ー夏休み編ー悪と邪鬼・続
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昼に差し掛かる前、俺はいつものバーに向かった。
理由はタカシさんからの緊急呼び出し。
集合時刻は十二時ちょうど。
うちの家からラスタ・ラヴまでは歩いて十五分も掛からないので遅刻の心配が無いのが救いだ。
「それにしても暑い…」
昨日に比べて風があるけどテレビのニュースキャスターが言うには今日の最高気温は34度らしい。
東京の温度はいよいよ壊れてきてるみたいだ。
「まったく…なの。このままじゃ干からびる…なの。太陽死ね…なの。」
「だよなぁ……。って嬢ちゃん?!着いてきてたのか?!」
僅かにできたギリッギリの日陰を歩いてるマオウの嬢ちゃんはシレッといった。
「あれ以上、お前の姉にオモチャにされるのはごめんなの。」
「そういやぁ、ミカド姉に捕まってたな。」
昨日の夜、ちょうど酔って帰ってきたミカド姉が嬢ちゃんを見つけて…
~~
『たっだいまー!ん?!なにこの可愛い娘!ちっちゃ!やーん抱かせて抱かせて!』
~~
「そのまま…風呂に連れ込まれ身体を洗われて、寝室に連れ込んで抱き枕にされた…なの。あの乳圧で…暑苦しくて…死ぬかと思った…なの。」
悠と闘ってた時にもしなかったほど、遠い目をした嬢ちゃん。
俺は額の汗を拭って、頭を下げた。
「嬢ちゃん……すまん。」
「まぁ…いいなの。」
「嬢ちゃん。」
頭をあげるとマオウの嬢ちゃんはニッコリと笑っていた。
「今日の鍛練は昨日三(十)倍…キツくしてやるなの。」
どうしたんだろうな。
急に気温が下がってきた気がする。
けど、汗が止まらない。
ーラスタ・ラヴー
予定時間の五分前に俺たちはアンダーグラウンドバーの階段を降りた。
コンクリートで固められて真っ暗な地下へ続く階段はいつもに比べて静かだった。
普段ならドラムやバスの大音量、ガキどもの叫び声がここまで漏れているのに……。
鉄製のドアを押して中に入ると、ネクタイ無しのバーテン衣装。
髪はショートで、瞳の色と髪の色が共に黒の男が丁寧にお辞儀をしていった。
「いらっしゃいませ。紅さん。本日は貸しきりです。」
静かな訳だ。
「よす、皆は?」
「既に皆さんVIPルームにお集まりになっています。」
俺は二階の防音ガラスで囲われたVIPルームを見上げた。
薄暗い白熱球の光がステンレス製の階段を鈍く照らしていて、獲物を招こうとしている様な雰囲気だ。
「あのところで…紅さん、この娘は?」
「あぁ、この嬢ちゃんは秋宵月真桜。悠の家にいる娘だ。」
「あぁ、これが噂の…悠から話は聞いてる。俺は天野澪だ。」
簡単に紹介すると澪は膝を折って、嬢ちゃんと同じ目線になって自己紹介していた。
「天野か……悠から何を言われてるかは知らんが…よろしくなの。」
俺は階段を上がりながら言った。
「澪、少し嬢ちゃんのこと頼む。なんか冷たいもの出してやってくれ。」
「わかりました。」
理由はタカシさんからの緊急呼び出し。
集合時刻は十二時ちょうど。
うちの家からラスタ・ラヴまでは歩いて十五分も掛からないので遅刻の心配が無いのが救いだ。
「それにしても暑い…」
昨日に比べて風があるけどテレビのニュースキャスターが言うには今日の最高気温は34度らしい。
東京の温度はいよいよ壊れてきてるみたいだ。
「まったく…なの。このままじゃ干からびる…なの。太陽死ね…なの。」
「だよなぁ……。って嬢ちゃん?!着いてきてたのか?!」
僅かにできたギリッギリの日陰を歩いてるマオウの嬢ちゃんはシレッといった。
「あれ以上、お前の姉にオモチャにされるのはごめんなの。」
「そういやぁ、ミカド姉に捕まってたな。」
昨日の夜、ちょうど酔って帰ってきたミカド姉が嬢ちゃんを見つけて…
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『たっだいまー!ん?!なにこの可愛い娘!ちっちゃ!やーん抱かせて抱かせて!』
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「そのまま…風呂に連れ込まれ身体を洗われて、寝室に連れ込んで抱き枕にされた…なの。あの乳圧で…暑苦しくて…死ぬかと思った…なの。」
悠と闘ってた時にもしなかったほど、遠い目をした嬢ちゃん。
俺は額の汗を拭って、頭を下げた。
「嬢ちゃん……すまん。」
「まぁ…いいなの。」
「嬢ちゃん。」
頭をあげるとマオウの嬢ちゃんはニッコリと笑っていた。
「今日の鍛練は昨日三(十)倍…キツくしてやるなの。」
どうしたんだろうな。
急に気温が下がってきた気がする。
けど、汗が止まらない。
ーラスタ・ラヴー
予定時間の五分前に俺たちはアンダーグラウンドバーの階段を降りた。
コンクリートで固められて真っ暗な地下へ続く階段はいつもに比べて静かだった。
普段ならドラムやバスの大音量、ガキどもの叫び声がここまで漏れているのに……。
鉄製のドアを押して中に入ると、ネクタイ無しのバーテン衣装。
髪はショートで、瞳の色と髪の色が共に黒の男が丁寧にお辞儀をしていった。
「いらっしゃいませ。紅さん。本日は貸しきりです。」
静かな訳だ。
「よす、皆は?」
「既に皆さんVIPルームにお集まりになっています。」
俺は二階の防音ガラスで囲われたVIPルームを見上げた。
薄暗い白熱球の光がステンレス製の階段を鈍く照らしていて、獲物を招こうとしている様な雰囲気だ。
「あのところで…紅さん、この娘は?」
「あぁ、この嬢ちゃんは秋宵月真桜。悠の家にいる娘だ。」
「あぁ、これが噂の…悠から話は聞いてる。俺は天野澪だ。」
簡単に紹介すると澪は膝を折って、嬢ちゃんと同じ目線になって自己紹介していた。
「天野か……悠から何を言われてるかは知らんが…よろしくなの。」
俺は階段を上がりながら言った。
「澪、少し嬢ちゃんのこと頼む。なんか冷たいもの出してやってくれ。」
「わかりました。」