ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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ー悠の家(玄関)ー
留守の心配はすぐになくなった。
庭を見てみると物干し竿に洗濯物がかけられている。シャツは黒ばかりで一緒に干されているトランクスも靴下も黒ばかり。
なので、真桜の下着やワンピースがよく目立っていた。
風が吹くと大量に干されているタオルが揺れて洗剤のいい香りがここまで届いてきた。
イナバはインターホンをおした。少しして中からバタバタと足音が近づいてくる。
勢いよくドアが開くとヘアピンで髪を留めた女の子が出てきた。
「はい、どちら様ですか?」
「こんにちは。小鳥遊悠君はご在宅かしら?私は彼の友達なんだけど。」
イナバは丁寧にお辞儀をしてニコリッと笑顔でいった。ヘアピンの娘は慌てたように深々と頭を下げていった。
「あ、はい。居ます……けど、今ちょっと出られない状況といいますか…そのなんといいますか…」
「あら、もしかして他に誰かお客様が要らしてるのかしら。」
普段は二足くらいしかない靴置き場には色々な履き物が並んでいる。
ヘアピンの娘は恐縮したようにたどたどしくいった。
「は、はい。そんな所です」
「そう。じゃあ、真桜ちゃんは居る?」
「あ、真桜さんはちょっと今出ていて。」
「あらそう……困ったわね。明日の予定の事で話しておきたいことがあったのだけど……」
ヘアピンの娘は困ったような顔をして奥をチラチラとみながらえーとっと悩み始めた。
イナバは心の中でもう一押しといった。
「もしかして、誰も入れるなって言われてるとか?」
なかなか分かりやすい娘だった。
あぅあぅと申し訳なさそうに小さく頭を倒した。
「そう…。ねぇ、じゃあ少しだけお邪魔させてもらってもいいかしら。メモを書いたらすぐに帰るから。それなら悠には会わないし私も何も見ない。ダメかしら?」
ヘアピンの娘はまたチラチラと奥を見てからどうぞっといってくれた。
イナバは言われた通りに一度ドアを全開に開けてから中に入って、大広間に案内された。
任務は終わったので長居をしても仕方ない。
適当にメモを書き終えるとすぐに出ていく事にした。
「それじゃあ、お邪魔したわね。」
「あ、あの、本当に良いんですか悠くんに会っていかなくて。」
「アポなしでお邪魔した私が悪いから気にしないで、それに……どうせ、また無茶ばかりして悠忙しいんでしょ。」
「あ、はい。無茶ばかりは正解です。」
「ふふ。大変ね…えと…。」
「私、駒狸雷果っていいます。」
「コマリさんね。私は古川稲葉。下の名前でいいわよ。」
「稲葉さんですか。私もライカでいいです。」
それから少しだけ雑談をしてイナバは悠の家を後にした。
帰り道に携帯を抜いて電話をかけた。相手はカシワ。
「もしもし、ちゃんと中に入ったわよ。」
『ご苦労。』
「ねぇ、なんの意味があったわけ?」
『お前が知る必要はないがよくやったとだけ言っておいてやる。』
通話はそこで切れた。
留守の心配はすぐになくなった。
庭を見てみると物干し竿に洗濯物がかけられている。シャツは黒ばかりで一緒に干されているトランクスも靴下も黒ばかり。
なので、真桜の下着やワンピースがよく目立っていた。
風が吹くと大量に干されているタオルが揺れて洗剤のいい香りがここまで届いてきた。
イナバはインターホンをおした。少しして中からバタバタと足音が近づいてくる。
勢いよくドアが開くとヘアピンで髪を留めた女の子が出てきた。
「はい、どちら様ですか?」
「こんにちは。小鳥遊悠君はご在宅かしら?私は彼の友達なんだけど。」
イナバは丁寧にお辞儀をしてニコリッと笑顔でいった。ヘアピンの娘は慌てたように深々と頭を下げていった。
「あ、はい。居ます……けど、今ちょっと出られない状況といいますか…そのなんといいますか…」
「あら、もしかして他に誰かお客様が要らしてるのかしら。」
普段は二足くらいしかない靴置き場には色々な履き物が並んでいる。
ヘアピンの娘は恐縮したようにたどたどしくいった。
「は、はい。そんな所です」
「そう。じゃあ、真桜ちゃんは居る?」
「あ、真桜さんはちょっと今出ていて。」
「あらそう……困ったわね。明日の予定の事で話しておきたいことがあったのだけど……」
ヘアピンの娘は困ったような顔をして奥をチラチラとみながらえーとっと悩み始めた。
イナバは心の中でもう一押しといった。
「もしかして、誰も入れるなって言われてるとか?」
なかなか分かりやすい娘だった。
あぅあぅと申し訳なさそうに小さく頭を倒した。
「そう…。ねぇ、じゃあ少しだけお邪魔させてもらってもいいかしら。メモを書いたらすぐに帰るから。それなら悠には会わないし私も何も見ない。ダメかしら?」
ヘアピンの娘はまたチラチラと奥を見てからどうぞっといってくれた。
イナバは言われた通りに一度ドアを全開に開けてから中に入って、大広間に案内された。
任務は終わったので長居をしても仕方ない。
適当にメモを書き終えるとすぐに出ていく事にした。
「それじゃあ、お邪魔したわね。」
「あ、あの、本当に良いんですか悠くんに会っていかなくて。」
「アポなしでお邪魔した私が悪いから気にしないで、それに……どうせ、また無茶ばかりして悠忙しいんでしょ。」
「あ、はい。無茶ばかりは正解です。」
「ふふ。大変ね…えと…。」
「私、駒狸雷果っていいます。」
「コマリさんね。私は古川稲葉。下の名前でいいわよ。」
「稲葉さんですか。私もライカでいいです。」
それから少しだけ雑談をしてイナバは悠の家を後にした。
帰り道に携帯を抜いて電話をかけた。相手はカシワ。
「もしもし、ちゃんと中に入ったわよ。」
『ご苦労。』
「ねぇ、なんの意味があったわけ?」
『お前が知る必要はないがよくやったとだけ言っておいてやる。』
通話はそこで切れた。