ー番外編ー過去と今
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ー教室ー
「両腕がこれですからねぇ…頭しか使えなくてねぇ…」
ガチャガチャ…
俺の両腕は勿論手錠が着いたままだ。
だから血も拭え無い…
「ひっ…」
「大丈夫っすよ?俺、頭の硬さには自信がありますからねぇ?」
そう、小鳥遊悠の頭は硬いのだ。
これは鍛えた訳でも小鳥遊弥一から受け継いだ物でも無く生まれ付きに異常な硬さが保有する天然の金剛石頭(ダイヤモンドヘッド)。
「き、貴様こんな事をして良いと思っているのか!」
「くっ…くはは!良いと思ってる?余裕だな。」
「な、何?」
「このゲーム(喧嘩)アンタ等の詰み(負け)だぜ?ほら、聴こえないか?」
「何を言って…」
……ァン
「ほぉら、聴こえて来るだろ?」
「ナッ?!」
ファン、ファン、ファン…窓の外から聴こえて来るサイレンの音…
「ど、どういう事だ!!」
「はっ、チェックメイト…(王手詰み)だ。」
悠は静にだが実に愉快そうな笑顔を作った。
数分後、校内は騒然と成った。
各教室に数名の警察が入り、授業は一時中断となり教師、生徒とも事情調査が行われた。
そして裏金、二重帳簿、賄賂、傷害、監禁…
調べれば調べるほど悪行が出るわ出るわ…
一夜にして教師八割が首になり。
次の日、新聞の一面を飾った。
………
「それ本当の話ですか?」
「うぅ~ん…(…何で俺寝てるだっけ…?何か身体ダルいし…頭痛い……)」
悠は苦しそうな寝息を吐く。
「悠が生徒も教師も無差別に殴るなんて…今一信用できないな。」
優日とまゆは首を傾げる。
「うぅ…(無差別に殴る?……何の話だ?)」
「本当も何も其処でぶっ潰れてる奴が話したからな。こいつは白帝で好き放題暴れて逃げ出した訳だ。」
柏は真上に煙を吐き出し話を終える。
「うぅ…(白…帝?無差別に…?…何か…適当言われてる…けど…どうでもいいや…)」
「ま、つまりあれだ。こいつが笑顔で接するのは一定の距離を置いてそれ以上は関わら無い様にするためだ。」
「うぅ…(笑顔………そうだ…あの後……)」
………
ー談話室ー
「お~痛ってて…」
椅子に座り、本を片手に持った悠はちょっと動く度に声をあげる。
「頭が?手が?」
前の席に座り、禁煙パイポを食わえている久保田は本に夢中で悠を見ずに質問する。
「両方。」
悠は頭にも腕にも包帯を巻いている。
頭は流血した割には傷は浅く寧ろたん瘤の方が酷かった。
腕は長時間強く手錠で絞められ内出血に裂火傷とあと少し遅ければ壊死して両手首切断になりかけていた。
「大変だね。」
「他人事だな…」
「ん、他人事。」
互いが互いに目を会わせず会話していると
ガララ!
扉が勢い良く開き…
「こんな所に居たのね…」
「おす。」「やほ。」
入って来たのは橘千花だ。
「……せっかく休みでしかも外出まで出来るのに何で読書してるのよ?しかも…つまんなさそうな本…」
教師の補充が効くまでの間かなり早い春休みと言う形で生徒は自由に過ごしていい事になっている。
「つまんねぇよ…」
「つまらないよ。」
俺は経済学書を久保田は六法全書を同時に閉じる。
「そんな本より話聞かせてよ」
「話?」
「惚けないで教えてよ。どうやって色々やったのよ。」
橘は俺と久保田の間の席に座る。
「別に大した事はして無い、脱走する前、久保ちゃんに執行部が生徒を連れてく場所にカメラの設置を頼んで…」
「ちょっと待って久保田は執行部と繋がってたの?」
「うん。」
久保田は平然と首を縦に振る。
「でなきゃあんな匂いの残る煙草吸って処罰されないだろ。」
「……良く気がついたわね。って言うか良く頼む勇気が有ったわね。」
「半分は勘だ。後は久保ちゃんに身を委ねただけ。」
「カメラ仕掛けるの結構苦労したからねぇ、ゆうが壁を飛び越えてすぐ執行部に報告して全員出払ってから動いたから。」
「成る程…だからあんなに直ぐ様追ってきた訳だ……結構ヒヤヒヤしたぞ。」
「それでどうしたの?」
「あぁ、俺は知り合いの店に行って飯食った後、そこの店主に無銭飲食で警察に通報するとわざと騒いで貰うと案の定、口止め料を渡した。」
「それでゆうが執行部にボコられてる所をビデオに撮ってその店主に警察に通報して貰ったわけ。」
本来、警察はそれほど速くは動かないが小鳥遊柏の名を出すと直ぐ様駆けつけ一連の犯罪を暴露した。
「へぇ…ちなみに執行部全員爪が剥がされて脛椎折られて口も聞けない状態だったのは?」
「俺は知らん。扉ぶっ壊して轟さんにビデオ渡したらすぐ教室いったからな。」
「ん、飼い犬にでも噛みつかれたんじゃない?」
久保田は天井を見つめながらボソリと呟く。
「……飼い犬か?」
