「ふ～ん…ま、余計な争いが増えなくて良かったか…さて、そろそろ行くかな。」

「お、悠その前に1つあるんだが…」

「あ？」

「おーい、宮塚～」

紅が宮塚を呼ぶとさっき秋宵月に倒された黄色と黒の斑模様の服を着た男を連れてくる。

「……」

「今回の原因はこいつだ…どうする？」

宮塚は好きに知ろと言いたげに悠の前に男を這いつくばせる。

「……そっちで処理してくれ俺はもう限界だし。」

「なら、崇さんに裁いてもらうか。」

「！」

ダッ！
紅が崇の名前を出すと男は逃げようと立ち上がる。

トンッ…

「逃げる何て許さないよ？」

「！？」

鈴猫は男の前に回り込み…
踏み込みながら肘を打ち込んだ…

ドッ…ゴロン！ゴロン！ゴオォォン！

男は4、5メートルぶっ飛び転げ、壁にぶち当たりやっと止まり、ピクピクと動かなくなる。

「「「？！」」」

「り、裡門頂肘…す、鈴猫さんはもしかして八極拳士ですか？」

悠は目をパチパチさせながら鈴猫を見る。

「あ…う、うん少しだけど//」

「そ、そうか…(裡門だけであの威力って勁力だけなら摩耶以上だった…)」

「あれ…死んでないよな？」

「大丈夫よ、そんなに強く打ち込んで無いから。二、三日何も食べられないくらいよ」

「「「……」」」

崇が鈴猫を側に置いている理由がわかった気がした…

「えと…じゃ、悠行く？」

「あ、あぁそうだな。行くとするか…」

「じゃ、俺は帰るぜ。鍛練に戻る。」

金剛はじゃあなと言って先に帰り。

「…俺もまだ後処理がある」

宮塚は気絶して動かない男をひきづりながら出ていく

「紅はどうする？」

「あ…弱ったなここまで千夜に乗せて来てもらったから足が無いや…」

「なら俺車で来てるから乗ってくか？」

「良いのか？」

「助けに来てくれた礼だ。」

「ならお言葉に甘えるよ…帰るまでは花王と居るから。」

「え゛？何で私と…」

「人数多いほうが面白いだろ？」

「うぅ～…わかったよ。」

「はは、んじゃ行くか…」

「あ、悠待った」

「あん？」

悠は上着を持ち上げた処で紅に止められ。

「流石に血塗れの服はまずいだろ…よいしょほら、これ来ていけよ。」

紅は服を脱いで悠に渡す。

「え、あぁ…けど…」

「いいから、いいから」

紅は悠の服を貰って血塗れにも関わらず直ぐに着る。

「……ありがとうな。」

「いいから、いいから。あ、あと…」

ｼｭﾙﾙ…
トレードマークの御下げをほどいて悠の後ろ髪を縛る。

「不自然に髪切れちゃってるしな…まぁ完璧っては言えないけど此で少しはマシだろ。」

ポンと悠の肩を叩きにっこり笑う。

「…お前ってさ…」

「ん？」

「聖人君子か何かか？」

「は？何だそれ？」

紅は？マークを浮かべて頭を傾げる。

「いや、まぁいいや、ありがとうな。」

「おう。」

そして3人はグリーンハウスに行き、悠はまゆに散々説教をされたが何とか抑えて全員で閉館時間まで色々と遊びまわった。