ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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森の中を走る影は三つだった。
先人を切るのはカゲコ。
それに張り付くように着いてくのが悠で、コマリはおぶられていた。
「お前、なかなか体力あるんだな。それにその技も便利だし」
「お世辞はいらないよ。あたいとアンタは敵同士なんだしね。」
「けど、今は協定結んでるだろ仲良くやろう。」
「ふん。……っと、待って居るわ。潜ってくる」
悠はすぐに近くの木の影に身を潜めて、背負っていたコマリを降ろした。
「カゲコちゃんスゴいですね。どうして姿が見えなくなるんでしょうか…」
コマリはさっきからの何度も目の前で起こることに驚いていた。
カゲコが先に進んで、悠がそれを追う。
人の気配がしたら一時停止して、カゲコが姿を消して敵の数と位置を悠に報告して片付けるを繰り返して進んでいた。
ただ解らないのは目の前にいたカゲコが突然消えたり現れたりする現象だった。
悠がいった。
「あれは本当に透明になってたりしてる訳じゃない。」
「悠くんはわかったんですか?」
「手品の種は概ね解ってる。真似できるかどうかは別としてな…」
「お喋りはそこまでよ。」
ふわっと透明のマントを脱いだように悠とコマリの間に割って入るようにカゲコが現れた。
「早かったな、何人いる?」
「多いわ。それにかなり装備も厳重になってる。」
「いいから、人数をいえ。」
「八人、ボディアーマーとマシンガン付でね。」
「上等だ。ここで待ってろすぐ片付ける。」
悠は両手をバキキッと鳴らし、真っ正面に歩いていく。
コマリはその後ろ姿がとても冷たく見えた。
さっきまで、ほんのさっきまではどんな闘い方をしていても、周りの事を考えていたはずだったのに、今の悠は目前の敵をただただ倒す事だけしか見ていない。
そしてなにより、後の事を考えていない。
そんな風に思えて仕方がなかった。
けど、それが悠の望みなら自分は最後までついていく……っと、心で祈った。
「ちょっと、ちょっと、コマリ。」
「はひっ?!な、ななんでしか!」
カゲコは平手でコマリのオデコを叩いていった。
「でしかって何よ……落ち着け。あいつ無策じゃ無いんでしょうね。普通に向かっていってるけど」
「はぅ…だ、大丈夫だと…思いますよ。悠くんの考えは読めないですけど、無策で事を起こす人じゃない……と願いたいです。」
「はぁ……それ何一つ信用してないじゃない。」
「そ、そんなことありません!悠くんを信用してなかったらこんな事まで付き合ったりしてないです!」
「変わってるわね。」
「そういうカゲコさんだって悠くんを信用したから付いてきたんじゃないんですか?」
「ち、ちげーし。あたいはただ柏さんに確かめたいだけであって別に助けてもらったこととかはなんも思ってねーし。バッカじゃねーの!」
先人を切るのはカゲコ。
それに張り付くように着いてくのが悠で、コマリはおぶられていた。
「お前、なかなか体力あるんだな。それにその技も便利だし」
「お世辞はいらないよ。あたいとアンタは敵同士なんだしね。」
「けど、今は協定結んでるだろ仲良くやろう。」
「ふん。……っと、待って居るわ。潜ってくる」
悠はすぐに近くの木の影に身を潜めて、背負っていたコマリを降ろした。
「カゲコちゃんスゴいですね。どうして姿が見えなくなるんでしょうか…」
コマリはさっきからの何度も目の前で起こることに驚いていた。
カゲコが先に進んで、悠がそれを追う。
人の気配がしたら一時停止して、カゲコが姿を消して敵の数と位置を悠に報告して片付けるを繰り返して進んでいた。
ただ解らないのは目の前にいたカゲコが突然消えたり現れたりする現象だった。
悠がいった。
「あれは本当に透明になってたりしてる訳じゃない。」
「悠くんはわかったんですか?」
「手品の種は概ね解ってる。真似できるかどうかは別としてな…」
「お喋りはそこまでよ。」
ふわっと透明のマントを脱いだように悠とコマリの間に割って入るようにカゲコが現れた。
「早かったな、何人いる?」
「多いわ。それにかなり装備も厳重になってる。」
「いいから、人数をいえ。」
「八人、ボディアーマーとマシンガン付でね。」
「上等だ。ここで待ってろすぐ片付ける。」
悠は両手をバキキッと鳴らし、真っ正面に歩いていく。
コマリはその後ろ姿がとても冷たく見えた。
さっきまで、ほんのさっきまではどんな闘い方をしていても、周りの事を考えていたはずだったのに、今の悠は目前の敵をただただ倒す事だけしか見ていない。
そしてなにより、後の事を考えていない。
そんな風に思えて仕方がなかった。
けど、それが悠の望みなら自分は最後までついていく……っと、心で祈った。
「ちょっと、ちょっと、コマリ。」
「はひっ?!な、ななんでしか!」
カゲコは平手でコマリのオデコを叩いていった。
「でしかって何よ……落ち着け。あいつ無策じゃ無いんでしょうね。普通に向かっていってるけど」
「はぅ…だ、大丈夫だと…思いますよ。悠くんの考えは読めないですけど、無策で事を起こす人じゃない……と願いたいです。」
「はぁ……それ何一つ信用してないじゃない。」
「そ、そんなことありません!悠くんを信用してなかったらこんな事まで付き合ったりしてないです!」
「変わってるわね。」
「そういうカゲコさんだって悠くんを信用したから付いてきたんじゃないんですか?」
「ち、ちげーし。あたいはただ柏さんに確かめたいだけであって別に助けてもらったこととかはなんも思ってねーし。バッカじゃねーの!」