‐ファミレス‐

「っか……ここで良かったのか?」

「何か問題あるのか?」

「いや……」

俺は兎も角、氷の王様はファミレス何か入らないし、高級な店か御用達にしない気がしていた。

「……お前今俺が高級な店しか行かないと考えだろ?」

サクッ…氷の視線が突き刺さる。

「うん、少し思った。」

「やれやれ…」

呆れたように首を振る……

「注文……どうします?」

「俺はネギトロ丼」

「ステーキプレート」

「はい………」

禅はスイッチを押して店員を呼び。

「ネギトロ丼とステーキプレート………イチゴパフェにホットケーキとダブルアイス」

「はっ?」

俺は目を丸くして禅を見る。

「かしこまりました、デザートの方はいつお持ちしたらよろしいですか?」

「……どうじで。」

「はい、では失礼します。」

店員は営業スマイルで下がっていく。

「えーと?」

「禅は肉も魚も食わない。」

「俺……甘党なんで……す。」

「そ、そうか……」

そんな食生活で良くその体型を維持できるもんだ。

それにパフェにホットケーキにアイス……亮と話し合うんじゃないか?

…………

「なるほど……出張所の住基ネットにハッキングして調べたのか。」

食事が終わり俺たちは珈琲を飲みながらどうやって調べたのかを聞いていた。

「はい……写真があれば名前……位はすぐにわかります……あとは住基ネットで簡単に調べれます……」

「よくバレないな」

「バレる……ならやりません……情報戦は証拠を残さないのが命……ですから」

「ふむ禅と知り合っとくとこの先も役立ちそうだな……」

「恐縮……です。」

「禅は西口一の情報屋だ。お前なら格安で使わせてやる。」

氷の王様は小さく笑って優雅に珈琲を飲む。そのすべてが絵になるのが凄い……が

キンッ……テーブルからティースプーンが落下する。

「落ち……」

ひゅぱしっ……

「どうかしたか?」

「……」

落ちたはずのティースプーンが空中で消えてテーブルの上に戻っている。

魔法……

では無く落下して床に落ちる前に崇は空中でティースプーンを掴み元どうりに戻した。

しなやかに長い手足と超人的な反応速度とスピード……だから可能な行動。

後で聞いた話だが崇は今まで床に物を落としたことは無いらしい「落ちる前に拾えばいいだろ?」との事だった。

……………