ー番外編ー過去と今
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「んっ……」
目を開けると辺りは暗闇だった…
「……あ、寝ちまったのか…」
手探りで電気を着けて携帯を開いて見る。
「九時過ぎか…」
ここの寮は8時を過ぎた時点で部屋から出ることが禁じられている。
「どれ…行動開始だな。」
足音を立てずにベッドから起きてドアに耳を当てる。
「…ーーー」
「…ーーー」
「…」
ラウンジからは微かな声が聞こえてくる…
同室の生徒はまだ起きて居るのだろう。
「(ま、部屋から出れんでも九時に寝る奴は居ねぇか…)」
そうなると堂々と表からは出れない…
足音を立てずに扉から離れ窓の方に向かう。
「……」
カチャカチャ…
カララ…
注意深く決して大きな音を立てない様に窓を開け、下を覗き込む。
ひゅぅ…
「わりと高いな…」
格子等はついておらず地上までは4・50メートルの高さだ。
「(飛び降りはキツいな…)」
ロープか何かがあれば軽々と降りれるが手元には無い…
かといって飛び降りれば音で気付かれる危険もある。
「……(何か無いか…ん?あれは…)」
暗くて分かりにくいかったが目の前に良いものがある。
………
ー外壁ー
「…ふむ(上は有刺鉄線か…乗り越えるのは無理だな。)」
寮を死角無しに取囲む様に作られた壁は侵入、脱走者防止に高く作られ天辺には有刺鉄線のオマケ付きだ。
「(よじ登って脱出は無理か…)ん?やべ…」
サッ…
側の植木に身を潜める…
ザッザッザッ…ザッザッザッ…
……
「………ふぅ行ったか…」
幸い監視カメラは設置されて無いが見回りの警備員が懐中電灯を持って何度も往復している。
「…(思ったより警備が固い…今日はこの位で引くか…)」
俺は植木によじ登り…
頂上付近で伸びた太い枝に立ち
「(せー…の!)」
ガッ!
飛び立った…
ガシッ!
ブォ…トッ…ン
「ふぃ…」
出てきた窓の縁に捕まり音が出ないようにぶら下がった状態で一度停止する。
「(よい…しょっ!)」
グッ!
腕に力を込めて一気に身体を持ち上げ、静かに戻っていく。
「この部屋を選んで正解だったな…ちょっと怖いが外に出られる」
踏み外したり飛距離が足りないと地面とキスだが…
「(初日はこんなもんだろ…寝るか……)」
適当に服を脱ぎ捨ててベッドに倒れた…
…………
ー教室ー
「……で、この化学式が…」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
ヒュッ!ヒュッ!
ヒュッ!
「「「………」」」
「…小鳥遊。」
「………え?はい?」
急に名前を呼ばれて俺はキョトンと返事をした。
「何している?」
「…何?」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
いたって普通に授業を聞いてるつもりなので何を聞かれているのか解らない。
「……窓の外を見て、ペンを回して居るのは私の授業がつまらないと言うことか?」
「あー……」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
止めずに流れる様にシャーペンを親指→人差し指→中指→薬指→小指と高速で回し続ける。
「ちゃんと聞いてますから気にしないで続けてください。」
「……ふざけてるのか?」
「別に…」
ヒュッ!ヒュッ!…
睨んで来る教師を睨み返す。
「……」「……」
「……」「……」
「小鳥遊…なら、この問題を解いて貰おうか…」
かっかっ…
黒板には[Uub]と書かれる。
「……」
「どうした?ちゃんと授業を聞いてたんだろ?」
「112番元素」
「!」
「ちなみに原子量285、融点ー原子価ー密度ー沸点ー存在度、地表ー宇宙ー。主な同位体277Uub(α、0・00028秒)発見年は1996年(約)発見者はピーターアームブラスター、クルトホフマン等の国際研究チームです。っかそんなまだ、名前もついてない元素を問題に出す事態がおかしいんじゃないか?なぁ?」
ヒュッ!ヒュッ!ピッ!
