ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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停泊場所が近いのか船の加速が弱まってきた。
だが、ゆったりどったりとした揺れは強まり、ヒグチの顔色はさっきよりも悪くなっている。
バスに移動するのも間もなくだろうに……俺はついつい余計な事をいった。
「大丈夫か?それにしても…ヒグチ居たんだな。」
「い、居たよ…!うぷっ…」
「悠、今のは酷いよ。」
「まるで彩ちゃんの影が薄いみたいかな!」
うん。小雪さん、優日さんそれダメですよ。
貴女たちの後ろでダメージ受けてる人がいますよ。
一応、謝ろうとしたが、更にドキツい追い討ちがヒグチに入った。
「薄いみたいじゃなく、薄いんだよ。まぁ、居たら居たでどんくせぇけどな。」
俺の肩に肘を置いてマツリが笑う。ひどい姉だ。
柏でもそんな事は……いや、言うか。アイツならより酷いことを言いかねないか。
「あ、アネキ…」
「ったく、どうしても着いてきたいってキャンキャン吼えるから連れてきてやったのに荷物持ちがこれじゃあ何の役にもたちゃあしねえぜ。おい、今からお前に選択肢を与えてやる。一、俺に腹ブッ飛ばされて吐いて荷物まとめて降りる準備をする。二、テメェで喉に指突っ込んで吐いて荷物まとめて降りる準備をする。三、耐えながら迅速に荷物まとめて降りる準備をするの三つだ。選べ。」
たいした選択肢だ。
殴られて吐いてこき使われるか。
自分で吐いてこき使われるか。
我慢してこき使われるか。
アヤは土色の苦い顔をしたまま指を三本立てた。
マツリはチッと舌打ちをする面白くないという顔だ。。
この姉妹の上下関係は一生涯決まっている気がした。哀れな妹を救うように優日と小雪が俺に目配りしてくる。
コマリに至っては既に手を合わせてるし……俺は仕方無くいった。
「おい、マツリ。止めてやれよ酔ってんだぞ。吐いて治すなんてのは野郎専門だし、荷物くらい俺が運んでやるから休ませといてやれ。」
「あぁん?テメェに俺の荷物を触らせるくれぇなら紅にやらせるっうの!」
炎銃はキレ気味に俺の腰を蹴って、行ってしまった。わりと本気で痛い。
いや、それより、自分でやるっていうところだろ普通。
しかも、さらに紅に運ばせようとさせるってんだから…訳がわからない。
呆れているとパンパンと乾いた音が聞こえた。
俺たちの視線は自然とそっちの方へ集中した。
手を叩いたのは金剛で、その隣には船に乗ってから一度も姿を見せていなかった柏が居る。
奴は妙に淡白な声でいった。
「あと十分で船は止まる。降りたらバスでまずホテルまでいくからトイレとかは済ませとけ。乗り遅れたら置いてく以上だ。」
ジャリジャリと真っ黒なアーミーブーツ鳴らしながら歩いていく柏と後に続く金剛を見送りながら、他に居た皆もパラパラと行動を始めた。
俺とコマリはアヤに肩を貸してバスまで連れてってやることにした。
荷物は…紅に頑張って貰おう。
だが、ゆったりどったりとした揺れは強まり、ヒグチの顔色はさっきよりも悪くなっている。
バスに移動するのも間もなくだろうに……俺はついつい余計な事をいった。
「大丈夫か?それにしても…ヒグチ居たんだな。」
「い、居たよ…!うぷっ…」
「悠、今のは酷いよ。」
「まるで彩ちゃんの影が薄いみたいかな!」
うん。小雪さん、優日さんそれダメですよ。
貴女たちの後ろでダメージ受けてる人がいますよ。
一応、謝ろうとしたが、更にドキツい追い討ちがヒグチに入った。
「薄いみたいじゃなく、薄いんだよ。まぁ、居たら居たでどんくせぇけどな。」
俺の肩に肘を置いてマツリが笑う。ひどい姉だ。
柏でもそんな事は……いや、言うか。アイツならより酷いことを言いかねないか。
「あ、アネキ…」
「ったく、どうしても着いてきたいってキャンキャン吼えるから連れてきてやったのに荷物持ちがこれじゃあ何の役にもたちゃあしねえぜ。おい、今からお前に選択肢を与えてやる。一、俺に腹ブッ飛ばされて吐いて荷物まとめて降りる準備をする。二、テメェで喉に指突っ込んで吐いて荷物まとめて降りる準備をする。三、耐えながら迅速に荷物まとめて降りる準備をするの三つだ。選べ。」
たいした選択肢だ。
殴られて吐いてこき使われるか。
自分で吐いてこき使われるか。
我慢してこき使われるか。
アヤは土色の苦い顔をしたまま指を三本立てた。
マツリはチッと舌打ちをする面白くないという顔だ。。
この姉妹の上下関係は一生涯決まっている気がした。哀れな妹を救うように優日と小雪が俺に目配りしてくる。
コマリに至っては既に手を合わせてるし……俺は仕方無くいった。
「おい、マツリ。止めてやれよ酔ってんだぞ。吐いて治すなんてのは野郎専門だし、荷物くらい俺が運んでやるから休ませといてやれ。」
「あぁん?テメェに俺の荷物を触らせるくれぇなら紅にやらせるっうの!」
炎銃はキレ気味に俺の腰を蹴って、行ってしまった。わりと本気で痛い。
いや、それより、自分でやるっていうところだろ普通。
しかも、さらに紅に運ばせようとさせるってんだから…訳がわからない。
呆れているとパンパンと乾いた音が聞こえた。
俺たちの視線は自然とそっちの方へ集中した。
手を叩いたのは金剛で、その隣には船に乗ってから一度も姿を見せていなかった柏が居る。
奴は妙に淡白な声でいった。
「あと十分で船は止まる。降りたらバスでまずホテルまでいくからトイレとかは済ませとけ。乗り遅れたら置いてく以上だ。」
ジャリジャリと真っ黒なアーミーブーツ鳴らしながら歩いていく柏と後に続く金剛を見送りながら、他に居た皆もパラパラと行動を始めた。
俺とコマリはアヤに肩を貸してバスまで連れてってやることにした。
荷物は…紅に頑張って貰おう。