ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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ー???ー
「こんにちは。金剛さん。」
古川稲葉がそう声をかけると金剛は座っていたソファから立ち上がった。
いや、飛び上がった。
まるで、幽霊でもみたような顔だ。
「稲葉…なんで此処にいる」
「まさか、ここの地下にこんなトレーニングルームがあるなんて驚いたわ。」
稲葉はわざとらしくキョロキョロと辺りを見回した。
「質問に答えろ。まさか忍び込んだのか。柏に殺されるぞ見つかる前に早く出ていけ。」
巨人はまるで小動物でも隠すように稲葉に張り付いて唯一の入り口であるエレベーターの方へ押そうとした。
だが、ゾワリと背中に冷たいものが走った。
無数の百足が走り回っているように毒気と寒気の感じる邪悪な気配。
振り向かなくても誰が居るかは解る。
「……おぃ、金剛なにしてる?」
まだ、火のついていないタバコをくわえた悪魔がゆっくりと近づいてくる。
何でもないといって誤魔化そうとしたが、稲葉は俺をすり抜けて柏の前に出た。
「こんにちは。カシワさん。」
「遅かったな。呼び出した時間は十分以上も前だったはずだ。」
イナバは悪びれた様子なくごめんなさいねっと笑っている。
コンゴウは待ち合わせて居たのかと尋ねようと思ったが二人の妙な気迫に呆然としていた。
それとイナバはカシワが怖くないのかという疑問だ。
カシワは不信の目でイナバを睨みながらタバコに火をつけた。
純銀のジッポライターにはピアスと同じ逆十字架のレリーフが彫られている。
「その女と少し話す。お前はどっか行ってろ。終わったら呼ぶ」
「あ、あぁ…」
コンゴウが視界から消えるとカシワはドサリとソファーに腰かけて口を開いた。
「まず、始めに言っておくが俺たちは組む訳じゃないお前がどうしても手伝いたいというから使ってやるだけだ、邪魔をするなら潰すし余計な事を悠にいっても潰す。わかったな。」
「えぇ、勿論。それより、座っていいかしら?」
カシワ不機嫌に顎先を振った。よく磨かれた廊下にヒラヒラとタバコの灰が落ちる。
イナバは気にした様子なくニコッと笑ってソファー座った。
「……お前に頼みたいことは一つだ今日奴の家に行き中には入れ。必ず中に入れ。」
「中にはいるだけでいいの?」
「あぁ、ただし…入るときに一度玄関のドアを全開にしろ。」
流石のイナバも解らないっと表情を変えた。
情報を聞き出せでもなく、身体の不調を調べてこいでもなく家の中に入って来いという指令。
「解ったわ。」
「……しかし、お前も解らん女だな。悠を売るとは…ただのメギヅネか?」
「ふふ。違うわよ。私はね…楽しければいいのよ。」
カシワはくっくっくと低く笑ってタバコを吐き捨てた。
拳をつくり、壁に叩きつけた。何製で造られているのかは解らないがイナバの顔の横スレスレにめり込んでいる。
「お前がどう面白がろうが勝手だけどな……相手は選べ。金剛、イナバを送れお帰りだ。」
廊下の曲がり角からコンゴウがゆっくりと出てくる。隠れていたのがバレてたとバツの悪い顔。
カシワは二人を残して歩き出したが背中に声がかかった。
「カシワさん。安心して私は邪魔はしないわ。それじゃあね。」
廊下には悪意最大の舌打ちが鳴った。
「こんにちは。金剛さん。」
古川稲葉がそう声をかけると金剛は座っていたソファから立ち上がった。
いや、飛び上がった。
まるで、幽霊でもみたような顔だ。
「稲葉…なんで此処にいる」
「まさか、ここの地下にこんなトレーニングルームがあるなんて驚いたわ。」
稲葉はわざとらしくキョロキョロと辺りを見回した。
「質問に答えろ。まさか忍び込んだのか。柏に殺されるぞ見つかる前に早く出ていけ。」
巨人はまるで小動物でも隠すように稲葉に張り付いて唯一の入り口であるエレベーターの方へ押そうとした。
だが、ゾワリと背中に冷たいものが走った。
無数の百足が走り回っているように毒気と寒気の感じる邪悪な気配。
振り向かなくても誰が居るかは解る。
「……おぃ、金剛なにしてる?」
まだ、火のついていないタバコをくわえた悪魔がゆっくりと近づいてくる。
何でもないといって誤魔化そうとしたが、稲葉は俺をすり抜けて柏の前に出た。
「こんにちは。カシワさん。」
「遅かったな。呼び出した時間は十分以上も前だったはずだ。」
イナバは悪びれた様子なくごめんなさいねっと笑っている。
コンゴウは待ち合わせて居たのかと尋ねようと思ったが二人の妙な気迫に呆然としていた。
それとイナバはカシワが怖くないのかという疑問だ。
カシワは不信の目でイナバを睨みながらタバコに火をつけた。
純銀のジッポライターにはピアスと同じ逆十字架のレリーフが彫られている。
「その女と少し話す。お前はどっか行ってろ。終わったら呼ぶ」
「あ、あぁ…」
コンゴウが視界から消えるとカシワはドサリとソファーに腰かけて口を開いた。
「まず、始めに言っておくが俺たちは組む訳じゃないお前がどうしても手伝いたいというから使ってやるだけだ、邪魔をするなら潰すし余計な事を悠にいっても潰す。わかったな。」
「えぇ、勿論。それより、座っていいかしら?」
カシワ不機嫌に顎先を振った。よく磨かれた廊下にヒラヒラとタバコの灰が落ちる。
イナバは気にした様子なくニコッと笑ってソファー座った。
「……お前に頼みたいことは一つだ今日奴の家に行き中には入れ。必ず中に入れ。」
「中にはいるだけでいいの?」
「あぁ、ただし…入るときに一度玄関のドアを全開にしろ。」
流石のイナバも解らないっと表情を変えた。
情報を聞き出せでもなく、身体の不調を調べてこいでもなく家の中に入って来いという指令。
「解ったわ。」
「……しかし、お前も解らん女だな。悠を売るとは…ただのメギヅネか?」
「ふふ。違うわよ。私はね…楽しければいいのよ。」
カシワはくっくっくと低く笑ってタバコを吐き捨てた。
拳をつくり、壁に叩きつけた。何製で造られているのかは解らないがイナバの顔の横スレスレにめり込んでいる。
「お前がどう面白がろうが勝手だけどな……相手は選べ。金剛、イナバを送れお帰りだ。」
廊下の曲がり角からコンゴウがゆっくりと出てくる。隠れていたのがバレてたとバツの悪い顔。
カシワは二人を残して歩き出したが背中に声がかかった。
「カシワさん。安心して私は邪魔はしないわ。それじゃあね。」
廊下には悪意最大の舌打ちが鳴った。