ー夏休み編ー悪と邪鬼
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「ふぅむ…正直。今のままじゃ30点だなぁ」
羅漢館長は指を3本立てて亮に向ける。
「はっ?」
「この技の点数だぁ。」
「30…」
ズン…
自信を持っていた技が30点、亮の胸に重たい物が沈んでいく。
「確かにコイツは速さ、威力とも十分だが…致命的な欠陥がある。」
「欠陥…」
「あぁ、まず発射までの溜めだ。まるで長すぎる。次に隙がでかい。これじゃあ、せっかくの拳速が台無しだ。動くやつにゃ、まず当たりはしねぇ。」
「……」
自分なら兎も角、羅漢館長の速さで避けられると断言されるのはどうなんだろう。
「まぁ、そう落ち込むな。俺ぁ何も全否定してる訳じゃねぇ。『今のまま』ったろ?」
「今の…まま?」
「そうだ。多分だがお前がこの技を使う理由は『一撃必殺』だろ?」
「……はい。俺は悠の様な技術も金剛さんの様な力も千夜の様な速さも無い…バケモンみたいな連中を相手にする事を足りない頭で必死に考えて出た答えが一撃必殺っ。当たれば…一撃でも当たれば倒せる技を目指してました。すいません…」
俺は深々と頭を下げ、謝罪をする。
「なぁに、謝ってる?」
「一撃必殺なんて傲り…結局、俺はすぐに強くなれる方法しか考えてなかった事に…」
頭を下げたまま話す。
「あっはっはっは!」
だが、羅漢は怒鳴り声をあげる訳でも無く大笑いをする。
「亮、勘違いしてるぜ?」
「はっはぁ?勘違い…?」
羅漢館長は俺の肩を掴んで持ち上げ視線を合わせる。
「一撃必殺はな武を志す奴の目標だ。全然傲り何かじゃねぇ。ま…たぁだ…」
羅漢は目を閉じ、一拍開けて…
「亮」
「はい…」
「一撃必殺を会得するってこたぁ…どーゆ事か解るか?」
「どーゆ事か…ですか?」
俺は首を傾げ考える。
一撃必殺…
絶対的な破壊?
完全な勝利?
即発即終?
「……」
「わかってねぇな。いいかぁ?『一撃必殺』って事はどんな敵も一撃で倒す。つまり……」
【最強】
「さい…きょう…」
「そうだ、一撃必殺は簡単に強くなる道じゃねぇ。苦しく、険しく、キツい地獄の道だぁ。それでも目指すかぁ?」
トンッ……
羅漢館長は俺の胸に拳を当てる。
ドックン!!
心臓が跳ねる。
それは興奮、恐怖どっちの想いが動かしたのか、亮は理解出来(わから)なかったが……
「ここで…退いたら…」
頭で無く、心で無く、もっと違う自分の何かは理解していた。
人生には幾つかの選択肢に直面する場面が存在する。
【最強を目指す?】
→YES
Or
→NO
「男じゃないですよ。館長。」
YES!
トン…
亮も同じ様に羅漢の胸に拳を当てる。
「そうかぁ。ま、途中で諦めんのは自由だしなぁ。」
「俺は諦めませんよ。…勝つまでは。」
「はっはっは。てぇした自信だ。なら俺から良いものをやる。」
ゴソゴソと羅漢は胴着の中から何かを取り出す。
「ディスク?」
「DVDだ。中身は…まぁ見た方がはえぇ。ちょっと奥に来な。」
羅漢は顎で着いてこいと指示し、ノソリ、ノソリと歩いていく。
コクッ…
亮はそれに頷き後に続く。
羅漢館長は指を3本立てて亮に向ける。
「はっ?」
「この技の点数だぁ。」
「30…」
ズン…
自信を持っていた技が30点、亮の胸に重たい物が沈んでいく。
「確かにコイツは速さ、威力とも十分だが…致命的な欠陥がある。」
「欠陥…」
「あぁ、まず発射までの溜めだ。まるで長すぎる。次に隙がでかい。これじゃあ、せっかくの拳速が台無しだ。動くやつにゃ、まず当たりはしねぇ。」
「……」
自分なら兎も角、羅漢館長の速さで避けられると断言されるのはどうなんだろう。
「まぁ、そう落ち込むな。俺ぁ何も全否定してる訳じゃねぇ。『今のまま』ったろ?」
「今の…まま?」
「そうだ。多分だがお前がこの技を使う理由は『一撃必殺』だろ?」
「……はい。俺は悠の様な技術も金剛さんの様な力も千夜の様な速さも無い…バケモンみたいな連中を相手にする事を足りない頭で必死に考えて出た答えが一撃必殺っ。当たれば…一撃でも当たれば倒せる技を目指してました。すいません…」
俺は深々と頭を下げ、謝罪をする。
「なぁに、謝ってる?」
「一撃必殺なんて傲り…結局、俺はすぐに強くなれる方法しか考えてなかった事に…」
頭を下げたまま話す。
「あっはっはっは!」
だが、羅漢は怒鳴り声をあげる訳でも無く大笑いをする。
「亮、勘違いしてるぜ?」
「はっはぁ?勘違い…?」
羅漢館長は俺の肩を掴んで持ち上げ視線を合わせる。
「一撃必殺はな武を志す奴の目標だ。全然傲り何かじゃねぇ。ま…たぁだ…」
羅漢は目を閉じ、一拍開けて…
「亮」
「はい…」
「一撃必殺を会得するってこたぁ…どーゆ事か解るか?」
「どーゆ事か…ですか?」
俺は首を傾げ考える。
一撃必殺…
絶対的な破壊?
完全な勝利?
即発即終?
「……」
「わかってねぇな。いいかぁ?『一撃必殺』って事はどんな敵も一撃で倒す。つまり……」
【最強】
「さい…きょう…」
「そうだ、一撃必殺は簡単に強くなる道じゃねぇ。苦しく、険しく、キツい地獄の道だぁ。それでも目指すかぁ?」
トンッ……
羅漢館長は俺の胸に拳を当てる。
ドックン!!
心臓が跳ねる。
それは興奮、恐怖どっちの想いが動かしたのか、亮は理解出来(わから)なかったが……
「ここで…退いたら…」
頭で無く、心で無く、もっと違う自分の何かは理解していた。
人生には幾つかの選択肢に直面する場面が存在する。
【最強を目指す?】
→YES
Or
→NO
「男じゃないですよ。館長。」
YES!
トン…
亮も同じ様に羅漢の胸に拳を当てる。
「そうかぁ。ま、途中で諦めんのは自由だしなぁ。」
「俺は諦めませんよ。…勝つまでは。」
「はっはっは。てぇした自信だ。なら俺から良いものをやる。」
ゴソゴソと羅漢は胴着の中から何かを取り出す。
「ディスク?」
「DVDだ。中身は…まぁ見た方がはえぇ。ちょっと奥に来な。」
羅漢は顎で着いてこいと指示し、ノソリ、ノソリと歩いていく。
コクッ…
亮はそれに頷き後に続く。