:‐夏休み編‐昼の顔と夜の顔(2)
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「……先に寄るとこってここかよ」
「そうだ。」
「なんだ?知り合いの家か?」
悠の家に負けず劣らずのでかさを誇る和風建築の家
‐稲葉家‐
その家の前で白のブラウスにグリーンのプリーツスカート姿で水を巻いている長髪の女性にに悠は声をかけた。
「おーい、稲葉」
「あら…おもったより早かったわね。」
稲葉はこっちに気がつくと額の汗を軽くぬぐってホースを置いて向かってくる。
「亮に…こっちの人ははじめてね……」
「こいつは和辰千夜で……」
「あぁ、東口のランク2の人ね。」
「「「!?」」」
稲葉はさも当然のようにうなずく。
「はじめまして私は古川稲葉よ」
「なんで知ってる?」
千夜は少し警戒気味に稲葉に質問する。
「くすくす、和辰千夜。18歳現役高校生で主に足技を主体にする戦闘スタイル。全部東口のランキングネットに書いてあったわ。」
いつものくすくす笑いで稲葉は千夜をからかう様に話す。
「(……亮こいつ何もんだ?)」
「(敵に回さない方がいい奴だ……)」
「あら?敵になんてならないわよ?」
「「ビクッ」」
亮と千夜はひそひそ話を聞かれてびくっとなる。
「楽しそうだがとりあえず稲葉これな。」
悠はポケットか茶封筒を稲葉に渡す。
「きっちり30万。釣りはいらない。」
「毎度ありがとございます。」
超小型カメラ代を払う。
かなりの出費だがこれからも使う事があるかもしれないし涙を飲むとしよう。
「売っておいて何だけど役に立った?私的にはイマイチの品だったから返品もいいわよ?」
「十分役にたった。おかげで犯人の面も割れたしな。」
「そう……ならいいけど。もう捕まえたの?」
「いや、今から最終ミーティングだ。」
「……よかったら私も参加していいかしら?小雪の相談を頼んだのも私だし。」
「ん?別にいいけど……」
「行きましょ。」
稲葉も加わり俺は崇に西口の昨日行ったファミレス(下手な店より気兼ねなくていいので)
に集まる約束をして向かった。
‐ファミレス‐
失敗だった……
確かに気がねしなくて氷の王様も別に気にしなく入れると思ってここを選んだが……
「あらら……ひどい有様ね」
「何だこりゃ……」
店の前には夏休みでたむろしてた若者が何十人とぶっ倒れている……
あくまでも…推測だが多分こいつら崇に絡んでボコられたんだろう。
「見るな見るな…中に入ろう……」
…………
中に入ると喫煙席側の空気が違っていた。
と言うか奥の席に2人だけ座っていて喫煙席側の一部の客はおどおどとしている。
「崇いったい何した?」
「いきなり御挨拶だな。出入り口でぶつかって絡まれただけだ。俺は何もしていない。」
冷房よりも冷えた声はそう伝えてくる。
つまり喫煙席側で黒色のバンダナを着けている方々がやったのだろう。
崇はつまらない事では動かないらしいし。
「それで…俺を呼び出したんだ決まったんだろ?」
「あぁ……話し合いで解決の方向だ。」
「そう……なりました……か。」
かたかたかたかたかた…
ノートパソコンから目を離さず禅はわかってたように呟く。
「それで一応俺も二人ほど動けるのを連れて来た。」
「岡崎亮だ。」
「……」
崇は一度だけ亮を見たあと何も言わず珈琲を飲む。
「岡崎亮……秋葉原ランク50…」
「それでそっちの女は?」
「古川稲葉今回ちょこちょこ協力してもらったから一応最終ミーティングにでてもらった。」
「はじめまして、古川稲葉です。西口のランク1位の虎琥狗崇さんと10位の鵜哭禅さん。」
「ほぅ…少しは知ってるみたいだな。」
「400戦無敗でS・ウルフのリーダー。ランク2~9には個別の師団体をもたせ、現在3位の師団長は代理人の副団長が務め中。また、鵜哭禅君はハンドネーム「カラス」で西口最高の情報屋。でしょ?」
呆然…会ったばかりのはずの稲葉は俺たちですら知らない情報を伝える。