ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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「うらぁ!」
恨みとイラつきを込めた蹴りはサンドバッグに当たるとスパァン!っと爆ぜるように良い音を出した。
「あ、でき…た…のか?」
「Niceデスワ。センヤ様。」
「いやいや、お嬢様のお教えがお上手だからですよ。」
俺の背中を叩きながらキャキャッとデイジーとアサツユは騒いでやがる…。
本気でこのままコイツらに教わってていいのか不安になってきた。
「…おい、どーでもいいが。この蹴りの名前は?」
「nameもなにも、ただのローキックデスワよ。」
デイジーはビシッとポージングを決めていった。
だが、そんな事より俺の頭が奴の言葉を理解するまで数秒。時間が止まった。
「…………あぁん?!ろ、ローキックだ?」
「そうデスワよ。良いですかセンヤ様。足技の基本はローキックデス。どんな強大な敵も足さえ潰せばアラユル動きを止めれマス。キリ」
デイジーがパチンっと指を弾くとアサツユは一礼して倉庫と書かれたプレートが掛かってるドアの方に歩いていった。
俺は引き続きサンドバッグにローキックを打ちながらデイジーに質問した。
「なんで今さらローキックなんだ。」
「ローキックには今さらなんてアリマセンワよ。蹴りは足の脛を当てるのが基本中の基本。それに加えて大切なのはキッチリと動作…その二つさえMASTERすれば…」
そこまで言われたらバカでも解る。
俺は蹴りのモーションを変えずに下段ではなく、サンドバッグの中段を打った。
スパァン!!
鞭を打ったような音がトレーニングルームの真っ白い天井に響いた。
「モーションは変わらない。けどミドル(中段)、ハイ(上段)と変幻自在に高威力の蹴りが出せるわけか。」
「YES!」
この女はむちゃくちゃだけど、言ってることはマトモなんだよな…。
なにしろ、現に俺の蹴りは良くなった。
数年間、自力で培ってきた物が壁にぶつかって袋小路に居たのが目に見えて変わっていく。
サナギが羽化して蝶になるとか綺麗な事は言わない…だが実感って言葉が身に染みる。
デイジーがいった。
「ワタクシの顔にナニかついてますか?」
俺は首を軽く振って、身体をサンドバッグに向けて蹴りを続けた。
スパァン!スパァン!っとリズムを刻んでいるとローガンの声がした。
『おーい、センヤ。お前に客だぞ。』
蹴りを止めて声がしたほうに振り返ると、ローガンにマコトとシシマルがいた。
別にここに来なくても自由にしてりゃあいいのに暇な奴等だ。
「あん?シシマル…なんだ、その面は?」
俺はシシマルの額に目がいった。
湿布を張っていても分かるくらい膨らんコブになったそこから気持ち悪い青紫や黄色のアザが広がってる。
バットやなんかの硬い物で思いっきりぶん殴られたら出来るタイプの痣だ。
「……」
黙ったままのシシマルを横目で見たマコトが手をあげた。
「あー…あのな…センヤ。シシマルは昨日、ちょっと…兄貴と闘ったりしたんだぞと」
恨みとイラつきを込めた蹴りはサンドバッグに当たるとスパァン!っと爆ぜるように良い音を出した。
「あ、でき…た…のか?」
「Niceデスワ。センヤ様。」
「いやいや、お嬢様のお教えがお上手だからですよ。」
俺の背中を叩きながらキャキャッとデイジーとアサツユは騒いでやがる…。
本気でこのままコイツらに教わってていいのか不安になってきた。
「…おい、どーでもいいが。この蹴りの名前は?」
「nameもなにも、ただのローキックデスワよ。」
デイジーはビシッとポージングを決めていった。
だが、そんな事より俺の頭が奴の言葉を理解するまで数秒。時間が止まった。
「…………あぁん?!ろ、ローキックだ?」
「そうデスワよ。良いですかセンヤ様。足技の基本はローキックデス。どんな強大な敵も足さえ潰せばアラユル動きを止めれマス。キリ」
デイジーがパチンっと指を弾くとアサツユは一礼して倉庫と書かれたプレートが掛かってるドアの方に歩いていった。
俺は引き続きサンドバッグにローキックを打ちながらデイジーに質問した。
「なんで今さらローキックなんだ。」
「ローキックには今さらなんてアリマセンワよ。蹴りは足の脛を当てるのが基本中の基本。それに加えて大切なのはキッチリと動作…その二つさえMASTERすれば…」
そこまで言われたらバカでも解る。
俺は蹴りのモーションを変えずに下段ではなく、サンドバッグの中段を打った。
スパァン!!
鞭を打ったような音がトレーニングルームの真っ白い天井に響いた。
「モーションは変わらない。けどミドル(中段)、ハイ(上段)と変幻自在に高威力の蹴りが出せるわけか。」
「YES!」
この女はむちゃくちゃだけど、言ってることはマトモなんだよな…。
なにしろ、現に俺の蹴りは良くなった。
数年間、自力で培ってきた物が壁にぶつかって袋小路に居たのが目に見えて変わっていく。
サナギが羽化して蝶になるとか綺麗な事は言わない…だが実感って言葉が身に染みる。
デイジーがいった。
「ワタクシの顔にナニかついてますか?」
俺は首を軽く振って、身体をサンドバッグに向けて蹴りを続けた。
スパァン!スパァン!っとリズムを刻んでいるとローガンの声がした。
『おーい、センヤ。お前に客だぞ。』
蹴りを止めて声がしたほうに振り返ると、ローガンにマコトとシシマルがいた。
別にここに来なくても自由にしてりゃあいいのに暇な奴等だ。
「あん?シシマル…なんだ、その面は?」
俺はシシマルの額に目がいった。
湿布を張っていても分かるくらい膨らんコブになったそこから気持ち悪い青紫や黄色のアザが広がってる。
バットやなんかの硬い物で思いっきりぶん殴られたら出来るタイプの痣だ。
「……」
黙ったままのシシマルを横目で見たマコトが手をあげた。
「あー…あのな…センヤ。シシマルは昨日、ちょっと…兄貴と闘ったりしたんだぞと」