「さ、どうだろ。」
久保田は相変わらず興味と気の無い返事だった。
「両腕がこれですからねぇ…頭しか使えなくてねぇ…」
ガチャガチャ…
俺の両腕は勿論手錠が着いたままだ。
だから血も拭え無い…
「ひっ…」
「大丈夫っすよ?俺、頭の硬さには自信がありますからねぇ?」
そう、小鳥遊悠の頭は硬いのだ。
これは鍛えた訳でも小鳥遊弥一から受け継いだ物でも無く生まれ付きに異常な硬さが保有する天然の金剛石頭(ダイヤモンドヘッド)。
「き、貴様こんな事をして良いと思っているのか!」
「くっ…くはは!良いと思ってる?余裕だな。」
「な、何?」
「このゲーム(喧嘩)アンタ等の詰み(負け)だぜ?ほら、聴こえないか?」
「何を言って…」
……ァン
「ほぉら、聴こえて来るだろ?」
「ナッ?!」
ファン、ファン、ファン…窓の外から聴こえて来るサイレンの音…
「ど、どういう事だ!!」
「はっ、チェックメイト…(王手詰み)だ。」
悠は静にだが実に愉快そうな笑顔を作った。
数分後、校内は騒然と成った。
各教室に数名の警察が入り、授業は一時中断となり教師、生徒とも事情調査が行われた。
そして裏金、二重帳簿、賄賂、傷害、監禁…
調べれば調べるほど悪行が出るわ出るわ…
一夜にして教師八割が首になり。
次の日、新聞の一面を飾った。
………
「それ本当の話ですか?」
「うぅ~ん…(…何で俺寝てるだっけ…?何か身体ダルいし…頭痛い……)」
悠は苦しそうな寝息を吐く。
「悠が生徒も教師も無差別に殴るなんて…今一信用できないな。」
優日とまゆは首を傾げる。
「うぅ…(無差別に殴る?……何の話だ?)」
「本当も何も其処でぶっ潰れてる奴が話したからな。こいつは白帝で好き放題暴れて逃げ出した訳だ。」
柏は真上に煙を吐き出し話を終える。
「うぅ…(白…帝?無差別に…?…何か…適当言われてる…けど…どうでもいいや…)」
「ま、つまりあれだ。こいつが笑顔で接するのは一定の距離を置いてそれ以上は関わら無い様にするためだ。」
「うぅ…(笑顔………そうだ…あの後……)」
………
ー談話室ー
「お~痛ってて…」
椅子に座り、本を片手に持った悠はちょっと動く度に声をあげる。
「頭が?手が?」
前の席に座り、禁煙パイポを食わえている久保田は本に夢中で悠を見ずに質問する。
「両方。」
悠は頭にも腕にも包帯を巻いている。
頭は流血した割には傷は浅く寧ろたん瘤の方が酷かった。
腕は長時間強く手錠で絞められ内出血に裂火傷とあと少し遅ければ壊死して両手首切断になりかけていた。
「大変だね。」
「他人事だな…」
「ん、他人事。」
互いが互いに目を会わせず会話していると
ガララ!
扉が勢い良く開き…
「こんな所に居たのね…」
「おす。」「やほ。」
入って来たのは橘千花だ。
「……せっかく休みでしかも外出まで出来るのに何で読書してるのよ?しかも…つまんなさそうな本…」
教師の補充が効くまでの間かなり早い春休みと言う形で生徒は自由に過ごしていい事になっている。
「つまんねぇよ…」
「つまらないよ。」
俺は経済学書を久保田は六法全書を同時に閉じる。
「そんな本より話聞かせてよ」
「話?」
「惚けないで教えてよ。どうやって色々やったのよ。」
橘は俺と久保田の間の席に座る。
「別に大した事はして無い、脱走する前、久保ちゃんに執行部が生徒を連れてく場所にカメラの設置を頼んで…」
「ちょっと待って久保田は執行部と繋がってたの?」
「うん。」
久保田は平然と首を縦に振る。
「でなきゃあんな匂いの残る煙草吸って処罰されないだろ。」
「……良く気がついたわね。って言うか良く頼む勇気が有ったわね。」
「半分は勘だ。後は久保ちゃんに身を委ねただけ。」
「カメラ仕掛けるの結構苦労したからねぇ、ゆうが壁を飛び越えてすぐ執行部に報告して全員出払ってから動いたから。」
「成る程…だからあんなに直ぐ様追ってきた訳だ……結構ヒヤヒヤしたぞ。」
「それでどうしたの?」
「あぁ、俺は知り合いの店に行って飯食った後、そこの店主に無銭飲食で警察に通報するとわざと騒いで貰うと案の定、口止め料を渡した。」
「それでゆうが執行部にボコられてる所をビデオに撮ってその店主に警察に通報して貰ったわけ。」
本来、警察はそれほど速くは動かないが小鳥遊柏の名を出すと直ぐ様駆けつけ一連の犯罪を暴露した。
「へぇ…ちなみに執行部全員爪が剥がされて脛椎折られて口も聞けない状態だったのは?」
「俺は知らん。扉ぶっ壊して轟さんにビデオ渡したらすぐ教室いったからな。」
「ん、飼い犬にでも噛みつかれたんじゃない?」
久保田は天井を見つめながらボソリと呟く。
「……飼い犬か?」
「さ、どうだろ。」
久保田は相変わらず興味と気の無い返事だった。