ー番外編ー過去と今
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「仕方ねぇ…少し調子にのるぞ!」
グワッ!
「ビグッ!」
弥一は其処で初めて拳を振り上げた。
それと同時、山は音を消した…
「さぁ…獣よ、今度は貴様が狩られる番だ。」
「グル…」
ミチチ…ブチブチ…
力を込めに込められた腕は内側から服を裂き、強大な金属と言える拳を創る…
殺気、殺意…
それは…獣、虫、大気の全てを黙り付せるほど…
驚異がその拳に詰まっている。
「っずらぁ!」
ビュッバァン!
ベギッバギッゴォン!
…………
その時刻、山のしたでは…
「な、何だ今の…」
「ゆ、揺れた…?」
「じ、地震か?」
「山で何が起こってんだよ…」
………
ミシシッ……しゅゅ…
「あの距離を避けた…か。」
砂煙が晴れると獣の姿は消えていた…
「……だが、追い詰めた。」
点、点と大地に続く赤い液体…
ズチャ…ズチャ…
弥一はゆっくりとその後を歩いて行く。
ー崖ー
「ググ…ハッ…ググッ…ハッハァ…」
黒犬は左前脚を引き摺りながら崖の上に居た。
「ハァッ…グルハッ…グルル…」
久々に思い出した狩られる側…獣も最初から超獣だった訳では無い。
長い永い間掛けて培った力に知に技…
この山のヌシとして誇りを掛けて生きた最強の獣は今最大の好敵手と対峙した…
「よう…まさか、避けるとはな…」
「グルルル…(オニメ…)」
「ははは!鬼か面白い。」
声が聞こえた訳では無いそう思っただけだが…
正しいのだろう。
「グルルル!オォォーーーン!!」
「来い!」
ビュバッ!
高らかな雄叫びと同時に飛び掛かる黒犬。
へし折れた左前脚と右前脚、その両脚を最速の体当たりと同時に振り抜いた…
ズゴッ!ザグッ!?
肩に刺さった両の脚…避けも、掴みもせず、正面から受けた弥一は怯みも倒れもせず…ゆっくり右腕を引き、拳を手刀を作り…。
「もし…お前が人の領域に踏み込まなければ……違った出会いならば…良かったのにな…」
「グルル…(ダナ…)」
ブチュ……
まるで刃物…
弥一の手刀は深々と黒犬の胸元に刺さり心臓を貫いた。
「オオオオォォ……ン…」
「誇れ…獣。俺に技を使わせた…その野生…貴様は永く生きすぎたのだ。」
「オォン…」
「眠れ…」
ビシュ…
……
深く貫いた刃(腕)を抜くと同時に獣は息を引き取るしかし、倒れはしない…死しても最後まで威厳と誇りを残した。
「せめて…巣に埋葬してやる。安心しろ…貴様の死体は見せ物にはさせん。」
誇り高い王獣を担ぎ、弥一は崖の側にある洞窟に歩いて向かう。
………
ー洞窟内部ー
洞窟の中は骨、骨、骨…
熊、猪、猿、そして人……
「成る程…お前の勲章か…」
人骨の側に落ちている銃…狩るもの証、しかしそれは同時に狩られる側になるも同じ事。
だから弥一は手を合わせない一方的な殺戮などムシが善すぎると…
「奥に埋めてやる…か」
最奥に行くと寝床にしていたのか草のベッドがある。
「お誂えだな…」
其所に眠らせてやろうとしたが…
「ん?」
「ハッァ…ハァッ…」
草のベッドの中央に小さな黒犬が震えている。
「…この黒犬の…」
…………
数日後…
ー喫茶店(男爵)ー
何時もの昼下がり。
店の中に居るのは轟に柳に弥一そして…、
「やれやれ…弥一うちは飲食店だぞ?」
「ハッハッ…」
小学生をよりもデカイ黒犬が弥一の側でピシッっと座りパタパタと尻尾を振っている。
「こいつにミルクを頼む、俺には…」
「…ミルクだな。」
「おい!」
轟はスープ皿にミルクを並々と注ぎ黒犬の前に置く。
「ほら、飲め。」
「オン!」
黒い子犬は凄い勢いでミルクを飲む。
「はっはは、死にかけてた割にこの犬は凄い回復率だ。連れて来た時の生存率は0・1%も無かっただろう。」
「天才の力か?」
「はっはは、私に治せない病魔は無い、生きている限りな。」
「ふん、貴様のその態度が無いとマシなのにな。」
「それより、弥一。お前はどうなんだ?」
轟はおかわりのミルクを注ぎながら弥一を見る。
「あ?」
「ピンピンだよ、肩に爪が刺さった様な傷が有るが骨も中も異常なし。」
「なら、大袈裟に包帯何ぞまくな。」
「はっはは何と殺り会ったか知らないが…お前の身体は何で出来てる?少なくとも1tを超える衝撃を浴びたはずだろ?其に数種類のウィルスが検出したぞ、何故何一つ感染してない?」
「さぁな…」
「おいおい…物騒な話だな。頼むから店にウィルスなんかばら蒔くなよ。」
「あーもー、うるせぇ!うるせぇ!おら、犬さっさと飲め帰るぞ。」
「ん?名前ついて無いのか?」
「無い。」
「たく……なら、バロン…バロンだ。」
「オン!」
バロンは小粋に吠える。
「気に言ったようだな。」
「さて…俺は何かと忙しい行くぞバロン。」
弥一は万札を机に置いて出ていく。
「やれやれ、忙しいか…」
「忙しいだろう。山1つを買い取り完全に立ち入り禁止にしたんだから…。あ、弥一の金で珈琲を1つ。」
「ふぅ…一万じゃ今までのツケ返せないんだが?」
「さらにツケで。」
「はぁ…」
………
グワッ!
