ー夏休み編ー悪と邪鬼
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「槍術…」
また、知らない単語だが、とりあえず槍の技だろう。
「ふふ。」
「ん?」
「槍術については僕もあまり知りませんから。」
「あ?あぁ…そうか。」
顔に出てたのか心の中を読まれてしまった。
「あはは、長々と歴史を語っても仕方無いので、核心を話しますね。心意六合拳の拳譜には…」
卯天は鞄からノートを取りだし何かを書き始める。
【前打は一丈を遠しと為さず近打は只一寸の間に在り】
「と言う教えがあります。」
「前打は一丈を遠しと為さず近打は只一寸の間に在り……」
「はい。意味は…一丈(約3m30㎝)の距離でさえ瞬時に飛び込み、一寸の距離からでも強烈な打撃を生む力です。」
「つまり…インファイトな武術なんだな。」
「分かりやすく言えばそうです。」
卯天はそこで一度話しを止め。
ゴクゴクと烏龍茶を飲み干す。
「ドリンクバー行ってきますけど、岡崎さん、烏龍茶のおかわりでいいですか?」
「ん、悪いな。」
俺も残ってた烏龍茶を飲み干し、グラスを卯天にわたす。
「じゃ、ちょっと行ってきます。」
卯天の背中を見送りつつ。
「……ふむっ。」
なんだ?
何かが…引っ掛かる。
「……(駄目だ。考え過ぎて頭が痛い。)」
ちょっと休憩…と思考を止めようとした時…
…一寸の距離からでも強烈な打撃を生む力…
「……」
人は…
時に閃きが起こる。それは偶然か必然かは不明だが…
今、この時、岡崎亮という男は波に乗っていたのだ。
「ぶっぶっ(待てよ…つまり…近距なら…それに…)」
「お待たせしました。」
卯天はドリンクバーから戻り。
俺の前にグラスを置く。
「岡崎さん?」
「……卯天君、さっきどんな技を使った?」
「はっ?」
「さっきだよ。さっき、俺に使った技!」
ドン!
俺はテーブルに両手を突き声を強めていた。
「ちょ、お、落ち着いてください。」
「あ…ごめん。」
ハッと我にかえり。
すごすごと小さくなる。
「何か思いついたんですか?」
「あぁ、もし…俺の考えが正しいなら心意六合拳の中に答があるはずなんだ。」
「そうですか。…僕がやったのは通背掌(つうはいしょう)です。」
「それは?」
「はい、通背掌とは…」
通背とは背中。
つまり内部(なか)を掌つ(打つ)事。
本来、掌打は一度腕を引き、勢いよく相手に伸ばし押し当てる事を指す。
日本の相撲で言うところでは張り手
※細かく言えば別物※
しかし、通背掌は別。
「当てて」から「打つ」技なのだ。
「当ててから打つ?」
「はい。口で説明するより実際にやった方が分かりやすいですね。」
卯天は、そう言うと右手を拳にする。
「岡崎さんは手を広げて構えて下さい。」
俺は言われるままに手を広げて卯天の前に伸ばす。
また、知らない単語だが、とりあえず槍の技だろう。
「ふふ。」
「ん?」
「槍術については僕もあまり知りませんから。」
「あ?あぁ…そうか。」
顔に出てたのか心の中を読まれてしまった。
「あはは、長々と歴史を語っても仕方無いので、核心を話しますね。心意六合拳の拳譜には…」
卯天は鞄からノートを取りだし何かを書き始める。
【前打は一丈を遠しと為さず近打は只一寸の間に在り】
「と言う教えがあります。」
「前打は一丈を遠しと為さず近打は只一寸の間に在り……」
「はい。意味は…一丈(約3m30㎝)の距離でさえ瞬時に飛び込み、一寸の距離からでも強烈な打撃を生む力です。」
「つまり…インファイトな武術なんだな。」
「分かりやすく言えばそうです。」
卯天はそこで一度話しを止め。
ゴクゴクと烏龍茶を飲み干す。
「ドリンクバー行ってきますけど、岡崎さん、烏龍茶のおかわりでいいですか?」
「ん、悪いな。」
俺も残ってた烏龍茶を飲み干し、グラスを卯天にわたす。
「じゃ、ちょっと行ってきます。」
卯天の背中を見送りつつ。
「……ふむっ。」
なんだ?
何かが…引っ掛かる。
「……(駄目だ。考え過ぎて頭が痛い。)」
ちょっと休憩…と思考を止めようとした時…
…一寸の距離からでも強烈な打撃を生む力…
「……」
人は…
時に閃きが起こる。それは偶然か必然かは不明だが…
今、この時、岡崎亮という男は波に乗っていたのだ。
「ぶっぶっ(待てよ…つまり…近距なら…それに…)」
「お待たせしました。」
卯天はドリンクバーから戻り。
俺の前にグラスを置く。
「岡崎さん?」
「……卯天君、さっきどんな技を使った?」
「はっ?」
「さっきだよ。さっき、俺に使った技!」
ドン!
俺はテーブルに両手を突き声を強めていた。
「ちょ、お、落ち着いてください。」
「あ…ごめん。」
ハッと我にかえり。
すごすごと小さくなる。
「何か思いついたんですか?」
「あぁ、もし…俺の考えが正しいなら心意六合拳の中に答があるはずなんだ。」
「そうですか。…僕がやったのは通背掌(つうはいしょう)です。」
「それは?」
「はい、通背掌とは…」
通背とは背中。
つまり内部(なか)を掌つ(打つ)事。
本来、掌打は一度腕を引き、勢いよく相手に伸ばし押し当てる事を指す。
日本の相撲で言うところでは張り手
※細かく言えば別物※
しかし、通背掌は別。
「当てて」から「打つ」技なのだ。
「当ててから打つ?」
「はい。口で説明するより実際にやった方が分かりやすいですね。」
卯天は、そう言うと右手を拳にする。
「岡崎さんは手を広げて構えて下さい。」
俺は言われるままに手を広げて卯天の前に伸ばす。