―屋上―

「凄いな・・もう一度見せてくれるか?」

「いいぞ、こう構えて」
悠が拳を構えて拳を地面に向ける、そうしていると

ガチャリ
扉が開く

「こう打つ」

トン

悠の拳が軽く地面に触れると。

ドォン
再び音が鳴る。

「こいつが貫銅花だ。練習すればでき、ってどうしたお前ら」

扉が開いた先では皆が目を丸くしている。



―屋上―

「つまり、格闘技の技を見せていたと」
かがみが冷たい声で聞いてくる。

「いや、昔話してたら実際に見せた方が早いかと思ってついな、ははは」

「見せてくれって、頼んだのは俺だ柊、悠を攻めないでやってくれ」
亮がかばってくれる。

「それにしても凄い音だったけど手痛くないのゆうくん?」
つかさが聞いてくる。

「ああ、あれは裏当ての一種だからな」

「なんだ、うらあてって?」
みさおが聞いてくる。

「あー裏当てってのは八卦掌の一つでなさっきのは貫銅花だ」

「貫銅花ってなんですか?」
こんどはゆたかが聞いてくる。

「あーえーと、字で書くと貫、銅、花って書いてだな」
俺は字をノートに書く。

「花の柔らかさで鉄を貫くってことだ。」
そういいながら拳を構えて今度は中身入りのお菓子の箱に拳を当てる。

こつん

全員の視線が集まる。

「ほれ、開けてみろ。」
箱を前に押す。

「どれどれー」
こなたがそれを開けるすると

「うわぁ」
中のお菓子はぐしゃぐしゃになっていた。

「表面は壊さずに中身を壊す技だ。」
俺は説明し終わり皆から少し離れてて寝転がる。

「それじゃ話の続きをしてくれ。」
亮が俺の横に座りなおし聞いてくる。

「そう言えば何の話してたのよ?」
かがみが聞いてくる。

「俺の昔話だよ。」

「おぉそれは私も聞きたーい」

こなたが反対側に座る。

「つまらん話だぞ」

「いやー面白そうじゃん」

「昼飯どきの話題じゃ無いし引くかもよ?」

「どんな悠も受け入れちゃうよー」
こなたが胸をはる。

「それはどーも」

俺は棒読みで呟くと目をつぶる。

「だが皆聞きたいみたいだぞ?」
亮がつぶやく。


「・・・はぁ」

目を開けると皆俺の近くに集まっている。

「物好きな奴らだな解ったよ。」

体を起こして座りなおす。