リムジンの後を追うこと数十分。

車はゆっくりスピードを落としていく。

「…！(ここか)」

正直…俺が知る中で、でけぇなら、悠の家が最大級だった。

けど、コイツの家は桁違いっうか…

乗用車二台分の広さはある正門…

更に其処からかなり遠くに見える建物はテレビとかでしか見たこと無いような豪邸…

「……(今まで微妙に信用出来なかったが…あの女、本物のお嬢だったか。)」
(おーほっほっほ！)

ブンブン！
頭中にデイジーの笑い声が聞こえた気がした。


………

ｰデイジー邸ｰ

「さぁ…皆様ドウゾ。」

デイジーが先に室内へ入り、俺達も中に入る。

「うっわ！凄！(獅子丸)」
「天井高！(誠)」
「広っ…(五月女)」
「………(俺)」

俺の部屋が余裕で丸ごと入る位デカイホール。
しかも天井にはシャンデリア…
初めて見た。

「お嬢様。お帰りなさいませ。」

階段から誰かが降りてくる。

「ただいまデスワ。」

「あら、お友達ですか？いらっしゃいませ。」

青ベースにした半袖のブラウスに同色のスカート。
腰には白のエプロン。

頭にはヘッドドレスを着けたショートカットの女性が二階から降りてくる。

「メイドだ」
「メイドだぞと。」

「メイドさんだ。(いいなぁ、足細&色白で)」

獅子丸、誠、五月女が声を揃える。

「冥土？」

「千夜…字が違うぞと。」
「あ゛？」

「ほら、アニキが言ってただろと？メイドってのは……」

メイド、それは完璧な嘯洒であったり。
ドジッ娘であったり。
果てはメイドガイであったり。

主の身の回りの世話～館の管理、時にエロティカルな存在たる伝説の職業だ！

そもそもメイドとは…以下省略。(by悠)

「……(そーいや、悠が何か語ってたような…。)」

俺は興味なかったのでガン無視してたが…誠はやたら熱心に聞いてたな。

「『ローガン、皆様を第一応接室にご案内お願いできますか？』」

『何で俺が？』

「『私はお茶の準備とお嬢様のお着替えを手伝いますので。』」

『……わかった。』

「皆様、ローガンが応接室にご案内しますのでそちらでお待ちくださいませ。」
メイドはローガンと何かを話したあと、デイジーを連れて何処かに行き。

俺達は別室に案内された。

………

ｰ第一応接室ｰ

『ここで待ってろ。適当に掛けてればいい。』

案内された一室は、窓から盛大な花畑の庭が見える部屋で普通に20人は入れる位広い。

「千夜何ていってんだぞと？」

「……適当に座って待ってろだとよ。」

「なら遠慮無くそうするぞと。」

「」

誠達は窓の側の椅子に座る。
俺は壁にもたれているとローガンが横にくる。

「なんだ？」

『お嬢に関わると面倒だぞ。』

「…近づくなって警告か？」

『いや、忠告だ。俺はお嬢の元でかれこれ数年になるが……はぁ～…』

ローガンはため息を吐く。
コイツはコイツでかなり苦労してる様だ。

まぁ…あの女に振り回されたら、解らんでもないが。