「ビグッ!」
弥一は其処で初めて拳を振り上げた。
それと同時、山は音を消した…
「さぁ…獣よ、今度は貴様が狩られる番だ。」
「グル…」
ミチチ…ブチブチ…
力を込めに込められた腕は内側から服を裂き、強大な金属と言える拳を創る…
殺気、殺意…
それは…獣、虫、大気の全てを黙り付せるほど…
驚異がその拳に詰まっている。
「っずらぁ!」
ビュッバァン!
ベギッバギッゴォン!
…………
その時刻、山のしたでは…
「な、何だ今の…」
「ゆ、揺れた…?」
「じ、地震か?」
「山で何が起こってんだよ…」
………
ミシシッ……しゅゅ…
「あの距離を避けた…か。」
砂煙が晴れると獣の姿は消えていた…
「……だが、追い詰めた。」
点、点と大地に続く赤い液体…
ズチャ…ズチャ…
弥一はゆっくりとその後を歩いて行く。
ー崖ー
「ググ…ハッ…ググッ…ハッハァ…」
黒犬は左前脚を引き摺りながら崖の上に居た。
「ハァッ…グルハッ…グルル…」
久々に思い出した狩られる側…獣も最初から超獣だった訳では無い。
長い永い間掛けて培った力に知に技…
この山のヌシとして誇りを掛けて生きた最強の獣は今最大の好敵手と対峙した…
「よう…まさか、避けるとはな…」
「グルルル…(オニメ…)」
「ははは!鬼か面白い。」
声が聞こえた訳では無いそう思っただけだが…
正しいのだろう。
「グルルル!オォォーーーン!!」
「来い!」
ビュバッ!
高らかな雄叫びと同時に飛び掛かる黒犬。
へし折れた左前脚と右前脚、その両脚を最速の体当たりと同時に振り抜いた…
ズゴッ!ザグッ!?
肩に刺さった両の脚…避けも、掴みもせず、正面から受けた弥一は怯みも倒れもせず…ゆっくり右腕を引き、拳を手刀を作り…。
「もし…お前が人の領域に踏み込まなければ……違った出会いならば…良かったのにな…」
「グルル…(ダナ…)」
ブチュ……
まるで刃物…
弥一の手刀は深々と黒犬の胸元に刺さり心臓を貫いた。
「オオオオォォ……ン…」
「誇れ…獣。俺に技を使わせた…その野生…貴様は永く生きすぎたのだ。」
「オォン…」
「眠れ…」
ビシュ…
……
深く貫いた刃(腕)を抜くと同時に獣は息を引き取るしかし、倒れはしない…死しても最後まで威厳と誇りを残した。
「せめて…巣に埋葬してやる。安心しろ…貴様の死体は見せ物にはさせん。」
誇り高い王獣を担ぎ、弥一は崖の側にある洞窟に歩いて向かう。
………
ー洞窟内部ー
洞窟の中は骨、骨、骨…
熊、猪、猿、そして人……
「成る程…お前の勲章か…」
人骨の側に落ちている銃…狩るもの証、しかしそれは同時に狩られる側になるも同じ事。
だから弥一は手を合わせない一方的な殺戮などムシが善すぎると…
「奥に埋めてやる…か」
最奥に行くと寝床にしていたのか草のベッドがある。
「お誂えだな…」
其所に眠らせてやろうとしたが…
「ん?」
「ハッァ…ハァッ…」
草のベッドの中央に小さな黒犬が震えている。
「…この黒犬の…」
…………
数日後…
ー喫茶店(男爵)ー
何時もの昼下がり。
店の中に居るのは轟に柳に弥一そして…、
「やれやれ…弥一うちは飲食店だぞ?」
「ハッハッ…」
小学生をよりもデカイ黒犬が弥一の側でピシッっと座りパタパタと尻尾を振っている。
「こいつにミルクを頼む、俺には…」
「…ミルクだな。」
「おい!」
轟はスープ皿にミルクを並々と注ぎ黒犬の前に置く。
「ほら、飲め。」
「オン!」
黒い子犬は凄い勢いでミルクを飲む。
「はっはは、死にかけてた割にこの犬は凄い回復率だ。連れて来た時の生存率は0・1%も無かっただろう。」
「天才の力か?」
「はっはは、私に治せない病魔は無い、生きている限りな。」
「ふん、貴様のその態度が無いとマシなのにな。」
「それより、弥一。お前はどうなんだ?」
轟はおかわりのミルクを注ぎながら弥一を見る。
「あ?」
「ピンピンだよ、肩に爪が刺さった様な傷が有るが骨も中も異常なし。」
「なら、大袈裟に包帯何ぞまくな。」
「はっはは何と殺り会ったか知らないが…お前の身体は何で出来てる?少なくとも1tを超える衝撃を浴びたはずだろ?其に数種類のウィルスが検出したぞ、何故何一つ感染してない?」
「さぁな…」
「おいおい…物騒な話だな。頼むから店にウィルスなんかばら蒔くなよ。」
「あーもー、うるせぇ!うるせぇ!おら、犬さっさと飲め帰るぞ。」
「ん?名前ついて無いのか?」
「無い。」
「たく……なら、バロン…バロンだ。」
「オン!」
バロンは小粋に吠える。
「気に言ったようだな。」
「さて…俺は何かと忙しい行くぞバロン。」
弥一は万札を机に置いて出ていく。
「やれやれ、忙しいか…」
「忙しいだろう。山1つを買い取り完全に立ち入り禁止にしたんだから…。あ、弥一の金で珈琲を1つ。」
「ふぅ…一万じゃ今までのツケ返せないんだが?」
「さらにツケで。」
「はぁ…」
………