が空気の壁を押し潰して地面にぶつかり盛大に石や土、木々の破片が舞い上がる。
その突然の爆発に兵士達の動きは止まった。
土煙のカーテンが悠と兵士の前に遮断壁をつくる。
「ふっ…はぁあぁ!」
ライカとカゲコは砂煙の中、息を吐き出しながらもう一度、龍剄気孔の動きをする悠の背中を見た。
ただし、今度は自らの前に風の道をつくるように大きく円を描いてから、右拳を撃ち抜いた。
その謎の行動の意味はすぐに解った。
放たれる弾針勁。
渦巻く様にその空気の壁が舞い上がった物を巻き込んで破片の弾として発射される。
表現するなら爆発ではなく竜巻だった。
「はぁはぁ……成功だな。もう出てきていいぜ二人とも」
石、砂、枝、その小さな無機物を巻き込んだ竜巻が止んだあとに残っていたのは無惨に倒れる兵士達だった。
ボディアーマーを着込んでいたにも関わらずボロボロに擦りきれて転がっている。
カゲコがいった。
「いったい…なにをしたらこういうことになるのよ…」
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
悠は肩で息をしながらニコリと笑った。
喋れないほど疲労しているのに余裕を見せようとしているのか凄いだろといいたいのかは解らない。
ただ、その様子にいっさいの余裕が無いことだけは誰の目にもあきらかだった。
今は他の事なんかはどうでもいい。
ただ、先に進む。その為には全部蹴散らす。
今、悠を突き動かしているのはそれだけだった。
「おい、居たぞ!こっちだ!」
一人が気づき、声を張るとガチガチに装備を固めた兵士たちが悠の前に集まって一斉に銃を構えた。
使用しているのはMINIMI(ミニミ)。
米軍の分隊支援用として開発された機関銃。
特徴は同じ分隊な兵士の小銃と弾丸を共有化できるように、5,56×45㎜NATO弾を採用している。
多くの国で採用されていて、陸上自衛隊の分隊支援兵器ともなっている。
実弾を使用しているかどうかは不明だが当たればただでは済むわけがない。
悠がとった行動は間合いを詰めるでも左右に振って照準をずらす事でもなかった。
身体を回転させて、剄力を下半身から上半身に移動させる。
コマリはその動きを見て声をあげた。
「悠くん、ダメッ!」
龍剄気孔・弾針勁は確かに破壊力はある。射程も普通の勁砲に比べたら長い。
だとしても、銃器の射程とは比べるまでもなく短い。そして単発でしか撃てない。
仮に一発目が届いたとしても全員を倒しきるのは不可能。
選んだ手は最悪の悪手だ。
だが、攻撃体勢に入った悠の動きは止まらない。
左拳を空気の面にぶつける。
「うっおおぉ!」
放たれた拳は真っ正面ではなく真下に振り下ろされる。
勁力と拳が空気の壁を押し潰して地面にぶつかり盛大に石や土、木々の破片が舞い上がる。
その突然の爆発に兵士達の動きは止まった。
土煙のカーテンが悠と兵士の前に遮断壁をつくる。
「ふっ…はぁあぁ!」
ライカとカゲコは砂煙の中、息を吐き出しながらもう一度、龍剄気孔の動きをする悠の背中を見た。
ただし、今度は自らの前に風の道をつくるように大きく円を描いてから、右拳を撃ち抜いた。
その謎の行動の意味はすぐに解った。
放たれる弾針勁。
渦巻く様にその空気の壁が舞い上がった物を巻き込んで破片の弾として発射される。
表現するなら爆発ではなく竜巻だった。
「はぁはぁ……成功だな。もう出てきていいぜ二人とも」
石、砂、枝、その小さな無機物を巻き込んだ竜巻が止んだあとに残っていたのは無惨に倒れる兵士達だった。
ボディアーマーを着込んでいたにも関わらずボロボロに擦りきれて転がっている。
カゲコがいった。
「いったい…なにをしたらこういうことになるのよ…」
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
悠は肩で息をしながらニコリと笑った。
喋れないほど疲労しているのに余裕を見せようとしているのか凄いだろといいたいのかは解らない。
ただ、その様子にいっさいの余裕が無いことだけは誰の目にもあきらかだった。