「亮、少しでいい悠を押さえてろ!!」

「わ、わかった!」

千夜は立ち上がり下がれるギリギリまで下がり。

「どいつも…こいつも…邪魔すんじゃねぇ!!」

悠は立ち上がる。

「悪いが邪魔するんだよ!」

びゅ!!

顔めがけてノーモーションのパンチを放った亮だったが。

「なら…お前からだ…」

「かはっ…!?!」

喉に衝撃が走った…

「寝てろ…絶掌」

ミヂヂヂ!!!

「!?!」

衝撃、痛み、熱が喉に走る。

「お前がなぁ!!!」

「あぁ!?」

「死神のぉ…」

ダンっ!
千夜は飛び上がり空中で一回転して悠の両肩に踵から落ちていきメキッ…と鈍い音がして…

「鎌ぁ!!」

ゴキキキッ!!!ドザッ……

更にそのまま両足で首を挟み捻り倒した。

「はぁ…は、ぁ…亮無事か?」

「ゴボゴボっな゛んどがな゛…」

亮は何をされたのか分からなかったが喉の皮膚が少し抉られていた

「はぁ…はぁ…さ、すがはぁ、に、しばらく、はぁ、起きないとおもうぞ…」

空中から全体重をかけての一撃と首を捻りながら横に倒す大技…まさに死神の鎌。

ただ、この技は千夜自体への負担も大きかった、全体重をかけての落下、空中で無理やり体をヒネル行為、倒したあと自分も受け身がとれない。

「どっ…ごほっ!どうする?」

大きくせき込んで声を治す。

「とりあえず縛って…あの女(稲葉)が来るまで待つ…次目ぇ覚まされたら手に負えん。」

「だな…とりあえず電話を…」

がしっ…がしっ…

「「えっ?!」」

ガッッゴォン!!!

「がっ?!」「ぐっ?!」

頭を掴まれ千夜と亮は二つの卵をぶつけ合う様に互いの顔では無く顎をぶつけられ合った…

「っ…(視界が歪む…)」
「ぅ…(嘘だろ…直撃だったのに…)」

脳が揺れて動けなく二人が見たものはコキキッと首を回しながら立ち上がった悠だった…

「寝てろ…」

ゆっくり部屋の中に入って行く…

その姿はもう人間には見えない獲物を狙う狩人いや化け物だった…