ー夏休み編ー昼の顔と夜の顔(3)
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何が起こったのか分からなかった。
ただ、目の前に居た戌塚が消えていて俺の拳はシャッターに突き刺さっている。
「悠待って、勝敗はついてる!」
メキッ…
腕を引き抜き、横を見る。
「……千夜?」
「何があってこうなったのかは知らねぇが…悠の勝ちだ。今回は退いてくれ…余計なのも来てる。」
……ファンファンファン!
遠くからサイレンの音が近付いて来る。
たぶん、周りの誰かが通報したのだろう。
「こいつは俺がどうにかしとく。」
「……わかった、任せたぜ。」
「あぁ。」
ざわざわ…ざわざわ…
俺達は野次馬をかき分け路地裏に入り込むように消えた……
…………
ー路地裏ー
「おい!おーい!」
ペチ!パチ!
千夜は背負っていた戌塚を降ろして頬を2・3度叩く。
「っ…ぅぅ…」
「おい!こら!起きろ!」
ビチン!バチン!
明らかに目覚めているのに力一杯頬を叩く。
「ん、千夜…あれ?ここは?」
「お前何で悠と闘ってた?」
「……悠?誰だぞっと?」
「誰って……」
………
~暗躍~
「良く、家が判ったわね。」
白のノースリーブブラウスに黒のズボンに長い髪を縛り左肩に流した古川稲葉は来客の前に麦茶を並べていく。
「禅にーやん処行って教えてもろたんや。んぐんぐ…」
「海ちゃんどうしても今日中に行くって走りぱなしでした…こくんこくん…」
「…つかれた…クピクピ…」
汗だくの夏・冬・春の3人娘は冷たい麦茶を一気に飲み干す。
「ふふ、それほど疲れて頑張って私に頼みたい事って何?」
こぽぽぽ…
こぽぽぽ…
こぽぽぽ…
稲葉はお代わりの麦茶を各コップに注ぎながら3人の顔を見ていく。
「あんな、稲ねぇちゃん……を…分手に入らへん?」
「手に入るわよ。そうね…1日2日は掛かるけど。」
「ホンマ!ほな、稲ねぇちゃんお願いします!」
「けど、タダじゃ駄目よ?見積もって……代が7万、即日に手に入れる代金が1万、私への報酬が2万で他のはサービスしても10万円よ?」
「「「う…」」」
3人は流石に顔を見合わせる。
小学生に10万円等持ち合わせが有るわけが無い。
「クスクス。」
「えと…ぶ、分割はだめですか?」
星凪は小さく手を挙げて提案を心みるが…
「いつもニコニコ一括払い…ね?」
稲葉スマイル(営業)が炸裂する。
「あぅ……」
「ま、まかりまへん?」
「確りサービスしてますわ♪」
稲葉スマイル2(営業)が炸裂する。
「あ、あはは…すません、ちょい相談タイム!」
「クスクス、どうぞ。」
海達は肩を組…
「(どないしよ…)」
「(そんなお金ないよ…)」
「(…ちからづく?…)」
「(す、翠それは大胆過ぎや…)」
3人はあーだこーだ揉めて居ると…
「ふふ、仕方ないわね。」
「え!タダにしてくれるん?」
割引では無くサラリとタダを要求する海も中々の物だ。
「もうすぐコミケなのよね。モデルとアシスタント代1日1人2万円でどう?」
「1日2万円3人で6万」
「2日頑張れば12万円!」
稲葉に代金を払える上におまけが着く。
「…やる…」
翡翠は、はふっとやる気のため息を吐いて返事をする。
「クス、判ったわ。じゃ明日と明後日また、ここに来て3日後バイト代と要望の品をお渡しするわ。」
「ほな、よろしゅう!」
「よろしくお願いします。」
「…ペコ…」
「えぇ、此方こそ。」
…………