ー夏休み編ーそれぞれの道…獣と月
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「…速すぎて目が追い付かないぞっと」
「いや、お前の場合は面が殴られ過ぎて瞼瞑れてるからだろ。」
「……」
戌塚は炎銃のツッコミに痣まみれの顔を歪ませる。
「いや、誠の言うとりだろ。悔しいけど、俺も目で追うのが限界。」
「あぁ…」
お下げを横にずらし必死に視線で追い回す紅に千夜も小さく頷く。
「それはそうや、悠の縮地さっきとは違ごて完成の域に達しとる。面や無く線で追わな無理や。」
海はどうやら動きを捉えてるらしく視線は滑らかに動く。
「……本当に同じ人間か?別人だろ…」
「宮塚、小鳥遊って人種はそうなんだよ…あらゆる意味で化け物。…けど、それ以上にヤバイのはあのガキだ。反応速度とも悠に追い付いてる…(俺も闘りたくなってくる…)」
ゾワッ…
金剛から放たれる殺気に周りに居た数人の背筋に冷たい物が走る。
「…ジーー」
「…ねぇ…」
「っえ?あ…」
鈴猫はいつの間にか側に居た少女に呼ばれる。
「………」
「な、何かな?」
「…わたし、はるのひすい…」
翡翠は鈴猫の服を掴み自己紹介する。
「え、あ…私は桜花、桜花鈴猫…」
「…すずね、てだしちゃだめ…」
「え?」
「…さっきからすずねがいちばんさっきだってる…、ゆうのじゃまするなら、わたしがとめる…」
「……うん、そうね、喧嘩(タイマン)の邪魔しちゃいけないね。翡翠ちゃんありがとう」
鈴猫はそっと翡翠の頭を撫でる
「…いっしょにみる…」
「うん。」
「ふっ…っらぁ!」
ダッ!ピッ…ビシュ!
ダッ!ピッ…ビシュ!
上段、中断、下段
掌打、拳撃、蹴り
あらゆる打撃を放つ悠だが秋宵月は片手で全て流していく。
「…(構わない、全て流せ…狙いは)」
ビュバ!ピッ…
中段蹴りを流され、地面に足が着く…
「(ここだ!)」
ダン!
踏み込み、指先のみを丸めた掌を腹部目掛け勢い良く放つ。
「ここ…なの」
「っ!?」
タンッ…フワァン!
待ってましたと言わんばかりに手首の辺りを押し上げられ、悠は真後ろに撥ね飛ばされる様に空を舞う。
「…(頭から落ちた…終わりなの)」
「っとぉ!」
「!?」
ダァン!
左手を地面叩き付け一回転して、多少ふらつくものの悠は着地する。
「……(段々効かなくなってるなの)」
「ふぅ…息切れ1つしないってか…はぁ……」
肩で息をする悠。
ヌルッ…
流れる出る汗が額の傷や背中の傷と同化して不愉快にヌルく感じる。
「無駄な動きが多すぎるなの、必然的に体力の消費に差が出るのは当たり前……そして、出血量…一体、後何分もつ?なの」
「にひひ……ご忠告どうも。」
ぴちょん…
点々と辺りに彩られた紅い液体…
額、背中、口内
言ってしまえばたった三ヶ所…たが、治療せずに垂れ流しになっている血液の量は刻一刻と限界に近付いていた。
「そして、打突の要は背の肉…一打一打が傷を開口させ、そろそろ痛みにも耐えられ無いんじゃない?…なの」
ゾン…
いきなり肩に氷でも乗せられた様な冷たい重圧…
「……」
「私は手を出す必要が無い時間が勝手に…」
「嘗めるなよ?」
ジャリ…
悠は確り構えをとり。
「出血量だの、時間だの…くだらねぇ。お前の恨みはその程度かよ?」
「っ………そう、判った…判ったなの。全身全霊で壊してやるなの。」
秋宵月の変わらなかった表情に微かな笑みが浮かぶ。
「っ……」
幾千、幾万の針が自分の周りを取り囲んだ様な殺気と…
幼き姿見とは裏腹に感じる妖艷な雰囲気に息を飲み…
「おぅ…来いよ。(チャンスは一度…)」
ギリ…
強く拳を固める。
