ラーメンを食べ終え、暫く飲みながら話していて大分千夜の事も解り…

「さて、そろそろ出ますか」

「だな…」「はい」

座敷から出てレジの方に向かおうとしたが

「おや…悠さん、あれは…」

「ん?」

氷室が指さした方を見ると紫髪のツインテールに短髪に髪の長い女性が何人かの男に言い寄られている

「ありゃりゃ?かがみ達じゃないか…」

「悠の知りあいかあの女達?」

「クラスメートだ。」

「へー…周りの奴らもか?」

「いや…少なくとも俺の知り合いにあんなアホみたいなのは居ない…」

肌を焼きすぎなほど黒くしているせいで一向にかっこよくなく
頭も茶色や金を絶えず染め直しているのだろうキシキシなのが遠目からでもよくわかる。

「どうします声をかけますか?無視しますか?」

「声掛けるに決まってんだろ…」

「えぇ、そう言うとわかってて聞きましたから。」

氷室はくすっと笑って悠の後に付く

「だからさー…」
「あーもー!しつこい!!」
かがみは肩をつかむ手を思いっきり払いのける

「っ痛…この女!」

「!!」

「はい、そこまで」

ライオン頭の男が腕を振り上げたと同時に悠が後ろから髪をおもいっきり引っ張り動きを停止させる。

「いでいでででで…」

「悠君!?」

「よぅ、かがみにみさおにあやの。奇遇だな。」

「何だこのガキ?」

人が挨拶をしているのに大学生くらいの男どもは俺の周りを囲む。

「一応聞くけど…こいつら友達?」

「違うわよ!」

「そいつらが絡んできたんだぞ!」

かがみとみさおの一言で他人という確認ＯＫ

「店の中じゃ周りの客の邪魔になるから表にで…」

表に出ろと言おうとした矢先、髪を掴んでいた奴の顔にトレッキングシューズの先がめり込んだ…そう俺がこの時誤算だったことは『和辰千夜は手が早い』事だ…

グシッ!!
「やろっ…ッブっ!!!!!!!!」

そして…『呆れ』るという感情の前に『感心』の感情が優先された…

「くべっ!???」「ごぉフッ!!!!!」

ひと蹴り目から時間にしたらほんの数十秒の間に10人は居た男のうち9人目の顔に足先が突き刺さり倒れていき…

「うわぁぁぁ！」

「待て！」

最後の一人は店の外に逃げ出し千夜も後に続いて外に飛び出ていく

「あーあ…どうすんだよこれ…」

辺りの客はどん引きの上かがみ達は凍りつき、レジの女子は新人だったのか小さくなって泣いている…あたりまえだこんな惨状普段バイトしていて起きるわけがない…

「ん、そうですね。とりあえず…」

ごそごそと倒れている男達全員から財布を取り札と小銭をすべて抜き取ると…

「えーと…私たちの代金が9802円で…」

自分の財布から10000円札を出しレジに行き

「すいません、お店の弁償台と暴れた代金は置いときますから、警察は呼ばないで下さいね。」

「ｺｸｺｸ！」

レジにお金をすべて置いて一言皆さんお騒がせしましたと頭を下げて店から出ていき。

「やれやれ…」

俺は倒れてる男共を引きづりながら店から出て行く…
暴れてないのにこの役はすごく悲しい。

………