「な、なんだ…今の蹴り…っか…対空時間…」

「…(悠焦ってるのか？)」


スタン…ｸﾞﾗｯ…

地に降りた悠はぐらつく…

「くっ、はっはは！俺ぁのパンチはどうだい？」

「ごほ、かは…」

悠は声が出せないほど衝撃が襲っていた…

「がほ…武神ってのは本当っすね…何か貫かれた気分っすよ…」

そう、羅漢は蹴りを受けた瞬間、悠の腹に一撃入れたのだ…

「(周りは気付いて無いだろうな…)」

悠は立ち上がり…

「けど…爺とやった時よりは怖く無い！」

バン！！

悠は引かずに前に進み

ズバッ！！

下段から上段に打ち上げる様に右の拳を伸ばすが

「ホイ」

パシッ…グリン！

右手首を軽く左手で押され半円に流され…

「なっ！回し受け！」

「俺ぁは空手家だぜ？空手使ってなぁにがわりぃ？」
ｽﾞッﾊﾞﾝﾝﾝ！

「ウ゛がっ…(ずらせねぇ…)」

中段正拳今までとは比べ物にならない衝撃に…

「(うげ、師範の正拳をまともに…死ぬぜ彼奴…)」
「オゲァガァウゲェ…」

びちゃびちゃ…
悠は蹲り吐瀉物をぶちまけてしまった…

「悠！？」

「ぐ、ぐる゛な゛！！ごぼ…へ、平気だ…」

悠は手を伸ばして亮を来ないようにする。


「ほぉー！まぁだ意識あったか！」

「ｺﾞﾎｯｹﾞﾎﾞｯ…」

悠は口を拭い静かに立ち上がり…

「ふぅふぅ…すっーー…ﾊﾟﾊｧ…」

大きく息を吸って吐き出し呼吸を整えて

「すいません、正直舐めてました…」

「なっはははは、じゃあ、判ったろ？俺ぁはつぇえだよ」

「なら…俺もマジになりますよ」

悠は右腕を曲げ肘を突きだし左腕を曲げて下手で胸元につけて構える！
「いいけどよぉ…兄ちゃん、そいつぁ…壊してもいいって事だよなぁ？」

「ええ…お互い出し惜しみは止めましょう、全力で死合ましょう。」

二人は笑顔になるが…

シュ… …

悠は既にエンジンがかかっていた…

「！(消えた？)」

「こんな技は空手には無いだろ？」

悠は後ろに回り込ら背中に肘を打ち込んバキャン！！

「～～！」

目の前が歪む…

「こういうのもあんだぜ？兄ちゃん？」

羅漢は悠が攻撃しようとした時逆立ちの要領で悠の顎を踵で蹴りあげたのだ！

「縮地ってぇのかい？妙な技だが使えねぇなそれ！」
ぐらつく悠から羅漢は少し離れて…

ズタン！ ビュシ！

飛び上がり空中で一回転をして踵を蹴り下ろした！
【胴回し蹴り・格闘空手の蹴り技の1つ】

ﾁｯ…

悠の頭に踵が微かに触れ…

「覚えた…」

「ぬぉ！」

ズダン！ビュシ！ｶﾞｷﾞｨﾝﾝ！！

「がっ！！」

羅漢は膝を着いた…

「…胴回し返し」

悠は胴回し蹴りが当たる瞬間にその場で胴回し蹴りをやり返した！
(つまりは頭に当たる瞬間に悠は頭を下げ体を回転して羅漢の蹴りを避け逆に蹴り下ろしたのだ！)