呆けてる場合じゃない、次が最後…だから見極める。
真技・蹄崩迅雷を打ち込める隙を…
「いや、お前の場合は面が殴られ過ぎて瞼瞑れてるからだろ。」
「……」
戌塚は炎銃のツッコミに痣まみれの顔を歪ませる。
「いや、誠の言うとりだろ。悔しいけど、俺も目で追うのが限界。」
「あぁ…」
お下げを横にずらし必死に視線で追い回す紅に千夜も小さく頷く。
「それはそうや、悠の縮地さっきとは違ごて完成の域に達しとる。面や無く線で追わな無理や。」
海はどうやら動きを捉えてるらしく視線は滑らかに動く。
「……本当に同じ人間か?別人だろ…」
「宮塚、小鳥遊って人種はそうなんだよ…あらゆる意味で化け物。…けど、それ以上にヤバイのはあのガキだ。反応速度とも悠に追い付いてる…(俺も闘りたくなってくる…)」
ゾワッ…
金剛から放たれる殺気に周りに居た数人の背筋に冷たい物が走る。
「…ジーー」
「…ねぇ…」
「っえ?あ…」
鈴猫はいつの間にか側に居た少女に呼ばれる。
「………」
「な、何かな?」
「…わたし、はるのひすい…」
翡翠は鈴猫の服を掴み自己紹介する。
「え、あ…私は桜花、桜花鈴猫…」
「…すずね、てだしちゃだめ…」
「え?」
「…さっきからすずねがいちばんさっきだってる…、ゆうのじゃまするなら、わたしがとめる…」
「……うん、そうね、喧嘩(タイマン)の邪魔しちゃいけないね。翡翠ちゃんありがとう」
鈴猫はそっと翡翠の頭を撫でる
「…いっしょにみる…」
「うん。」
「ふっ…っらぁ!」
ダッ!ピッ…ビシュ!
ダッ!ピッ…ビシュ!
上段、中断、下段
掌打、拳撃、蹴り
あらゆる打撃を放つ悠だが秋宵月は片手で全て流していく。
「…(構わない、全て流せ…狙いは)」
ビュバ!ピッ…
中段蹴りを流され、地面に足が着く…
「(ここだ!)」
ダン!
踏み込み、指先のみを丸めた掌を腹部目掛け勢い良く放つ。
「ここ…なの」
「っ!?」
タンッ…フワァン!
待ってましたと言わんばかりに手首の辺りを押し上げられ、悠は真後ろに撥ね飛ばされる様に空を舞う。
「…(頭から落ちた…終わりなの)」
「っとぉ!」
「!?」
ダァン!
左手を地面叩き付け一回転して、多少ふらつくものの悠は着地する。
「……(段々効かなくなってるなの)」
「ふぅ…息切れ1つしないってか…はぁ……」
肩で息をする悠。
ヌルッ…
流れる出る汗が額の傷や背中の傷と同化して不愉快にヌルく感じる。
「無駄な動きが多すぎるなの、必然的に体力の消費に差が出るのは当たり前……そして、出血量…一体、後何分もつ?なの」
「にひひ……ご忠告どうも。」
ぴちょん…
点々と辺りに彩られた紅い液体…
額、背中、口内
言ってしまえばたった三ヶ所…たが、治療せずに垂れ流しになっている血液の量は刻一刻と限界に近付いていた。
「そして、打突の要は背の肉…一打一打が傷を開口させ、そろそろ痛みにも耐えられ無いんじゃない?…なの」
ゾン…
いきなり肩に氷でも乗せられた様な冷たい重圧…
「……」
「私は手を出す必要が無い時間が勝手に…」
「嘗めるなよ?」
ジャリ…
悠は確り構えをとり。
「出血量だの、時間だの…くだらねぇ。お前の恨みはその程度かよ?」
「っ………そう、判った…判ったなの。全身全霊で壊してやるなの。」
秋宵月の変わらなかった表情に微かな笑みが浮かぶ。
「っ……」
幾千、幾万の針が自分の周りを取り囲んだ様な殺気と…
幼き姿見とは裏腹に感じる妖艷な雰囲気に息を飲み…
「おぅ…来いよ。(チャンスは一度…)」
ギリ…
強く拳を固める。
呆けてる場合じゃない、次が最後…だから見極める。
真技・蹄崩迅雷を打ち込める隙を…