ー夏休み編ーそれぞれの道…獣と月
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月までの距離は30万㎞…
歩いて行けば6億歩…
月と地上は隔絶した距離がある…
しかし、今の2人の距離は…
およそ6歩互いに歩めば3歩…
「……」
「……」
無音と静寂…
「「「……」」」
誰一人眉1つ動かさない
今この時は吐息の音すら煩く思う中…
タァン…タァン…
2つの足音が同時に…
タァン…タァン…
静寂を破り…
タァン…タァン…
激突した!
「ふっ、はあぁっ!」
ビュバ!
先に攻めたのは悠、下段から掬い上げる様なアッパーカット
タン…ヒュリィ…
当たれば首から上を持っていかれそうな打拳。
後ろに下がるか顔を横に振る回避行動にとるのが普通しかし、秋宵月は前に進み懐に潜る。
キュ…ブォン!
目測を失った拳は止まらず勢い良く空を裂く。
「っ…」
この刹那…悠は動揺した。
【避けられた事】に…でわなく、【避けた事】に…
なぜ?
避ける必要がある?
ただのアッパーカットくらい流せるはず、むしろ懐に潜れば動きが読みにくく
また、せっかく潜れても打撃でねじ伏せる力は無いのは明らか…
こんな単純なミスをするわけが無い。
「いい距離なの…」
「あ?」
サクッ…
左脇腹に圧迫と痛みが広がる…
「ぐっ…(あぁ…そうだ…コイツは…古流殺法使い…だった)」
ぐりゅ…
秋宵月の親指が悠の中に突き刺さっている。
じゅぽ、ぶしっ…
指が引き抜かれると冗談の様に血が噴き出し、恐ろしくも美しい血飛沫の花弁が散る。
中国では指貫突、日本では抜き手、国は違えど、武術は指先を武器にする。
古流殺法・指殺(しさつ)、もその1つ…
「ぐっ、らぁ!」
ビュバ!ブシッ…
引かない。
力むと空いた穴から血が噴き出すが構わず攻め立てる。
「馬鹿なの…」
ビュバ!ザクッ!ビュバ!ザクッ!ビュバ!ザクッ!……
悠の拳は無数の空を切り裂き、一度も秋宵月には当たらない。
それどころか腹、脇腹、胸元と次々に穴が増えていく…
「っ…」
ぐらり…
視界が歪み足がふらつく…
「終わりなの…」
すっ…
悠の喉目掛け指殺が襲う。
「…やっと…来たな」
トン…ザグッ!
「え……?」
指殺は悠の右手の平を貫くと同時に…張りついた様に離れなくなる。
「これは…空…掌…?」
触れた力のベクトルに介入する力道流…
ならば相手と密着する空掌を当てればどうなる?
繋がた状態で流せば自分もろとも倒れる
「決めるぜ…」
「ゾク…(早く外さ無い…?!)」
勿論、接着面の力の流に介入すれば外す事に造作は無いが突然の事に反応が遅れ…
バシッ!グィ!
肩を掴み外に引き、逆の足を払われ、秋宵月の身体はバランスを崩し空を舞い…
「蹄み崩すは迅の如く落ちる雷…」
ミシシ…ブヂ…ブシュ…
悠は残った力を総て右拳に込めるが同時に背の傷は裂け拡がり貫かれた穴から血が噴き出す…
「っ…蹄崩迅雷!!」
歯を噛み締め痛みに耐えながら拳を…叩き込んだ。
ギャドッォン!!
………
歩いて行けば6億歩…
月と地上は隔絶した距離がある…
しかし、今の2人の距離は…
およそ6歩互いに歩めば3歩…
「……」
「……」
無音と静寂…
「「「……」」」
誰一人眉1つ動かさない
今この時は吐息の音すら煩く思う中…
タァン…タァン…
2つの足音が同時に…
タァン…タァン…
静寂を破り…
タァン…タァン…
激突した!
「ふっ、はあぁっ!」
ビュバ!
先に攻めたのは悠、下段から掬い上げる様なアッパーカット
タン…ヒュリィ…
当たれば首から上を持っていかれそうな打拳。
後ろに下がるか顔を横に振る回避行動にとるのが普通しかし、秋宵月は前に進み懐に潜る。
キュ…ブォン!
目測を失った拳は止まらず勢い良く空を裂く。
「っ…」
この刹那…悠は動揺した。
【避けられた事】に…でわなく、【避けた事】に…
なぜ?
避ける必要がある?
ただのアッパーカットくらい流せるはず、むしろ懐に潜れば動きが読みにくく
また、せっかく潜れても打撃でねじ伏せる力は無いのは明らか…
こんな単純なミスをするわけが無い。
「いい距離なの…」
「あ?」
サクッ…
左脇腹に圧迫と痛みが広がる…
「ぐっ…(あぁ…そうだ…コイツは…古流殺法使い…だった)」
ぐりゅ…
秋宵月の親指が悠の中に突き刺さっている。
じゅぽ、ぶしっ…
指が引き抜かれると冗談の様に血が噴き出し、恐ろしくも美しい血飛沫の花弁が散る。
中国では指貫突、日本では抜き手、国は違えど、武術は指先を武器にする。
古流殺法・指殺(しさつ)、もその1つ…
「ぐっ、らぁ!」
ビュバ!ブシッ…
引かない。
力むと空いた穴から血が噴き出すが構わず攻め立てる。
「馬鹿なの…」
ビュバ!ザクッ!ビュバ!ザクッ!ビュバ!ザクッ!……
悠の拳は無数の空を切り裂き、一度も秋宵月には当たらない。
それどころか腹、脇腹、胸元と次々に穴が増えていく…
「っ…」
ぐらり…
視界が歪み足がふらつく…
「終わりなの…」
すっ…
悠の喉目掛け指殺が襲う。
「…やっと…来たな」
トン…ザグッ!
「え……?」
指殺は悠の右手の平を貫くと同時に…張りついた様に離れなくなる。
「これは…空…掌…?」
触れた力のベクトルに介入する力道流…
ならば相手と密着する空掌を当てればどうなる?
繋がた状態で流せば自分もろとも倒れる
「決めるぜ…」
「ゾク…(早く外さ無い…?!)」
勿論、接着面の力の流に介入すれば外す事に造作は無いが突然の事に反応が遅れ…
バシッ!グィ!
肩を掴み外に引き、逆の足を払われ、秋宵月の身体はバランスを崩し空を舞い…
「蹄み崩すは迅の如く落ちる雷…」
ミシシ…ブヂ…ブシュ…
悠は残った力を総て右拳に込めるが同時に背の傷は裂け拡がり貫かれた穴から血が噴き出す…
「っ…蹄崩迅雷!!」
歯を噛み締め痛みに耐えながら拳を…叩き込んだ。
ギャドッォン!!
………