回していたペンを止め、教師に先を向ける。
「っ……じ、授業を続ける…」
「…」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!…
その授業中ペン回しの音が止まる事は無かった。
目を開けると辺りは暗闇だった…
「……あ、寝ちまったのか…」
手探りで電気を着けて携帯を開いて見る。
「九時過ぎか…」
ここの寮は8時を過ぎた時点で部屋から出ることが禁じられている。
「どれ…行動開始だな。」
足音を立てずにベッドから起きてドアに耳を当てる。
「…ーーー」
「…ーーー」
「…」
ラウンジからは微かな声が聞こえてくる…
同室の生徒はまだ起きて居るのだろう。
「(ま、部屋から出れんでも九時に寝る奴は居ねぇか…)」
そうなると堂々と表からは出れない…
足音を立てずに扉から離れ窓の方に向かう。
「……」
カチャカチャ…
カララ…
注意深く決して大きな音を立てない様に窓を開け、下を覗き込む。
ひゅぅ…
「わりと高いな…」
格子等はついておらず地上までは4・50メートルの高さだ。
「(飛び降りはキツいな…)」
ロープか何かがあれば軽々と降りれるが手元には無い…
かといって飛び降りれば音で気付かれる危険もある。
「……(何か無いか…ん?あれは…)」
暗くて分かりにくいかったが目の前に良いものがある。
………
ー外壁ー
「…ふむ(上は有刺鉄線か…乗り越えるのは無理だな。)」
寮を死角無しに取囲む様に作られた壁は侵入、脱走者防止に高く作られ天辺には有刺鉄線のオマケ付きだ。
「(よじ登って脱出は無理か…)ん?やべ…」
サッ…
側の植木に身を潜める…
ザッザッザッ…ザッザッザッ…
……
「………ふぅ行ったか…」
幸い監視カメラは設置されて無いが見回りの警備員が懐中電灯を持って何度も往復している。
「…(思ったより警備が固い…今日はこの位で引くか…)」
俺は植木によじ登り…
頂上付近で伸びた太い枝に立ち
「(せー…の!)」
ガッ!
飛び立った…
ガシッ!
ブォ…トッ…ン
「ふぃ…」
出てきた窓の縁に捕まり音が出ないようにぶら下がった状態で一度停止する。
「(よい…しょっ!)」
グッ!
腕に力を込めて一気に身体を持ち上げ、静かに戻っていく。
「この部屋を選んで正解だったな…ちょっと怖いが外に出られる」
踏み外したり飛距離が足りないと地面とキスだが…
「(初日はこんなもんだろ…寝るか……)」
適当に服を脱ぎ捨ててベッドに倒れた…
…………
ー教室ー
「……で、この化学式が…」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
ヒュッ!ヒュッ!
ヒュッ!
「「「………」」」
「…小鳥遊。」
「………え?はい?」
急に名前を呼ばれて俺はキョトンと返事をした。
「何している?」
「…何?」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
いたって普通に授業を聞いてるつもりなので何を聞かれているのか解らない。
「……窓の外を見て、ペンを回して居るのは私の授業がつまらないと言うことか?」
「あー……」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!
止めずに流れる様にシャーペンを親指→人差し指→中指→薬指→小指と高速で回し続ける。
「ちゃんと聞いてますから気にしないで続けてください。」
「……ふざけてるのか?」
「別に…」
ヒュッ!ヒュッ!…
睨んで来る教師を睨み返す。
「……」「……」
「……」「……」
「小鳥遊…なら、この問題を解いて貰おうか…」
かっかっ…
黒板には[Uub]と書かれる。
「……」
「どうした?ちゃんと授業を聞いてたんだろ?」
「112番元素」
「!」
「ちなみに原子量285、融点ー原子価ー密度ー沸点ー存在度、地表ー宇宙ー。主な同位体277Uub(α、0・00028秒)発見年は1996年(約)発見者はピーターアームブラスター、クルトホフマン等の国際研究チームです。っかそんなまだ、名前もついてない元素を問題に出す事態がおかしいんじゃないか?なぁ?」
ヒュッ!ヒュッ!ピッ!
回していたペンを止め、教師に先を向ける。
「っ……じ、授業を続ける…」
「…」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!…
その授業中ペン回しの音が止まる事は無かった。