ｺﾝｺﾝ…

「盛り上がってる所、悪いけど…」

いつ起きて来たのか紅が壁を叩き話し掛けてくる。

「地獄のバカンスって面白い話まだ、席は空いてるよな？」

「紅…いつの間に…」

「俺だけじゃ無かったりして。」

カラカラ…
障子を開けると…

「地獄だろうが煉獄だろうがお前だけ強くなるのは気に食わねぇ」

「うぷっ…あ、兄貴…も、勿論俺もいくぞっと…」

千夜と担がれた戌塚に…

「勿論うちらも参加や。まぁ、うちらは遊ぶ側やけどな。」

「あ、そ、そのすいません…」

「……」

「……暇だしな。」

「同じくだ。」

海、星凪、翡翠とその後ろで呟く宮塚とポリポリと腹を掻きながら言う。


「嘗められっぱなしは嫌だしだしな色々と…」

「ま、私はバカンス側で。」

亮は軽く紅を見ながら、参加に挑み、千草は完全にバカンスを楽しむつもりだ。
「あーえーと、私は…その…」

「すぅもバカンスよね？」
「え、あ…う、うん。」

鈴猫もバカンス(？)のようだ。

「全く…お前らいつの間に起きたんだよ。」

「あれだけ殺気放たれたら起きるての。」

「坂神は泥酔い中でよかったかも知れないけどな。」
「ああ…俺のせいか。なら、仕方ないな、構わねえよ。けど、バカンス以外の奴は死ぬぞ？」

「ま、各々覚悟決めてるし、こーゆー奴等が一度言い出したら曲げねぇの一番知ってるのは悠だろ？」

悠は紅に胸をトンっと叩かれる。

「……ふふ、はははその通りだ。よし、じゃ、朝まで飲み直…」

「さないの…悠は明日から一足先に地獄をみるなの…今日はもう寝ろなの。」

秋宵月の一言で解散が決まり…

悠はもう少し手を合わせると言って仏間に残り各々帰り仕度を始めたり寝直したりし始めた。